六甲学院中学校の偏差値や倍率はどのくらい?イベントや活動内容、入試情報も解説

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カテゴリ:テスト・入試

六甲学院中学校は兵庫県神戸市灘区に位置する、完全中高一貫校の男子校です。
本記事では六甲学院中学校の偏差値や難易度、倍率について解説しています。
記事内では学費や口コミなどの評判についても解説しているため、中学受験を検討している方や入学を検討している方は必見のコラムです。
六甲学院中学校のイベントや活動内容についてもまとめていますので、是非参考にしてください。

六甲学院中学校とは?


まずは六甲学院中学校の基本情報についてご紹介します。

六甲学院中学校・高等学校の基本情報

所在地 〒657-0015 神戸市灘区篠原伯母野山町2丁目4番1号
交通アクセス ・阪急電車神戸線「六甲駅」下車徒歩20分、タクシー5分
市バス36系統(阪神御影~JR六甲道~鶴甲団地)「六甲台南口」下車徒歩10分
市バス2系統(三宮~阪急六甲)「篠原本町2丁目」下車徒歩15分
創立年 1937年
公式HP http://www.rokkogakuin.ed.jp/public_html/index.html

六甲学院中学校の学費

六甲学院中学校の学費を表にまとめました。

入学金 280,000円
授業料 518,400円
諸費補填金 110,400円
冷暖房費 18,000円
校友会費 9,600円
※学年費 90,000円
施設設備費※中1のみ 250,000円

六甲学院中学校の初年度納入金合計額は1,276,400円になります。

六甲学院中学校の特徴

六甲学院中学校はイエズス会により創設されたカトリック男子校です。
高等学校については、生徒募集をしない完全中高一貫校となっています。
「他者のために他者と共に生きる」を指針に「仕えるリーダー」育成に取り組み、勉強だけではなく様々な奉仕活動も行われています。
中学6学年が一体となって取り組む行事もとても多く、先輩後輩・同級生のつながり、教員と生徒の繋がりが濃密で、居場所と仲間が必ず見つかる学校です。
兵庫県有数の進学校でもあり、東京大学や京都大学をはじめとした難関大学への合格者を毎年輩出しています。
神戸を中心とする阪神間で高い人気を集め、広い範囲からの生徒が通学しています。

六甲学院中学校の教育方針

知性を磨くのはもちろん、六甲学院中学校では自立性や創造力、社会性といった人間力の育成にも力を入れています。
創立時より変わらぬ伝統を今日まで受け継ぎ、自らの目標を実現するとともに、社会に輝きを与える存在となることを目指しています。

六甲学院中学校の活動・イベント


六甲学院中学校の学校生活についてまとめてみました。

学習活動

朝礼 月曜日に全校朝礼が行われ、校長先生の講話があります。水曜日と木曜日は中高別朝礼があり、全教員が順番に日々の出来事・体験談など気付きの多い講話を行います。授業担当ではない先生のお話も聞くことが出来ます。その他の曜日は生徒会朝礼・学年別朝礼があり、生徒自身も人前で話す経験を積みます。
瞑目 授業の始めと終わりに瞑目(めいもく)を行うことで、気持ちを切り替えます。瞑目は祈りとして捉えており、短時間ですが心を鎮めて自分をふり返ります。授業だけではなく、様々な行事でも瞑目を行い心を鎮めます。
授業風景 英語 「ニュートレジャー」を使用して、必要に応じてプリントで補いながら単語・文法を身に付けます。確認テストが不合格の場合は、放課後に補習や追試を行います。リスニング・スピーキングは外国人の講師の授業です。
数学 中学2年生の2学期に中学の学習内容が終わります。3学期からは高校数学の授業が始まります。
理科 実験を数多く行います。実際に体験し、実物に触れてみることにより、好奇心が湧いてきます。
補習 夏休み中に英数を中心に成績下位者を対象に補習を実施しています。

