近畿大学附属中学校の偏差値や倍率は?入試傾向や対策・入試情報についても解説!
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カテゴリ:学校情報
近畿大学附属中学校は大阪府東大阪市に所在している中学校です。
本記事では、近畿大学附属中学校の基本情報はもちろん、偏差値や募集人数などを詳しく解説しています。
その他にも入試傾向や対策、奨学金制度についてもまとめていますので、近畿大学附属中学校を受験しようとお考えの方には必見のコラムとなっています。
是非ご参考ください。
近畿大学附属中学校のコース情報
ここでは、近畿大学附属中学校の3つのコースについてまとめました。
医薬コース
医薬コースは、医学部や薬学部などの医療系学部への進学を目指すコースです。
近畿大学医学部、薬学部、病院と連携し、近畿大学の附属校だからこそできる独自の体験実習や学習講演会を実施します。
6年間を通して、医療人として必要な高い倫理観と職業意識を育成します。
英数コースアドバンスト
英数コースアドバンストは、国公立大学合格を目指すコースです。
習熟度に合わせたきめ細やかなカリキュラムで、幅広く深い学力を定着させます。
国公立大学と難関私立大学への進学に力を入れており、大学進学者の約75%が、国公立大学、難関私立大学、近畿大学に進学しています。
英数コースプログレス
英数コースプログレスは、受験指導にとらわれない真の大学附属教育を行うコースです。
1人1人に合わせて補習や再テストを実施し、基礎学力を定着させます。
本コースの約80%が近畿大学に進学し、ほぼ全員が学科試験免除の附属特別推薦入学試験制度を利用します。
近畿大学附属中学校の難易度
ここでは近畿大学附属中学校の難易度についてご紹介します。
近畿大学付属中学校の偏差値
近畿大学附属中学校の各コースの前期入学試験・後期入学試験の偏差値についてまとめた表は以下の通りです。
コース | 前期・後期 | 偏差値 |
---|---|---|
医薬コース | 前期 | 48 |
後期 | 55 | |
英数コースアドバンスト | 前期 | 43 |
後期 | 47 | |
英数コースプログレス | 前期 | 40 |
後期 | 42 |
医薬コースは前期の偏差値は48、後期は55となっています。
英数コースアドバンストは前期が43、後期が47で、英数コースプログレスは前期が40、後期が42です。
いずれのコースも前期よりも後期のほうがやや偏差値は高めになっています。
また、3コースのなかでは医薬コースが最も偏差値が高く、入試難易度が高いといえるでしょう。
近所の中学校との偏差値比較
ここでは、近所の中学校との偏差値を比較しました。
学校 | 偏差値 |
---|---|
近畿大学附属中学校 | 40~55 |
樟蔭中学校 | 42~52 |
大阪桐蔭中学校 | 50~63 |
四条畷学園中学校 | 44~50 |
近畿大学附属中学校の偏差値は、40~55です。
近畿大学付属中学校と同じ東大阪市にある私立中高一貫校の樟蔭中学校の偏差値は42〜52です。
大東市にある大阪桐蔭中学校の偏差値は50〜63で、四条畷学園中学校の偏差値は44〜50です。
近畿大学附属中学校は近くに位置する他の私立中学校より、医薬コースは比較的偏差値は高いです。
近畿大学附属中学校の倍率
次に、近畿大学附属中学校の倍率について説明します。
前期
令和6年度の前期入学試験の倍率などをまとめた表は以下の通りです。
志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 | 合格最低点 | |
---|---|---|---|---|---|
医薬 | 67(35) | 67(35) | 30(17) | 2.23 | 238 |
アドバンスト | 110(36) | 105(33) | 93(34) | 1.53 | 195 |
プログレス | 90(42) | 86(40) | 86(41) | 1.57 | 172 |
合計 | 267(113) | 258(108) | 209(92) | 1.23 |
()内は女子内数
※医薬第一志望より25(11)名の回し合格を含む
◎医薬第一志望より6(5)名・アドバンスト第一志望より23(9)名の回し合格を含む
(実質倍率には、回し合格希望者の人数も含んでいます。)
医薬コースの受験者数は67名で、合格者数は30名、実質倍率は2.23倍です。
英数コースアドバンストの受験者数は105名で、合格者は93名、実質倍率は1.53倍です。
英数コースプログレスの受験者数は86名で、合格者数は86名、実質倍率は1.57倍です。
近畿大学附属中学校前期試験での3コースの倍率を比較すると、医薬コースがいずれの英数コースよりも高くなっています。
また、合格最低点も医薬コースが238点と最も高いです。
後期
後期入学試験の倍率などをまとめた表は以下の通りです。
