不登校は塾に行くべき?塾に行くメリット・デメリット、選び方のポイントも解説

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カテゴリ:基礎知識

文部科学省の調査によると、小学校・中学校における不登校の生徒は全国でおよそ24万人いるようです。
現代社会において不登校は決して珍しくなく、塾などの学校外の施設で相談・指導を受けた場合、その日数を出席扱いにする方針も決まっています。
この記事では、不登校の生徒が塾に通うメリット・デメリットなどを解説していきます。
不登校にお悩みの方の参考になれば幸いです。

不登校でも塾に行くべき?


不登校の理由はさまざまです。
中でも勉強をしたいという意志はありながらも、学校の授業では難しくて理解できなくなってしまい、結果苦痛に感じて通うのが嫌になってしまう生徒は実は少なくありません。
学校に行きたくないと主張していたとしても、それが必ずしも勉強したくない・学びたくないからだとは限らないのです。
心のどこかで【本当は勉強したい】と思っているのなら、学校でなくても塾で学習をすることは可能です。

不登校でも学習できる環境が整っている

また、ここ数年でオンライン授業がかなり普及しています。
それに加え、文部科学省によるICT等を利用した学校以外での学習を指導要録上の出席扱いにする決定などの影響もあり、不登校の生徒数は全国で、平成28年度と令和3年度の小学校の比較ではおよそ300倍、中学校ではおよそ50倍に増加しています。
しかし、もともと学習したい意欲のある生徒なら、塾で学ぶことで自信がつき、学校に戻れる可能性もあるでしょう。

不登校の塾に行くメリット・デメリット


続いて、不登校の生徒が塾に行くメリット・デメリットについて、それぞれまとめました。

メリット

まずはメリットから見ていきましょう。

復学やメンタルサポートにつながる

二次的な効果として、塾に通うことで生徒が抱えている問題が解決し、学校に通えるようになるケースもあります。
例えば、学校の授業についていくのが難しくて不登校になった場合、塾によって成績が上がれば根本の問題は解消されますし、生徒の自信に繋がります。
また、人と話すのが苦手な生徒が塾で講師や他の生徒と関わることで苦手意識が薄れることもあります。
どちらの場合でも克服出来れば、復学の可能性は高くなるでしょう。
塾の中には、復学のためのサポートを行っているところもあります。
メンタル面においても専門家と連携して対応している塾もあります。
塾によってサポートは異なりますから、どのような体制をとっているのか入塾前に内容を確認してみてください。

受験対策やテスト対策ができる

どうしても入学したい高校や学校がある場合、不登校だからという理由で諦めている方もいるかもしれません。
しかし、塾は受験対策や成績アップに関して学校よりもプロです。
塾に通うことで、受験や進学のための学力が身に付き、また近年では塾で学ぶことが学校での授業出席とみなされることでモチベーションも上がることも期待できます。

成長機会や変化の機会となり不登校が克服される

不登校の生徒は繊細で情緒豊かな傾向があり、人一倍傷つきやすいことも多いです。
しかしその特性は現代社会の中でとても貴重であり、いろんな分野で活躍している人の中には、学校となじめなかったという人も少なくないでしょう。
学校は社会の縮図の一つではありますが、全てではありません。
社会でどのように他者と関わっていけば良いかということは、塾でも学ぶことが可能です。
多様な関わりからいろいろな価値観に触れることで、成長や変化が期待できるでしょう。

デメリット

次にデメリットについて見ていきましょう。

合わない講師だと不登校が悪化する

特に個別指導塾において最も注意するべき点が、講師との相性です。
講師が生徒に理解を示して指導をしてくれるならば、とてもいい効果が期待できるでしょう。
しかし相性が悪いと勉強をする気がなくなってしまったり、傷つけられてしまうこともあるかもしれません。
人と人との付き合いなので相性は必ずあります。
合う先生を選定してもらうために、合わないと感じた点をまとめて伝えましょう。
そして体験授業を必ず受けるようにしましょう。
学校でうまくいかず、塾に通っているのに塾でもうまくいかないとなると、塾に通うのも嫌になってしまう恐れがあるので、それを未然に防ぐよう普段から話を聞くようにしましょう。

