京都薬科大学薬学部の入試対策法や傾向は?偏差値や倍率についても解説

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カテゴリ:学校情報

本記事では、京都薬科大学薬学部の各科目における入試傾向や対策方法について詳しく解説しています。
京都薬科大学薬学部を志望する受験生にとって重要な情報を網羅しており、入試の基本情報に加えて、科目ごとの特徴や効果的な勉強方法も紹介しています。
さらに、京都薬科大学薬学部の偏差値や難易度についても触れており、受験準備を進める上で役立つ情報が満載です。
これから京都薬科大学薬学部の受験を考えている方は、ぜひご一読ください。

京都薬科大学薬学部とは?

まずは京都薬科大学薬学部の基本情報についてご紹介いたします。

基本情報

本校地 〒607-8414 京都府京都市山科区御陵中内町5
南校地 〒607-8412 京都府京都市山科区御陵四丁野町1
TEL 075-595-4600(代表)
交通アクセス JR・地下鉄東西線「山科駅」から徒歩約10分
収容定員 360名(計2,160名)
在学者数 男:624名 女:1,692名 

2,316名(2025年5月1日現在)

京都薬科大学薬学部は、京都市山科区の御陵エリアに位置し、自然豊かな環境と充実した交通アクセスを兼ね備えています。
キャンパスは本校地と南校地の2つに分かれており、各施設が連携して教育・研究活動を支えています。
収容定員に対して安定した在籍者数を維持しており、男女比は女性が約73%を占めています。

どんなところ?

京都薬科大学薬学部は、京都府京都市山科区に位置する私立の薬学専門大学で、医療や製薬業界などの分野で活躍できる、高度な専門性と研究能力を備えた薬剤師の育成を目指しています。
1884年の創立以来、同大学は薬学教育と研究の分野で高い評価を受けており、2024年には創立140周年という節目を迎えました。
「愛学躬行」を建学の精神に掲げ、知識だけでなく、倫理観と人間性を重視した教育を行っているのが大きな特長です。
薬学部では、医療現場での実務経験を重視した教育を行い、学生一人ひとりが専門知識だけでなく、倫理観や人間性を兼ね備えた薬剤師として成長できるようサポートしています。
特に、段階的なキャリア支援プログラムを通じて、学生の進路選択や将来に向けた準備を支援している点が特徴です。
これまでに24,000人を超える卒業生を輩出し、その多くが製薬企業、病院、薬局、大学、行政機関など、さまざまな分野で活躍しています。
彼らは、社会に貢献する薬学人材として、京都薬科大学の伝統と価値を体現しています。

京都薬科大学薬学部の各科目の傾向と対策

次に京都薬科大学薬学部の各科目の傾向と対策について解説いたします。

英語

京都薬科大学薬学部の英語入試は、専門的な内容を含む長文読解や会話文問題など、実践的な英語力を問う構成となっています。
試験時間は例年90分で、全体的に記述量が多く、読解力と表現力の両方が求められます。
長文読解は、薬科大学ならではの化学系などの専門的な内容が扱われることがあり、文章自体がやや難しめです。
設問形式は空欄補充問題、整序問題、内容一致問題、要約問題などであり、特に難度が高いのは要約問題で、文章全体の構成や論理展開を深く理解できていないと解答が困難です。
そのため、段落ごとに内容を整理しながら読む訓練が非常に重要です。
また、年度によって出題形式に変化があるため、過去問演習を通じてさまざまなパターンに慣れておくことが効果的です。
会話文問題では、日常的な会話表現が問われることは少なく、長めの会話文の内容理解が中心に出題されます。
そのため、文章量が多く、長文読解問題と同じように、内容を整理しながら理解することが重要です。
設問形式には、主に空欄補充問題と要約問題があり、まずは登場人物ごとの発言内容を把握できるようになることが大切です。内容を整理できるようになったら、次に会話の流れをつかんで、全体の文脈を理解できるようにしましょう。
長めの会話文問題に対応するためには、長文読解に近い感覚で解くことを意識し、しっかりと練習しておくことが効果的です。