訓育活動

六甲学院では、建学の精神を基にした人間教育の一環で、訓育活動というものが行われています。
1人1人が、自己の生き方に主体性を持ちながら、学校生活を良好に送ることができるように、訓育部所属の教職員と上級生が、一丸となって指導・助言を行っています。
訓育部に所属する教職員の任務は、美化掃除の徹底、校内規律の確立、校外生活の指導を主としています。
具体的には、遅刻の防止、遺失物・破損物の処理、清掃区域の割り当てとその監督、登下校時の指導など、多岐にわたります。
さらに、人生・家族・友人等の諸問題で行き詰まりを感じている生徒の相談にのることもあります。
訓育部所属の生徒は「訓育生」と呼ばれており、中学3年生~高校3年生の生徒の中から選ばれます。
訓育生たちは、登校指導であったり掃除の監督を自主的に行い、全校生徒の生活姿勢向上を目標にして積極的に活動しています。
生徒が生徒を指導するということは、時により強く心に届くものです。

社会奉仕活動

人間と接することは、私たちの関心をひきつけます。
六甲学院はカトリック的な人間観を基盤に、自分のためだけに生きていくのではなく、他者のために生きることのできる人を育成することを目指しています。
人に与えられている多様な能力・才能・素質も、他者のための奉仕に役立てていく限りにおいて、本来の意味を実現するものとなると考えているのです。
人を思いやりながらも、人に尽くす心や立場が弱い人・苦しむ人と一緒に歩む心が、様々な奉仕活動を通して、生徒の中に育つように願っています。
そして、物質主義的・利己主義的な風潮が広がる現代の社会において、奉仕的な生き方を選択し、より人間的で幸せな社会を作るために働く人間が育成されることを目指して、社会奉仕活動を実施しています。
六甲学院では全校生徒が取り組む活動として、社会奉仕があり、インド募金などの多様な活動を行っています。
社会奉仕委員会の結成以降、全校生徒の中で率先して社会奉仕活動を行っています。
【主な活動】

インド募金 毎月実施しています。生徒はお小遣いを出し合い、インドにあるハンセン病の子どもたちの養護施設(ダミアン社会福祉センター)に送っています。教職員・保護者も参加しています。
また、2年に一度希望者は現地の施設を訪れ交流を図るインド訪問を実施しています。
赤い羽根共同募金(中1・中2) 毎年10月に三宮・元町の街頭で募金活動を行っています。社会奉仕活動の中で最も歴史の長い活動です。
夏の社会奉仕活動(中3) 生徒は少なくとも1日以上は夏期休暇等に、福祉施設などを訪問し労働奉仕に参加します。

宗教活動

「私は仕えられるためではなく、仕えるためにきた」(マルコ.10.45)
人は、この限りある世界において、永遠なるものを目指す宗教的存在です。
そこで教育において、知育・徳育・体育を支え、意味付けるものとして宗教は必要です。
六甲学院ではカトリックの人間観を基盤に、知育・徳育・体育が行われていますが、具体的に、6年間のカリキュラムとして、中学校の宗教は毎週1時間実施され、高等学校の人間論の授業とともに、生徒の宗教的センスを育てるために、下記のことが行われます。

聖書研究会

昼休みや放課後、学年ごとに行います。
年に数回、各学年ごとの練成会および黙想会なども行っています。
希望者が参加します。

聖母月の集い

5月の朝礼前15分に、聖母の取り次ぎを願いながら祈る集いです。
希望者が参加します。

クリスマスメッセージ

イエスの誕生の意味を、多方面から考える集いです。
生徒全員参加します。

クリスマスの集い

クリスマスのミサ・キャンドルサービスなどを行う集いです。
生徒・保護者の希望者が参加します。

ミサ

毎週金曜日の7:40と、入学式・卒業式・始業式・終業式の前に行います。
希望者が参加します。

保護者のための聖書研究会

宗教部教員が保護者向けに聖書研究会を開きます。

クラブ活動

次にクラブ活動について紹介します。
六甲学院中学校のクラブ活動は週3日以内とされており、大半の生徒がクラブに属しています。

運動部 アメリカンフットボール
卓球
バレーボール
弓道
テニス
野球
剣道
バスケットボール
ラグビー
サッカー
バドミントン
陸上競技
文化部 音楽
地理歴史研究
演劇
化学
美術
囲碁将棋部
生物
物理

年間行事

六甲学院中学校での1年間の行事一覧です。

1学期 夏休み 2学期 3学期
始業式・入学式
体育祭
バザー
終業式
学年キャンプ(1年生・3年生) 始業式
文化祭
強歩会
創立記念日
終業式
始業式
スキー実習
(2年生)
中学入試
中学卒業式
終業式

年間行事の中でも、特に特徴的なものについて簡単に触れていきます。
体育祭では、全員で行う「総行進」があり、高校生が指導します。
夏休みのキャンプでは、1年生は瀬戸内海の前島、牛窓に向かい、3年生は富山県立山の雄山に登ります。
また、2年生はキャンプが無い代わりに、1月に北海道でのスキー実習があります。
強歩大会では、全員が30kmを走ることになります。

六甲学院中学校の難易度は?