モチベーションが続かない

オンライン授業でありがちなのが、モチベーションが続かないという点です。
実際に講師が傍にいて教えてくれるわけではありません。
そして自宅で受ける場合は、身の回りにスマホやテレビ、ゲームなどがあり、授業に集中できない可能性があります。
また、進路指導などにおいて期待するサポートが受けられるとは限らないので、入塾前にどのような選択肢が用意されているかを確認しておきましょう。

学校に行かなくてもいいと思ってしまう

勉強のやり方や受け方が大きく変わったことにより、通学し対面で授業を受ける以外の選択肢が広がりました。
実際、学校に行けなくても自宅や塾で学習をしっかり継続して進学する生徒も増えてきています。
学校に通わなければいけない、という考え自体が過去のものになりつつあるとも言えるでしょう。

不登校が塾選びをするポイント


不登校の生徒が塾を選ぶためのポイントについてまとめました。

講師が不登校に理解があるか

人間関係や集団生活に苦手意識があり、生活に不安を抱えやすい生徒は講師との関係を重視する必要があります。
そこで重要なのが、担当講師との相性はもちろん不登校に理解があるかどうかです。
サポートが整っていると、勉強だけではなく進路や将来についての相談もしやすく、精神的なケアも心がけた学習ができるでしょう。

お子さんとの相性が合うか

塾選びで最も大切なのは、お子さん本人が通いたいと思える塾かどうかです。
評判がいい塾でも、人間関係や環境についてお子さんが【合わない】と感じてしまう塾を選ぶと行くのが辛いと感じてしまいます。
お子さんの意見をしっかり聞き、最適な環境を探しましょう。

口コミを参考にする

塾選びに悩まれている方は口コミを参考にしてみてはいかがでしょうか。
受講者の口コミを参考にすると、それぞれの塾の雰囲気が分かります。
塾の公式ホームページや、SNSで塾を利用している人の投稿をチェックするのもおすすめです。
その塾がお子さまに合っているかどうかを判断する一つの材料になります。

不登校におすすめの授業形式


不登校の生徒にお勧めの授業形式ごとにまとめました。

おすすめ度1:オンライン指導

近年増加しているオンライン指導は、録画されている授業を視聴するものと、ライブ配信で行うものがあります。
オンライン指導における最大のメリットは、学習にあたって時間と場所を選ばない点です。
好きな場所で好きな時間に自分のペースで勉強をすることができます。
豊富な講義が録画されていることも多く、中には有名な講師の授業を視聴できることもあります。
ただし、授業が配信されるだけではモチベーションの維持が難しいです。
その点をカバーするために、定期的に直接話しかけてくれるスタッフがいたり、保護者に進捗状況を連絡してくれたりとサポート体制が整っている塾も増えています。

おすすめ度2:個別指導

個別指導は、生徒のそれぞれの学力に適したカリキュラムを作ってくれるため、苦手科目は何度も繰り返しながら進めることもできます。
講師とのマンツーマンの場合は他の生徒との比較を気にする必要もないので、周囲の成績を気にせず自分の勉強に集中できます。
しかし、個別指導は集団授業に比べると費用が高い傾向があります。
全教科受講するのが難しいのであれば苦手科目のみを受講し、他の科目は自習でカバーするのがいいでしょう。
ただし、担当の講師との相性が悪いと通うことが辛くなる場合があるため、必ず体験授業を受けるようにしましょう。
どんな講師が受け持ってくれるのかを実際に体験し、塾によっては体験授業と違う講師が担当になる場合もあるので、どうなるかをしっかり確認しておく必要があります。

