四天王寺中学の偏差値・倍率は?入試情報や傾向・対策方法についても解説

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カテゴリ:学校情報

四天王寺中学校は大阪市天王寺区に位置する、中高一貫教育を提供している私立の女子校です。
医師の子女が多数在籍しており、関西の女子校としては最難関とされています。
本記事では、大阪でトップクラスの難易度を誇る四天王寺中学校の偏差値や倍率について解説しています。
記事内では、四天王寺中学校の口コミや入試情報についても詳しくまとめているため受験を考えている方は是非参考にしてください。
記事内では対策や受験の傾向についても詳しくまとめているため、受験を考えている方は必見のコラムです。

四天王寺中学校とは?


はじめに、四天王寺中学校の基本情報・特色・学費について詳しく紹介したいと思います。

四天王寺中学校の基本情報

まずは、四天王寺中学校の基本情報についてご紹介します。

学校名 四天王寺中学校
ふりがな してんのうじちゅうがっこう
電話番号 06-6772-6201(代)
アクセス ・JR天王寺駅から北へ徒歩10分。
・地下鉄谷町線四天王寺前夕陽ヶ丘駅4番出口から南へ徒歩5分。
所在地 〒543-0051 大阪市天王寺区四天王寺1丁目11番73号
設立年 1922年

四天王寺中学校は1922年に設立され、昨年創立100周年を迎えた伝統のある中高一貫校です。
進路に関して高い実績を誇っており、最難関国公立大学をはじめ、難関私立大学や医歯薬理工系へも多くの合格者を輩出しています。
学校の立地がよく、アクセスしやすいため兵庫県、奈良県、京都府など大阪府外からも通学している生徒が多い人気の名門進学校です。

四天王寺中学校の特色

続いて、四天王寺中学校の特色についてまとめました。

女子教育

将来望む世界で活躍できる学力を養成するため、「和の精神」を礎に円満で深い人間性を持った女性を育成します。
女子の「地道に積み重ねる」特性を活かした学習指導を行い、思考力と学習効果の向上を目指します。

キャリア教育

学外での様々な体験を通じて、自らが希望する世界で生きる力を育みます。
実際の医療現場や研究室の訪問での体験、卒業生による講演会などを行い、将来像をより明確にし、実現に向かっていくための大切な機会となっています。

コース

四天王寺中学校には、以下の4つのコースが設置されています。
最難関国公立大学文系・理系、海外大学を目指す「英数Sコース」
最難関国公立大学文系・理系への進学を目指す「英数コース」
ハイレベルな学びの質と量で、国内外の最難関医歯薬系大学・学部を目指す「医志コース」
世界に目標を置いたアスリート&アーティストを目指す「文化・スポーツコース」
個々に合ったコースが選択でき、中2進級時には英数コースから英数Sコースまたは医志コースへのコース変更が可能です。

四天王寺中学校の学費

次に、四天王寺中学校の学費について以下にまとめました。

入学金 200,000円
教育振興協力金(任意) 100,000円
授業料(年額) 565,200円
後援会費 44,400円
生徒会費 4,800円

四天王寺中学校の初年度納入金合計はおよそ914,400円です。
しかし、上記以外に制服等指定品などの費用もかかりますので、合計額+20〜30万はかかると考えておいた方がよいでしょう。
四天王寺中学校の学費は、同じ大阪の私立女子校の中では比較的安いといえます。