六甲学院中学校合格の目安として、偏差値と倍率がどの程度か、レベルが近い中学校の例も挙げつつご紹介します。

偏差値

学校名 偏差値
六甲学院中学校 58-63
神戸女学院中等部 65
須磨学園中学校 58-65
洛星中学校 59-63
清風南海中学校 57-63
四天王寺中学校 55-67

六甲学院中学校の偏差値は58-63と高めです。
偏差値が近い関西圏内の他の中学校としては、神戸女学院中等部、須磨学園中学校、洛星中学校、清風南海中学校、四天王寺中学校などが挙げられます。
兵庫県内では140校中5位、全国で見ても2,164校中69位と、レベルの高さが伺えます。

倍率

過去年度における実質倍率の推移と、2023年度の入試において実質倍率が近かった他校との比較です。

2020年度以降の実質倍率の推移

2023年 2022年 2021年 2020年
A日程 1.76 1.5 1.4 1.8
B日程 1.69 1.5 2.0 2.3

A日程については、おおむねコロナ以前と同じ程度まで受験者が増えてきたことが分かります。
B日程については、コロナ前や自粛期間と比べやや減ってはいるものの、依然として1.5〜2.0の間で推移しています。

2023年度入試における実質倍率の比較

学校名 倍率
六甲学院中学校 A日程:1.76
B日程:1.69
関西学院千里国際中等部 一般・国際生:1.68
開明中学校 1.62-1.82
プール学院中学校 1.18-2.00
滝川第二中学校 1.61-2.25

倍率は日程によって異なりますが、おおまかに見ても六甲学院中学校と同じ兵庫県内では、倍率の近い中学校はあまり見られませんでした。
その中で比較的近い倍率だったのは滝川第二中学校です。
また、大阪まで広げると他にも関西学院千里国際中等部や、開明中学校、プール学院中学校などは倍率が近いことが分かりました。

六甲学院中学校の口コミ・評判


学校生活も楽しみつつ、進学校としての進度で勉強もこなしてほしいと考える人には良い環境だと思う。
校則は厳しいというイメージが先行していたが、実際にはそれほどガチガチというわけでもない。
宿題の量は30分〜1時間もあれば全部終わるくらいなので、部活や塾のほか、やりたい事がある生徒にはちょうどいいくらいの印象。
部活は週に3回までで、全体的に緩め。
弓道部は大会入賞のお知らせをよく見かける。
テストの点数が悪い場合、呼び出し補習がある。
これは、自分で課題をこなして分からなければ先生に聞くというスタイル。
部活はものによってかなり温度差がある。
練習に力を入れている部もあれば、ゆったりとした部もある。
学校の施設は綺麗で充実している。
運動場に至っては第3グラウンドまであり、第2グラウンドは人工芝、第3グラウンドは土になっている。
プールはない。
学校周辺の治安は良いが、駅からのアクセスはあまり良くない。
しかし、子どもたちには良い体力づくりになっていると思う。
参考:「みんなの中学情報」https://www.minkou.jp/junior/school/review/12692/

六甲学院中学校の進学実績


六甲学院中学校は中高一貫校であるため、大学の合格実績となります。
以下の表は、2023年3月のデータをもとに作成されたものです。

国公立大学 私立大学ほか
東京 3 (3) 早稲田 12 (5)
京都 23 (17) 慶應義塾 12 (9)
大阪 15 (9) 関西学院 69 (57)
神戸 19 (15) 関西 28 (23)
大阪公立 11 (9) 同志社 87 (63)
兵庫県立 7 (6) 立命館 45 (34)
九州 4 (3) 近畿 24 (14)
合計 120 (88) 合計 364 (264)