おすすめ度3:集団授業

集団授業は、学校の授業のような形式のため沢山の生徒が集まります。
受験生が集まる試験会場の雰囲気に慣れておくことが集団授業のメリットと言えます。
また、負けたくないとやる気を出したりお互いに高め合うことで学べることも多いでしょう。
1人のモチベーションが上がれば、引っ張られてクラス全体のモチベーションも上がるなど個別指導では味わえない経験もあります。
豊富な入試データがあったり、進路指導なども積極的に行ってくれます。
しかし集団生活が苦手な生徒にとっては、そういったクラス全体の雰囲気になじめなかったり、苦手に感じてしまうこともあるでしょう。
そして、学校と同じくカリキュラム通りに授業は進みます。
志望校がある場合は、入試対策が満足にできないということも出てくるでしょう。

不登校のお子さんは個別の会へ


不登校のお子さんにはそれぞれの理由があると思います。
その多くが集団生活が苦手、勉強についていけないというものです。
どちらも勉強をする意思はあるため、学校以外にしっかりとした環境があれば勉強に取り組むことが出来るでしょう。
そこでおすすめしたいのが個別の会です。
個別の会は、完全個別指導のため集団生活が苦手なお子さまでも通いやすくなっています。
また、いきなりの対面での授業に抵抗がある場合、オンライン授業も行っています。
お子さんに寄り添い、勉強面だけではなくメンタル面も徹底的にサポートし、自立のお手伝いをしていきます。
普段の勉強の仕方・復習の仕方といった自習の時間の過ごし方もしっかりサポートしています。

お子さんが不登校になったたときの親御さんの対応


お子さんが不登校になった場合の対応方法についてご紹介します。

休むことが悪いこととしない

不登校のお子さんは自分を否定しがちの場合が多いです。
「学校にいけないのはなぜなのか」と理由をせまるなど、追い詰めるような言動は避けましょう。
学校に行けなくてもいい、それでもいい、とお子さんのありのままの状態を受け入れてあげることが大切です。
お子さんを否定するのではなく、安心させましょう。

学校以外に居場所を作ってあげる

不登校の子は、気軽に行ける【居場所】があるということが大切になります。
居場所は不登校支援の教室だけとは限らず、塾や習い事の教室などどこでも構わないです。
学校にはどうしても行けない子が、習い事はずっと続けることができ、そこに行くことが息抜きになっているということもあります。
親目線の「学校に行けないなら、習い事は続けてほしい」と言うような要望ではなく、お子さんがやりたいことを支えてあげてください。

子供の意見を積極的に聞いてあげる

不登校になるお子さんは自己肯定感が非常に低いことが多いです。
そのため何らかの問題が発生した時に、それがたとえ大人から見たらささやかなトラブルであったとしても、過剰な自責の意識から大きなストレスを抱え、問題を解決できずそのまま不登校になるパターンも多いです。
そして、学校に行けない自分をさらに責めて、自己肯定感が下がり切ってしまいます。
自己肯定感を育てるためには親子関係を築くことが重要となってきます。
正しいことは沢山褒め、駄目なことはしっかりと教えることで、まずはお子さんが信用してくれるようになります。
はじめはなかなか自分の話をしてくれなくても、自分の味方だと安心することで、悩みも打ち明けやすくなり、ちょっとしたことでも相談するようになるでしょう。
積極的に意見を聞くことで親子の関係も良くなり、お子さんの自己肯定感も育ちます。

まとめ


今回は、不登校の生徒は塾に行くべきかについてまとめましたが、いかがだったでしょうか?不登校になってしまうと、お子さんも保護者の方も自分を責めてしまいがちです。
ただ近年では不登校のお子さんは珍しくないため、そのための制度もしっかりと出来上がりつつあります。
学校に通わなければ進学できないという時代でも無くなっているので、お子さんとゆっくり向き合う時間を増やしてみてはいかがでしょうか。
この記事を少しでも参考にしてみてください。