歯科医師の難易度は?歯学部の合格率・対策方法・医師との比較について徹底解説

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カテゴリ:基礎知識

本記事では、歯学部の難易度を徹底解説します。
難易度の高い大学から比較的入りやすい大学まで紹介しているので、自分の学力に合った大学選びに役立ちます。
歯学部の難易度や大学選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むとわかること
  1. 歯科医師の資格取得まで
  2. 歯科医師国家試験の詳細
  3. 歯科医師の試験対策
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歯科医師の資格取得まで

歯科医師
歯科医師になるには、歯科医師国家試験の合格が必須です。
以下では、歯科医師の資格取得までについて詳しく解説します。

大学受験の必要性

歯科医師国家試験を受験するには受験資格が決められており、独学での受験は認められていません。
高校卒業後に6年間大学の歯学部で学習し、必要なカリキュラム全て修了して卒業するか、卒業見込みとなることで、受験資格を得られます。
そのため、大学受験で歯学部に進学することが必須となっています。
国家試験に合格し、免許を取得した後には、指定された研修施設である病院や歯科医院などで臨床研修を最低1年間受けなければなりません。
そして臨床研修を修了して初めて、歯科医師として就職することが可能となります。
外国の歯科大学または歯科医学校を卒業した方や、外国で歯科医師免許を取得した方も、厚生労働省による個別審査を経て受験資格を認定されれば、受験が可能です。

歯学部入学の難易度

歯科医師国家試験の受験資格を得るには、原則として6年制の歯学課程を修了する必要があります。
では、歯学部への入学難易度はどの程度なのでしょうか?
国公立大学の歯学部では、前期試験で共通テストの得点率が60%台後半~70%台後半を目安とする大学が多く、後期試験ではさらに高い水準が求められる場合があります。
私立大学では、大学によって入試難易度に幅があります。
一般的に、学費が比較的安い大学や都市部にある大学は志願者を集めやすい傾向があります。
歯学部は大学によって難易度に差がありますが、学費や入試倍率なども考慮すると、偏差値だけを見て「簡単に入学できる」と判断するのは適切ではありません。

歯科医師国家試験の詳細

歯科医師国家試験
次に、歯科医師国家試験の試験内容や合格率、難易度について詳しく解説します。

試験の合格率と難易度

歯科医師国家試験の合格率は、近年6~7割程度で推移しています。
第119回(2026年)の合格率は61.9%でした。
医師国家試験などと比べると合格率は低く、歯科医師国家試験は決して易しい試験ではないといえます。
また、歯科医師国家試験では出題基準や合格基準の見直しが行われており、一定の知識や技能が求められます。

試験内容、受験料、試験日

歯科医師国家試験は年1回、2日間にわたって実施され、受験料は18,900円です。
第120回試験は2027年1月30日(土)・31日(日)に実施されます。
試験では、歯科医師として必要な歯科医学や口腔衛生に関する知識・技能が幅広く問われます。
現在は選択式の問題を中心とした試験となっており、厚生労働省の制度上、出題数は360題とされています。

歯科医師の難易度と比較

歯科医師
歯科医師の難易度はどれくらいなのでしょうか。
医師の難易度とも比較しながら解説していきます。

医師と歯科医師の難易度比較

まずは、大学入試における医学部と歯学部の難易度を比較します。

医学部 歯学部
国公立大学 62.5~72.5 国公立大学 55.0~62.5
私立大学 60.0~72.5 私立大学 47.5~52.5

※2027年度入試の河合塾Kei-Net「入試難易予想ランキング表」を参考にした目安です。
大学・入試方式によって異なります。
医学部と歯学部を比較すると、一般的に医学部の方が高い入試難易度となる傾向があります。
そのため、大学入試の難易度という点では、歯学部よりも医学部の方が高い傾向にあるといえるでしょう。