志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 | 合格最低点 | |
---|---|---|---|---|---|
医薬 | 114(56) | 67(36) | 25(16) | 2.68 | 254 |
アドバンスト | 149(56) | 84(33) | 51(12) | 2.47 | 229 |
プログレス | 86(37) | 46(19) | 64(31) | 1.89 | 197 |
合計 | 349(149) | 197(88) | 140(59) | 1.41 |
()内は女子内数
※医薬第一志望より18(8)名の回し合格者を含む
◎医薬第一志望より15(10)名・アドバンスト第一志望より31(13)名の回し合格を含む
<実質倍率には、回し合格希望者の人数も含んでいます。>
医薬コースの受験者数は67名で、合格者数は25名、実質倍率は2.68倍です。
英数コースアドバンストの受験者数は84名で、合格者は51名、実質倍率は2.47倍です。
英数コースプログレスの受験者数は46名で、合格者数は64名、実質倍率は1.89倍です。
どのコースも前期試験よりも後期試験の方が倍率は高くなっています。
近畿大学附属中学校の学費・奨学金制度
次に、近畿大学附属中学校の学費・奨学金制度についてまとめました。
学費
令和7年度の授業料等の費用です。
入学金 | 200,000円 |
---|---|
授業料 | 600,000円(年3回分納) |
近畿大学附属中学校の授業料は年額600,000円です。
上記の費用以外にiPad本体代などその他の諸経費がかかります。
奨学金制度
Jスカラシップ (J-1タイプ) |
新1年生を対象とする給付型奨学金です。 給付金額:原則として授業料と入学金の1/2相当額 採用対象:前期入学試験において得点が合格者の上位3%以内で本校に入学された方 (国語・算数に理科・社会の得点の高い方を加算して判定します)、 後期入学試験において得点が合格者の上位10%以内で本校に入学された方 (国語・算数に理科・社会の得点の高い方を加算して判定します) 給付期間:6年間(ただし、進級時に継続の審査があります) |
---|---|
Jスカラシップ (J-2タイプ) |
新1年生を対象とする給付型奨学金です。 給付金額:原則として授業料と入学金の全額 採用対象:J-1タイプ対象者の内、特に成績の優秀な方(5人以内) 給付期間:6年間(ただし、進級時に継続の審査があります) |
Jスカラシップ (J-3タイプ) |
2年生~6年生を対象とする給付型奨学金です。 給付金額:原則として授業料の1/2相当額 採用対象:中学校課程:前学年一年間の成績が優秀な生徒(各学年4人以内) 給付期間:中学校課程:1年間(毎年選考します) |
近畿大学附属中学校には新1年生を対象とする給付型奨学金制度が設けられています。
J-1・J-2タイプどちらも採用対象者は成績優秀な方が対象となっていますので、奨学金を検討している受験生は十分な学力を身につけておく必要があります。
また、進級時に継続の審査があるため、学習意欲や成績の低下など評価に影響しないよう気をつけましょう。
近畿大学附属中学校の入試情報
2024年度の近畿大学附属中学校の入試情報です。
募集人員・志望コース
280人(外部募集人数 約240人 内部進学者数 約40人)
外部募集人数 | 前期入学試験 約180人 | 後期入学試験 約60人 | 合計 約240人 |
---|---|---|---|
医薬コー ス | 約 25人 | 約 15人 | 約 40人 |
英数コース アドバンスト | 約 55人 | 約 25人 | 約 80人 |
英数コース プログレス | 約 100人 | 約 20人 | 約 120人 |
※英数コースプログレスは21世紀入試の募集人数(約20人)を含む
第1志望 | 第2志望 | 第3志望 | |
---|---|---|---|
A | 医薬コース | 英数コース アドバンスト | 英数コース プログレス |
B | 英数コース アドバンスト | 英数コース プログレス | ー |
C | 英数コース プログレス | ー | ー |
志望するコースは、3パターンの中から一つを選択してください。
試験教科
試験教科 | 試験時間 |
---|---|
国語 | 8:45~ 9:45(60分) |
算数 | 10:00~11:00(60分) |
理科 | 11:15~11:55(40分) |
社会 | 12:15~12:55(40分) |
※社会を受験するかどうかは理科の試験終了後に、監督教員が確認します。
事前の登録は必要ありません。
選考方法
各コースの選考方法です。
医薬コース
国語・算数は、それぞれ60分で各120点満点です。
理科は40分で80点満点となります。
合計320点満点で判定いたします。
英数コース アドバンスト・英数コース プログレス
国語・算数は、それぞれ60分で各120点満点です。
理科・社会は、それぞれ40分で各80点満点となります。