数学

数学は例年、大問4題、試験時間90分、全問空所補充式となっており、ベクトル、対数、微・積分法、図形と方程式、確立などが頻出です。
大問1では複数の小問が出題され、出題範囲全体から基礎的な内容が幅広く問われ、残りの大問では、各分野から応用的な問題が出題されます。
小問集合では、比較的基本的で解きやすい問題が出題されるため、教科書レベルの基礎事項を確実に身につけておくことが重要です。
また、他の大問では応用力が求められるため、公式や定理を自在に使いこなせるようにしておくことも不可欠です。
これらに対応するためには、徹底した問題演習を通じて、素早く正確に解答できる力を養うことが大切です。
また、全ての問題が空所補充式で出題されるため、設問の流れに沿って解答を進める必要があり、記述式とは異なる難しさがあります。
そのため、受験対策として問題集を選ぶ際には、空所補充式の問題が多く掲載されているものを選び、時間を計って解答する練習を行うことが重要です。
さらに、空所補充式では部分点が与えられないため、計算ミスがそのまま失点につながるという厳しさがあります。
したがって、試験本番だけでなく、日頃の学習から問題文の読み違いや計算ミスを防ぐ習慣を身につけておく必要があります。
ミスをしてしまった場合は、どこで、どのような誤りをしたのかを丁寧に確認し、次に同じミスを繰り返さないよう対策することが大切です。

化学

試験時間は90分、大問4題の構成で、選択・記述・計算問題を中心に論述問題も出題されています。
無機・有機の両分野では、標準的な内容や理論に関する理解力を問う問題が中心となっています。
加えて、実験での観察結果と理論を関連づけて考察させる問題も出題されており、単なる知識だけでなく、応用的な理解力が求められます。
また、論述問題の出題頻度も高く、特に実験操作の目的や、誤った操作に対する考察・指摘といった内容がよく問われます。
こうした問題に対応するには、実験手順やその意図をしっかり理解し、自分の言葉で説明する練習を重ねることが大切です。
さらに、化学式や化学反応式を書く力も必須です。
特に、電子配置や化学結合の理解を基礎として、中和反応や酸化還元反応などの頻出分野については、自分で反応式を組み立てられるように練習しておきましょう。
また、構造や反応の類似点に注目しながら学習することで、単なる暗記に頼らず、理解を深めることができます。
このように本質を押さえた学習を心がけることで、応用問題にも柔軟に対応できる力が養われます。
難易度としては、しっかりと学習してきた受験生が正当に評価される良問が多い一方で、計算問題や論述問題が多いため、特に一般選抜では時間的に厳しい構成となっています。
そのため、試験本番ではまず全体に目を通し、取り組みやすい問題から確実に得点していく戦略が重要です。
全体的には標準レベルの問題が中心ですが、一部に思考力や応用力を求められる問題も含まれているため、基礎を徹底的に固めたうえで応用問題にも取り組めるよう準備を進めましょう。

京都薬科大学薬学部の入試概要

次に京都薬科大学薬学部の入試概要についてご説明いたします。

入試日程

以下は京都薬科大学薬学部の2025年度の入試日程です。
なお、2026年度の入試日程はまだ正式に発表されていないため、最新の情報については大学の公式ウェブサイトをご確認ください。

学校推薦型選抜 指定校制 学校推薦型選抜 一般公募制
出願期間 2024年11月1日(金)~ 

2024年11月7日(木) 必着

2024年11月1日(金)~ 

2024年11月8日(金) 当日消印有効

試験日 2024年11月11日(月) 2024年11月16日(土)
合格発表日 2024年12月2日(月) 2024年12月2日(月)
入学手続締切日 2024年12月9日(月) 必着 2024年12月9日(月) 必着

 

共通テスト利用 前期 共通テスト利用 後期
出願期間 2025年1月6日(月)~ 

2025年1月14日(火) 当日消印有効

2025年2月19日(水)~ 

2025年3月5日(水) 当日消印有効

試験日 2025年1月18日(土)・19日(日) 2025年1月18日(土)・19日(日)
合格発表日 2025年2月14日(金) 2025年3月14日(金)
入学手続締切日 2025年2月21日(金)

※入学金納付期限

2025年3月21日(金) 必着
2025年3月21日(金) 必着

※授業料(前期分)納付期限

※入学手続書類等提出期限

 

一般選抜前期(3教科型) 一般選抜後期(2教科型)
出願期間 2025年1月6日(月)~ 

2025年1月21日(火) 当日消印有効

2025年1月6日(月)~ 

2025年2月17日(月) 当日消印有効

試験日 2025年2月3日(月)  2025年2月20日(木)
合格発表日 2025年2月14日(金) 2025年3月5日(水) 
入学手続締切日 2025年2月21日(金)

※入学金納付期限

2025年2月21日(金)

※入学金納付期限

2025年3月21日(金) 必着

※授業料(前期分)納付期限

※入学手続書類等提出期限

2025年3月21日(金) 必着

※授業料(前期分)納付期限

※入学手続書類等提出期限

この日程を参考にして、受験計画を立てる際には各試験方式や日程の違いを考慮しましょう。

入試方式

2025年度の京都薬科大学薬学部では、学校推薦型選抜、一般選抜(前期・後期)、共通テスト利用選抜の3つの入試方式が実施されました。
中でも、2025年度入試から新たに導入された一般選抜後期(2教科型)では、数学・理科・外国語の3教科の中から2教科を選んで受験することができるようになり、受験生は自分の得意分野を活かした受験が可能となりました。
これにより、より柔軟で多様な入試の選択肢が提供されています。

京都薬科大学薬学部の難易度は?