次に、国家試験の合格率を見てみましょう。

医師国家試験 歯科医師国家試験
総合 91.6% 61.9%
新卒者 94.6% 80.2%
既卒者 71.9% 27.8%

※医師は第120回(2026年)、歯科医師は第119回(2026年)の合格率です。
合格率を比較すると、歯科医師国家試験は医師国家試験より低い水準となっています。
特に既卒者では、歯科医師国家試験の合格率が27.8%と、医師国家試験の71.9%を大きく下回っています。
ただし、合格率は受験者の構成や試験制度などによっても左右されるため、合格率だけで両試験の難易度を単純に比較することはできません。
出典:厚生労働省公表資料(第120回医師国家試験)
出典:厚生労働省公表資料(第119回歯科医師国家試験)

歯科医師資格の難易度

上記のとおり、歯科医師国家試験は合格率が6~7割程度で推移しており、決して簡単な試験ではありません。
また、歯科医師には治療だけでなく、予防や健康管理、地域医療、多職種連携など幅広い知識や技能が求められています。
こうした内容も国家試験の出題範囲に含まれており、歯科医師として必要な総合的な知識・技能が問われています。

資格取得後の就職難易度

歯科医師の就職状況は、地域や勤務先によって異なりますが、歯科医師免許取得後の進路として、まず歯科医師臨床研修を受けることが一般的です。
歯科医師臨床研修では、「歯科医師臨床研修マッチング」という制度があり、研修希望者と研修施設の希望を組み合わせて、研修先を決定します。
この制度によって、卒業後の臨床研修先を決める仕組みが整えられており、歯科医師としてのキャリアをスタートしやすい環境が整っています。

歯科医師の需要とキャリア

需要とキャリア
ここからは、歯科医師の需要とキャリアについて解説していきます。

若手歯科医師の需要増加

歯科医療の現場では、歯科医師の高齢化や歯科医院の後継者不足が課題となっています。
歯科医師は、卒業後に勤務医として経験を積んだ後、開業するケースもあります。
一方で、既存の歯科医院では、院長の高齢化などによって後継者の確保が課題となっているケースもあります。
こうした背景から、地域や歯科医院によっては、若手歯科医師の採用・確保が課題となっている場合があります。

地域密着型歯科医師の需要

近年、予防歯科や口腔健康管理の重要性が高まっています。
地域に根ざした歯科医師は、定期的な検診や予防処置を通して、地域住民の口腔健康の維持・向上に貢献しています。
また、日本では高齢化が進み、通院が難しい高齢者も増えています。
そのため、自宅や介護施設などを訪問して歯科診療を行う訪問歯科診療など、地域と連携して口腔健康を支える歯科医師の役割が重要になっています。

歯科医師のキャリアアップ

歯科医師として専門性を高め、キャリアの選択肢を広げるためには、さまざまなキャリアアップの方法があります。
ここでは、代表的な3つの選択肢を紹介します。
一つ目は、特定の専門分野に特化し、専門医などの資格を取得することです。
専門医制度は学会によって異なりますが、一定期間の臨床経験や研修、試験などが求められる場合があります。
二つ目は、大学や研究機関で教育・研究活動に携わることです。
研究や論文執筆を通して専門性を高めるだけでなく、大学などで学生の指導に携わる道もあります。
三つ目は、歯科医院の経営や管理に携わることです。
将来的な開業を考える場合には、歯科医療の知識に加えて、スタッフの管理や経営、集患などに関する知識や経験も役立ちます。

歯科医院開業と計画

歯科医院開業
ここまでは、歯科医師の需要やキャリアについて解説してきました。
ここからは、歯科医院を開業するために必要な準備や具体的な計画について、詳しく解説していきます。

開業のための計画

歯科医院開業を現実的に考えていくとなると、開業までのプロセスを考えるための具体的な計画を立て、事業計画書を作成しなければなりません。
事業計画書は、金融機関から融資を受ける際や、開業後の経営指針を考えたりする上で重要な役割を担います。
また医院を開業すること自体がゴールではなく、その後経営していく必要があるため、業計画書により売り上げや初期費用、支出などの見積もりに加え、資金繰り表やスケジュール表を作成する必要があります。