国語・算数の合計点に、理科・社会のうち得点が高い方を加算し、合計320点満点で判定いたします。
近畿大学附属中学校の入試傾向・対策
近畿大学附属中学校の入試傾向・対策について科目ごとにまとめました。
国語の入試傾向と対策
例年、物語文と説明的文章との2題構成となっています。
物語文と説明文ともに長めの文章が出題されています。
漢字の読み書きの設問は、合計で20問程出題され、いずれも標準的なレベルとなっています。
知識問題は、読解問題に関連する形で出題されています。
物語文では10字以内、20字~30字以内と30字~40字以内の記述問題、説明文では字数制限なしと60字以内の記述問題が出題されています。
問題文が長いうえに、計5問の記述問題を制限時間内に解かなければならないので、普段からスピードを意識して読解問題を解くなどの練習をしておくとよいでしょう。
もし制限時間内に間に合いそうになければ、確実に点数がとれる問題から解いていきましょう。
記述問題が苦手な方は、まずは部分点を稼げるようにするとよいでしょう。
慣用句や対義語、四字熟語といった知識問題は、普段からトレーニングして覚えていくことが大切です。
算数の入試傾向と対策
例年、大問5題構成となっています。
大問1の計算問題は、計算の工夫をすることで簡単に解ける問題が多くあります。
色々な工夫の仕方を身に付けておきましょう。
大問2は文章題の小問集合で、過不足算や倍数算などがよく出題されます。
大問3は図形問題が出題されます。
図形の問題の出題数は多い上に、難度も高い傾向にあります。
平面図形からは、複合図形の面積や図形の移動と面積、辺の比と面積の比などがよく出題されます。
空間図形からは、立方体を積んだ形などがよく出題されます。
大問4はダイヤグラムを用いた問題が出題されます。
大問3及び大問4においては、過去問を何度も練習することで傾向を掴み、徐々に弱点を減らしていくことが望ましいです。
大問5は規則性の問題が出題されます。
煩雑な計算が必要となります。
全体的に問題文が長い文章題が多く、高い計算力が必要とされるため、すばやく内容を理解し確実に解いていきましょう。
理科の入試傾向と対策
例年、大問4題の構成となっています。
それぞれ物理・化学・生物・地学分野の内容が満遍なく出題されます。
物理分野からは、てこやふりこ、力・ばね、回路、ものの運動などが頻出です。
簡単に解ける問題は少ない傾向にあり、基礎を理解していないと計算式を導くことができない問題が多いです。
化学分野からは水溶液の問題が頻出です。
ものの溶け方などを代表的な実験問題を用いて問われます。
また、グラフや図から読みとる問題も出題されます。
読みとり方を練習しておきましょう。
生物分野からは植物のはたらきや動物の分類、生物のつながりなどがよく出題されます。
過去には特定の生物を取り上げた問題も出題されました。
教科書の注釈など細かい部分まで学習しておくことが重要です。
地学分野からは地層や天気の変化などがよく出題されます。
計算問題なども出題されます。
全体的に極端に難度の高い計算問題は出題されませんが、現象や原理を理解し、自分で計算式を導き出せるまで問題演習に取り組みましょう。
社会の入試傾向と対策
例年、大問4~5題の構成となっています。
内容は地理・歴史・公民分野から出題されます。
地理分野からは日本の国土や産業、特定の地域や都市を取り上げた問題が多い傾向にあります。
加えて、日本との世界の国々との貿易関係も出題されます。
地図やグラフと統計問題も多く出題されるため、地図帳や資料集を読み込むことが重要です。
歴史分野からは年代判定や年代順の並び替え問題、正誤判定などが幅広い時代から出題されます。
時代の流れや重要な出来事と人物を整理して暗記しておきましょう。
文化史も頻出です。
公民分野からは日本国憲法の条文に関連し、選挙制度や人権、海外との関わりなどがよく出題されます。
全体的に難しい問題は少なく、基礎知識があれば対応可能です。
時事問題が出題されることもあるため、普段からニュースや新聞に目を通す習慣をつけましょう。
まとめ
今回は近畿大学付属中学校の偏差値や倍率、入試情報、入試対策などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
「医薬コース」「英数コースアドバンスト」「英数コースプログレス」の3つのコースが設けられているため、各生徒が将来の姿を見据えながら勉学に励むことのできる環境が整えられています。
本記事を通して興味を持たれた方は、ぜひ検討してみてください。
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公式サイト:近畿大学附属高等学校・中学校
この記事の執筆者:個別の会代表 谷本秀樹
関西No.1の個別の医学部受験予備校『医進の会』の代表でもあり、これまで600人以上の生徒家庭に関わり、豊富な入試情報と卓越した受験指導で数多く志望校合格に導いてきた、関西屈指のカリスマ代表。