四天王寺中学校の入試情報


四天王寺中学校の入試情報についてご紹介します。

四天王寺中学校の入試概要

四天王寺中学校の2024年度の入試概要です。

募集人員 英数Sコース:約40名
英数コース:約170名
医志コース:約40名
文化・スポーツコース:約20名
試験日時 令和6年1月13日(土) 8時30分集合
試験科目
時間
配点
4教科型受験者
≪英数Sコース、英数コース(専願・併願 共通)出願≫
①・国語120点(60分)
 ・算数120点(60分)
 ・理科80点(40分)
 ・社会80点(40分)
②国語・算数・理科の合計点を 1.25 倍して得点を出します。
(400 点満点換算)
③国語・算数・社会の合計点を 1.25 倍して得点を出します。
(400 点満点換算)
①②③の得点を比べて、得点の高い方をその受験生の得点とします。
≪医志コース 出願≫
①・国語120点(60分)
 ・算数120点(60分)
 ・理科80点(40分)
 ・社会80点(40分)
②国語・算数・理科の合計点を 1.25 倍して得点を出します。
(400 点満点換算)
①②の得点を比べて、得点の高い方をその受験生の得点とします。
3教科型受験者
≪英数Sコース、英数コース(専願・併願 共通)、医志コース 出願≫
・国語120点(60分)
・算数120点(60分)
・理科80点(40分)
上記の合計点を 1.25 倍して得点を出します。
(400 点満点換算)
≪文化・スポーツコース≫
・国語120点(60分)
・作文80点(40分)
・面接(受験者と保護者)を行います
合格発表 掲示発表
令和 6 年 1 月 15 日(月)9:00 から 12:00 まで
Web発表
令和 6 年 1 月 15 日(月)12:00 から令和 6 年 1 月 19 日(金)15:00 まで

四天王寺中学校の入試難易度

四天王寺中学校の2023年度の入試の難易度は、昨年に比べると大きく易化しました。
特に算数の難易度が大きく下がり、比較的取り組みやすい出題内容となりました。
合格者の平均点は87点で昨年より12点も上回りました。
国語は、昨年大きく易化したのですが、2023年度も昨年並みの難易度で、試験内容は例年と比較してもやや易しかったようです。
合格者の平均点は79点で昨年より2点程高くなりました。
理科は、昨年より難易度が上がったようにも見えますが、実際の難易度は昨年とさほど変わりません。
合格者の平均点は51点で昨年より3点程低くなりました。
社会は、昨年度までは難易度に大幅な変化は特にありませんでしたが、2023年度は大きく易化しました。
合格者の平均点は65点で昨年より7点程高くなりました。
2023年度合格者の全教科の平均点数は400点満点中286点で、昨年より20点程点数が高い結果となりました。
来年は難化する可能性もあるため、気を抜かずに受験対策をする必要があります。

四天王寺中学校の倍率

四天王寺中学校の倍率についてコースごとに見ていきます。
医志コースは2021年度は2. 36、2022年度2. 21、2023年度は1.79となっています。
続いて、英数Sコースは2021年度2.72、は2022年度は2. 19、2023年度は1.80となっています。
英数コースは2021年度は2. 04、2022年度は2. 12、2023年度は1.89となりました。
最後に文化・スポーツコースは過去三年間受験者は全員合格しています。
以上の事から文化・スポーツコース以外では倍率が徐々に下がってきていることが言えます。
さらに、2023年度は倍率が2倍をどのコースもきっています。
そのため倍率の面では入りやすくなった可能性があります。
しかし、他のコースが徐々に下がったのに対し、英数コースでは一度2022年度に上がっているため、倍率が上がっても合格できる力をつけておきましょう。

四天王寺中学校の偏差値


四天王寺中学校の偏差値についてご紹介します。
四天王寺中学校の偏差値は55-67です。
四天王寺中学校には偏差値を図ることのできるコースが3つあります。
3つのコースとは医志コース、英数コース、英数Sコースのことで、最も高い偏差値のコースが医志コースで67です。
続いて英数Sコースで62、英数コースで55となります。
偏差値ランキングで大阪府内では1位で、全国では23位となっています。

偏差値を他校と比較すると

同じ関西の私立女子中学校で比較してみると、神戸女学院中学校は65、神戸海星女子学院中学校は49-59です。
女子中学校では四天王寺中学校より偏差値が高いのはすべて関東にあるため、関西では1番の中学校になります。
しかし、四天王寺中学校と神戸女学院中学校では医志コース以外は神戸女学院中学校の方が偏差値が高いと言えます。
神戸海星女子学院中学校と比較すると、四天王寺中学校の英数コースと英数Sコースの間に、神戸海星女子学院のBがあります。
様々なコースや入試方法があるため、偏差値がばらつきやすいですが四天王寺中学校と神戸女学院中学校、神戸海星女子学院中学校は関西で難易度が高いとされる女子中学校で、大体同程度の偏差値の中学校と言えるでしょう。