※( )内は合格者のうち、現役合格した者の数
国公立大学においても私立大学においても、全体的に関西の大学に集中しています。
過去五カ年を見てもこの傾向は変わらず、私立大学では特に同志社大学と関西学院大学の合格者が、国公立大学では大阪大学、京都大学、神戸大学の合格者が多いです。
また、六甲学院中学校・高等学校の1学年あたりの人数を考慮すると、私立大学での併願受験者がいるとはいえ、ほとんどの学生が現役合格していると考えられます。

六甲学院中学校の入試対策・傾向


六甲学院中学校の入試対策と出題傾向を、各科目ごとに日程別でまとめました。

国語の入試対策・傾向

A日程:例年と同じく、論説文・物語文・漢字の書き取り問題という構成であった。
しかし、その中でも特に論説文において、一つの大問の中で内容に相関がある二つの異なる文章が出題されたのは2020年のA日程以来。
全体を通して、80字程度の記述問題から記号問題まで満遍なく出題されたが、中でも10~20字ほどの短い記述問題が構成の中心となっていた。
また六甲学院中学校の出題の特徴として、他校の入試ではよく見られる抜き出し問題があまり出題されないことが挙げられる。
昨年と比べると、今年は物語文の比重が大きかった。
B日程:A日程同様、論説文・物語文・漢字の書き取り問題が出題されたほか、品詞に関わることばの知識問題が出題された。
この論説文では、「親ガチャ」「コミュ障」などといったことばの出現と、若年層の問題点を絡めて論じる近年の世相が反映された文章が扱われた。
いずれの日程においても、一読して文章の要点や主旨を正確に理解・把握する読解力と、問題文の指示を手掛かりに必要な要素を文章から抽出し、論理的に再構築してまとめ上げる記述力が求められる。
そのため、国語力の基礎をどれだけしっかりと身に付けたかが問われるだろう。

算数の入試対策・傾向

A日程:例年通り、大問1は計算、大問2~6は答えのみの記述、大問7~9は途中式や考え方を書かせる出題形式であった。
特に記述問題は空所補充と理由説明という形式の出現となっていた。
例年に比べ、1枚目は見たことのありそうな問題が並び取り組みやすく、一方2枚目の大問では手が出にくいであろう「影」をテーマにした出題で、記述問題も解答しにくいものとなっていた。
問題の取捨選択で差がついたと思われる。
B日程:形式についてはA日程と同じであるが、記述式の問題は出題されない。
例年A日程よりも受験者平均点は高く、今年は81.8点であった。
「立方体の切断」「3量のつるかめ算」といった、難関校でよく出題される代表的な問題が目立った。
1枚目の平面図形の問題では、過去の入試で出題されたことのある図形が、より難易度が高く改題され出題された。
この傾向が今後も続くのであれば、過去問で平面図形を繰り返し解くことで得点につながるだろう。

理科の入試対策・傾向

大問4題の出題である。
出題内容については、物理では輪軸とてこ、化学では気体の性質と分子、生物では植物の発芽、地学では月に関する問題が各1題ずつ出題された。
例年同様、生物では実験データの読み取り問題が出題された。
化学では初見のテーマである分子が出題され読み解く力が試された。
昨年と比較すると、生物は文章量が増え、地学は問題数が増加した。
時間配分が重要となる試験であった。
一昨年から今年にかけて、気体の発生、溶解度と圧力、気体の性質と分子など、化学の問題で差がついた。
導入文から出題の意図を読み取る練習を積んでおくことが大切である。
生物では昨年同様、データの読み取り問題が出題された。
そのため、今年も問題演習を繰り返す中で解説をよく読み込み、解答を導き出すまでの過程を理解してほしい。
また、実験のデータなど長文を読ませる問題が頻出のため、2014年以降の過去問で慣れておくこと。

まとめ


今回は六甲学院中学校の偏差値・倍率、口コミ・評判、入試対策と傾向について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
六甲学院中学校は、自立性・創造力・社会性といった人間力の育成に力を入れており、勉強以外にも様々な奉仕活動が行われています。
また、先輩後輩や同級生のつながりや教員と生徒の信頼関係が深く、居場所と仲間が必ず見つかる学校です。
兵庫県有数の進学校でもあり、東京大学や京都大学など難関大学への合格者を多数輩出しています。
本記事を通して興味を持たれた方は、ぜひ検討してみてください。
六甲学院中学校まとめはこちら
公式サイト:六甲学院中学校・六甲学院高等学校