認定医・専門医・指導医の資格

歯科医院を開業する場合には、診療内容や方針に応じて、認定医・専門医・指導医といった資格を取得するとよいでしょう。
単純に歯科医院を開業するとはいっても、どういった特徴を持った歯科医院になるかが、非常に重要となります。
そのため、他の医院との差別化を図るためにも、これらの資格を取得し、より高度な歯科医療を提供することで、患者さんに信頼される医療機関としての地位を築くことができるでしょう。
また、歯科医院を経営するうえでは専門性を持つことが、診療のみでなく人材の確保にも繋がると考えられます。
資格を取得するには、各学会が行っている専門医制度を活用することが一番の近道です。
認定医・専門医の資格を取れる施設は決まっているため、所属を考えている施設で取得できるかどうかを事前に確認しておきましょう。

歯科医師の社会的認識

社会的認識
歯科医師と医師は、同じ「医師」という言葉がつくことで比較されやすく、医学部に行けなかった人が歯学部に行く、というようなイメージを持つ人がいたり、受験生の中には、最高難度の医学部を目指して、すべり止めに歯学部を選ぶ人もいるかもしれません。
しかし歯科医師と医師は、どちらもなくてはならない職業であり、仕事内容も全く違います。
歯学部と医学部は、偏差値などで一括りに比較されるものではなく、どちらが上でどちらが下かというようなものではありません。

歯学部に対する認識のアップデート

歯科医師国家試験の合格率は、近年6~7割程度で推移しています。
この合格率をみると国公立大学または私立大学でも、歯学部に合格したからといって、確実に歯科医師国家試験に合格して歯科医師になれるとはいえない状況だと考えられます。
そのため、よくありがちな、大学生活のんきに過ごしていても何とかなるという考えは今の時代には通用しないという認識のアップデートをしましょう。

歯科医が活躍できる分野

歯科医師は歯科治療に関する専門的な知識や技術力を持っているため、それらを活かした就職が可能です。
歯科医師のほとんどが、病院や診療所といった医療機関で就職します。
その中でも多くを占めるのが歯科医院であり、次に病院です。
そのほか、医療機関以外では国や自治体で公務員として働いたり、歯科治療に関する企業に勤める人もいます。
また、介護施設での高齢者の口腔機能管理や、訪問歯科診療医師として働く人もいます。

歯科医師の試験対策

試験対策
国家試験に合格するためには、出題傾向を把握したうえで、計画的に学習することが重要です。
ここからは、歯科医師国家試験の出題傾向や具体的な試験対策について詳しく解説していきます。

勉強方法

歯科医師国家試験の対策として、大学の授業に加えて国家試験対策の予備校などを利用する学生もいます。
また、大学によっては授業の中で国家試験対策を行う場合もあります。
大学や予備校の授業以外で学習する際には、過去問題を活用する方法が代表的です。
直近数年間の過去問題を繰り返し解くことで、出題傾向を把握し、自分の苦手分野を確認することができます。
また、近年ではスマートフォンやタブレットで過去問題を学習できるアプリもあり、スキマ時間を活用した試験対策も可能です。

国試予備校や問題集の活用

国試予備校では、国家試験対策に特化した講義や個別指導を受けることができます。
現役の学生向けのコースだけでなく、卒業後に国家試験を受験する人を対象としたコースもあります。
また、オンライン講義に対応している予備校もあり、場所を問わず学習できます。
問題集は、過去の出題傾向や問題形式を把握し、自分の苦手分野を確認するために役立ちます。
予備校の講義と問題演習を組み合わせることで、より効率的に国家試験対策を進められます。

歯科医師の年収と就職

歯科医師年収
歯科医師は、専門的な知識や技術が求められる職業です。
ここからは、歯科医師の年収と就職について詳しく解説していきます。

資格取得後の年収・報酬相場

歯科医師の年収は、経験年数や勤務形態、診療内容などによって異なります。
厚生労働省のjob tagによると、令和7年賃金構造基本統計調査をもとにした歯科医師の平均年収は約1,063万円です。
ただし、これはあくまで平均値であり、勤務医と開業医、経験年数などによって収入には差があります。
特に開業した場合は、医院の立地や患者数、診療内容、経営状況などによって収入が大きく変わるため、一概に年収を判断することはできません。