四天王寺中学校の偏差値推移

四天王寺中学校の偏差値推移としては、2023年度最新のデータでは55-67となっており、例年あまり変わらず横ばいで、トップ校であることを維持しています。

四天王寺中学校の傾向と対策


四天王寺中学校の各科目の傾向と対策についてご紹介します。

国語の傾向と対策

国語は、60分間の試験です。
文学的文章が1題、論理的文章が2題の計3題での出題です。
知識問題も落とさないように、日頃から注意しておくことが必要です。
また、時間配分が四天王寺中学校の国語においては重要になってきます。
過去問を解く際には、時間を図って取り組みましょう。
さらに、抜き出し問題が多い傾向があります。
その対策としては、文を読んでいる間にも重要だと思う箇所に線などを引いておくことです。
また、記述問題は20文字程度で少ないので、簡潔にまとめる練習をしておきましょう。
記号問題は、設問を冷静に読み解くことで正答率があがります。

算数の傾向と対策

算数は、60分間の試験です。
解答用紙には答えを記入するため、途中式などは記入しないです。
問題の出題傾向としては、文章題と図形が7割から8割出題で、残りが計算や数や規則性についての出題になります。
頻出単元は立体図形・場合の数・速さです。
対策として、日頃の問題演習の質が重要になってきます。
問題を頭の中でしっかりと理解しながら解いていく力とトップクラスの学校の中での標準的な問題を得点にすることが大切です。

社会の傾向と対策

社会は40分間の試験です。
分野別でみると、地理と歴史の出題が多く7割程度でその次に時事、公民という出題割合になっています。
学校の教科書に載っている知識をしっかりと得ておくことで合格へと近づきます。
記述問題があるため、重要な語句やその説明については、漢字で書けるように練習しておくことが重要です。
時事問題は難易度の高い問題が出されることもあり、公民は時事に絡めて出題されることが多いので、出題割合は少ないですが、しっかりと対策しておきましょう。

理科の傾向と対策

理科は40分の試験です。
物理・化学・生物・地学から1題ずつで全40問あります。
出題傾向は、物理・化学・生物・地学から同じくらい出題されていますが、地学が少し多く、化学が少し少ない傾向にあります。
また、元々問題数が多いうえに、受験生が時間がかかるであろうグラフをかく問題や表を分析する問題も出るため、時間配分に気を付けて取り組みましょう。
対策としては、素早く文章や表から答えのヒントとなる部分を読み取るために、過去問に取り組み、さらにグラフを書く問題は頻出のため、練習しておきましょう。

四天王寺中学校の口コミ・評判


合格実績も環境もよく、部活も充実しているので、校舎の汚さや古さや狭さ以外にはとても良い学校です。
陰湿ないじめなどもなく、安全に楽しく学校生活を送ることが出来ます。
全体的に学べることや新しく知ることが多い学校だと思います。
(2020年入学・在校生)

皆んな良い子ばかりで、毎日楽しいです。
先生方も優しく親切です。
自習室も充実しています。
学食は安くて美味しいです。
遠方から通っている子も、結構います。
(2021年入学・在校生)

女子の理系進学にも強く、進学校って感じです!文化祭や体育祭も楽しいし、先生方も熱心なので充実した毎日です。
課題は多いですが上手にセーブしてけばなんとかなると思います♪
(2021年入学・在校生)
(引用元:「みんなの中学情報」https://www.minkou.jp/junior/school/review/12174/
口コミからは自由な校風であることが分かります。
また、女子校ならではのいじめなどもないようです。
医学部などの理系進学にも強く、切磋琢磨して頑張ることのできる環境のようです。
ただ、ついていけなくならないように与えられた機会を活かすことが大切になりそうです。

まとめ


今回は四天王寺中学校の偏差値・入試情報・過去問の傾向などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
四天王寺中学校は、関西の私立女子中学校の最難関とされています。
最難関大学への合格実績もある進学校です。
また、医歯薬系のためのコースもあるため、理系進学を目指している受験生におすすめです。
さらに海外の大学を目指すコースがあるので、海外系の大学を目指している受験生にもおすすめです。
本記事を通して興味を持たれた方は、ぜひ検討してみてください。
四天王寺中学校まとめはこちら
公式サイト:四天王寺高等学校・四天王寺中学校