次に京都薬科大学薬学部の難易度について解説いたします。

偏差値

入試方式 偏差値
一般選抜前期(3教科型) 52.5
一般選抜後期(2教科型) 55.0

京都薬科大学薬学部の最新の偏差値は52.5-55.0です。
私立大学薬学部58校の偏差値ランキングでは第9位にランクインしており、全国の私立薬学部の中でも上位校であることがわかります。
また、私立薬学部の上位校には東京都内の大学が多く集まっているため、関西圏に限定して見た場合、京都薬科大学は第4位に位置しています。
これは関西地域においても非常に人気が高い薬学部であることを示しています。
そのため、京都薬科大学は第一志望として目指す受験生はもちろんのこと、関西圏の国公立大学や、立命館大学・近畿大学・大阪医科薬科大学などの難関私立薬学部を受験する学生の“すべり止め校”としても広く選ばれています。
このように、京都薬科大学薬学部は偏差値・地域的な評価・進学先としての人気の面で、非常に安定したポジションにある大学といえるでしょう。

倍率

過去3年間の一般選抜前期(3教科型)の倍率を以下にまとめました。

募集人員 志願者数 受験者数 合格者数 実質倍率
2025年 150名 879名 841名 372名 2.3
2024年 170名 847名 801名 369名 2.2
2023年 170名 882名 835名 469名 1.8

2025年度の京都薬科大学薬学部の募集人員は150名で、前年の170名から20名減少しました。
この減少により、定員に対する志願者数が相対的に増加し、倍率は2.2倍から2.3倍に上昇しています。
これにより、受験生にとってはより競争が激しくなったことが予想されます。
補足として、2025年度から新たに導入された一般選抜後期(2教科型)では、募集人員が20名に対し、志願者数は414名、受験者数は317名、合格者数は42名となり、実質倍率は7.5倍と非常に高い競争率となりました。
これは、新しい入試方式に対する関心の高さや、受験生が選択肢を絞って受験する傾向の反映と考えられます。

レベルが近い大学との比較

京都薬科大学薬学部と偏差値が近い関西圏の私立薬学部を比較します。

大学名 偏差値
京都薬科大学薬学部 52.5-55.0
神戸薬科大学薬学部 47.5
大阪医科薬科大学薬学部 47.5-50.0
近畿大学薬学部 52.5-55.0
立命館大学薬学部 55.0

京都薬科大学薬学部と偏差値が近く、地理的にも近い大学には、神戸薬科大学、大阪医科薬科大学、近畿大学、立命館大学などがあります。
これらの大学も薬学教育に力を入れており、それぞれに特色があります。
志望校を選ぶ際は、偏差値だけでなく、カリキュラムの内容や立地、学習環境などを含めて比較・検討することが大切です。
特に大阪医科薬科大学は、京都薬科大学と同様に薬学部を中心とした単科大学であり、両校を併願する受験生も多く見られます。
自分に合った学び方や将来の進路を見据えて、最適な大学を選びましょう。

京都薬科大学薬学部対策をするなら個別の会

京都薬科大学薬学部を目指すなら、個別指導塾や予備校での対策が非常に効果的です。
特に、京都薬科大学の入試では記述式中心の問題が多く、化学・数学・英語における応用力や論述力が問われるため、対策には専門的な指導が求められます。
「個別の会」では、大学ごとの出題傾向に合わせた演習や添削指導を受けることができ、効率よく得点力を伸ばすことが可能です。
苦手科目は基礎から丁寧に指導し、得意科目は応用問題や発展演習を通じてさらなる得点源にできるよう、一人ひとりに合った学習プランが提供されます。
また、学校推薦型選抜を検討している方には、志望理由書の添削や面接練習にも対応しており、筆記試験だけでなく総合的な入試対策が可能です。
京都薬科大学薬学部の合格には、学力だけでなく明確な志望動機や戦略的な入試対策も重要です。
「個別の会」のサポートを活用し、自分に最適な学習環境で合格を目指しましょう。

まとめ

今回は京都薬科大学薬学部の基本情報や入試情報、偏差値や難易度についても解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
京都薬科大学は、関西最古の私立薬学部として、伝統と実績を持ち、全国から志願者が集まる傾向があります。
受験にあたっては、偏差値や入試傾向を把握するだけでなく、自分に合った学習法や戦略を立てることが何よりも重要です。
ぜひ本記事を参考に、しっかりと準備を進め、志望校合格を目指して頑張ってください。