歯科医師所持者の職業例

歯科医師免許を取得した後は、歯科医院や病院などで歯科医師として働くことが一般的です。
歯科医師には、虫歯や歯周病など幅広い歯科疾患を診療する一般歯科のほか、歯並びや噛み合わせを治療する矯正歯科、口腔内や顎などの外科的治療を行う口腔外科など、さまざまな専門分野があります。
また、歯科医師と連携する職種として歯科技工士があります。
歯科技工士は、歯科医師の指示に基づいて、入れ歯やクラウンなどの歯科技工物を製作・修理する専門職です。
このように、歯科医療では歯科医師を中心に、さまざまな専門職が連携して患者の治療を支えています。

歯科医師の現状と将来性

将来性
次に、歯科医師を取り巻く現状や今後の需要、将来性について詳しく解説していきます。

現状の課題

現在、毎年2,000人前後が歯科医師国家試験に合格し、歯科医師免許を取得しています。
一方で、歯科医師数や歯科医療機関数は地域によって偏りがあり、歯科医師の需給バランスが課題となっています。
こうした歯科医師の需給問題を背景に、国はこれまで歯学部の入学定員の削減など、歯科医師の養成数を抑制する取り組みを進めてきました。
また、歯科医師国家試験についても、出題基準や合格基準の見直しが行われています。

将来性と展望

歯科医師は、一般歯科や矯正歯科、口腔外科などさまざまな分野で活躍できる職業です。
今後は、高齢化に伴う訪問歯科診療の需要や、予防歯科・口腔健康管理の重要性が高まることで、歯科医師に求められる役割も変化していくと考えられます。
また、デジタル技術などの歯科医療における技術革新も進んでいます。
こうした変化に対応するため、地域のニーズや専門分野の動向を把握し、継続的に知識や技術を身につけることが、歯科医師としてキャリアを築くうえで重要になるでしょう。

歯科医師国家試験の失敗

歯科医師国家試験
ここからは、歯科医師国家試験に不合格となった場合の対応や、その後の対策について詳しく解説していきます。

不合格の場合の対策

歯科医師国家試験の合格率は、近年6~7割程度で推移しており、毎年一定数の不合格者が出ています。
一度不合格になった場合でも、国家試験対策の予備校などを活用し、次回の試験に向けて学習を続けることができます。
過去問の演習や苦手分野の復習など、自分の課題に合わせて学習計画を見直すことが重要です。
不合格を経験した場合も、原因を振り返り、次回の国家試験に向けて計画的に対策を進めていきましょう。

難易度が志望に与える影響

歯科医師国家試験は、決して簡単な試験ではありません。
歯科医師を志望する学生にとって、国家試験の合格率や卒業後の進路は、歯学部への進学を考える際の判断材料の一つになると考えられます。
一方で、歯学部の志願者数や入試倍率には、国家試験の難易度だけでなく、学費や大学ごとの入試難易度、歯科医師の需給状況など、さまざまな要因が影響します。
そのため、歯科医師国家試験の難易度が歯学部の志願者数にどの程度影響しているかは、一概には判断できません。

まとめ

歯科医師数
この記事では、歯科医師になるまでの難易度や、歯科医師国家試験、就職、キャリアについて解説しました。
歯科医師は、歯学部への入学だけでなく、卒業後の歯科医師国家試験にも合格する必要があります。
また、歯科医師の需給状況などを背景に、歯学部の入学定員の削減なども行われています。
一方で、歯科医師は専門性を生かしてさまざまなキャリアを選択できる職業です。
勤務医や開業医のほか、専門分野での診療、研究・教育など、幅広い活躍の場があります。
この記事を読んで歯科医師に興味を持った方は、歯学部や歯科医師に関するほかの記事もぜひ参考にしてください。

この記事の執筆者:個別の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
講師として希学園や浜学園、四谷学院や医学部受験予備校やプロ家庭教師センターなどで中学受験・高校受験・大学受験の集団授業や個別授業で延べ2000人以上の指導に関わり、圧倒的な成績向上と高い志望校の合格率を誇ってきた。
関西No.1の個別の医学部受験予備校『医進の会』の代表でもあり、これまで600人以上の生徒家庭に関わり、豊富な入試情報と卓越した受験指導で数多く志望校合格に導いてきた、関西屈指のカリスマ代表。