摂南大学薬学部の各科目の対策法や入試傾向とは?入試概要や難易度、倍率についても解説

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本記事では、摂南大学薬学部の入試傾向や対策方法、入試概要について詳しく解説しています。
対策を進めるうえで重要なポイントはもちろん、倍率や偏差値に関する情報も掲載しており、受験を検討している方にとって有益な内容となっています。
摂南大学薬学部を志望校の一つとして考えている方は、ぜひ参考にしてください。

摂南大学薬学部とは?

まずは摂南大学薬学部の基本情報についてご紹介いたします。

基本情報

枚方キャンパス 〒573-0101 大阪府枚方市長尾峠町45-1
TEL 072-866-3100(代表)
交通アクセス ・京阪本線「樟葉駅」から京阪バス「摂南大学北口」下車

・JR学研都市線「松井山手駅」から京阪バス「摂南大学北口」下車

収容定員 1,320名
在学者数 男:611名 女:694名 

1,305名(2024年度)

摂南大学薬学部は、京都府と大阪府の中間に位置しており、近畿圏一円からアクセス可能な場所にあります。
寝屋川キャンパスと枚方キャンパスがありますが、薬学部は枚方キャンパスになります。
路線も京阪本線とJR線が使用できますので、交通の便が非常に良いと言えます。
収容定員に対して安定した在籍者数を維持しており、男女比はほぼ半分ずつですが、女性が53.1%と少し多くなっています。

特徴・強み

摂南大学薬学部の大きな特徴の一つは、医療の未来を担う薬剤師の育成に向けた、充実した教育体制にあります。
徹底した学習支援体制に加え、学生同士が互いに学び合う「協働学習」、さらに看護学部や関西医科大学との連携によるチーム医療教育など、他にはない多面的な学びを実現しています。
カリキュラムは、基礎教育と臨床教育を融合させた独自の構成で、専門知識とともに医療人としてのマインドも育成します。
1年次には主体的に学ぶ姿勢を養い、2年次には実習・演習を通じて複数の専門科目を横断的に学びます。
3年次からは、自身の将来の進路に合わせて「研究コース」「薬局経営コース」「臨床コース」「地域連携・学習支援コース」の4つのコースから選択することができ、それぞれの分野で必要となる実践的なスキルを集中的に磨いていきます。
また、摂南大学薬学部では、多彩な体験や挑戦の機会が豊富に用意されており、それらを通じて「人に向き合い、連携する力」といった薬剤師に求められる本質的な能力をしっかりと身につけることができます。
こうした教育環境が、学生一人ひとりの成長を力強く後押ししています。

摂南大学薬学部の対策をする上で意識すること

次に摂南大学薬学部の受験対策で意識しておきたいポイントを解説していきます。

入試の概要を把握する

まずは入試の概要を把握することが大切です。
大学の入試の方式や出題の科目は、年度によって変更されることがあるため、摂南大学薬学部の最新の入試概要を必ず確認しましょう。
特に、試験日程などの基本情報をきちんと把握することで、併願の大学との日程調整を行うなど無理のない受験スケジュールを組み立てることが出来ます。
また、入試日程から逆算して、月ごとや週ごとの学習計画を立ててみましょう。
計画的に学習を進めることは、定期的に進捗を確認することもできるので、必要に応じて計画を柔軟に調整することができます。

傾向や頻出分野を把握し効率よく学習する

次に摂南大学薬学部の出題傾向や頻出分野を把握することも重要です。
大学受験における出題傾向は、その年度で大きく変わるものではありません。
傾向や頻出分野を掴むことで、効率的な学習計画を立てることが可能です。

過去問で自分の特徴や出題方法の傾向をつかむ

摂南大学薬学部に合格するには、過去問の勉強も必須です。
なぜなら過去問を解くことで、自分の不得意な分野や間違えやすい問題を知ることが出来るからです。
そして間違えた問題や時間がかかった問題を復習し、なぜ間違えたのか、どの部分が理解不足だったのかを分析します。
こうした分析を通じて効率的に弱点を補強すれば、本番での対応力を高められるでしょう。

解説を読み込む

問題を解いた時に間違えた部分や時間がかかった問題に関しては、解説を読み込むようにしましょう。
解説を読み込むことで、違った解法が見つかったり、今までやっていた解法よりも時間を短縮できる方法が見つかるかもしれません。
自分のやり方だけに囚われず、解説を読み込んでさらにレベルアップできるようにしましょう。

摂南大学薬学部の各科目の入試傾向と対策

次に摂南大学薬学部の各科目の入試傾向と対策について詳しく解説します。

英語

英語の問題は大問5題で試験時間は70分です。
解答形式は全問マーク式です。
難易度は基礎・標準レベルとなり、文法、語彙力の問題と長文読解がバランスよく出題されます。
大問1は長文読解の問題で、読解力が試されます。
大問2では文法の知識を問う問題が出題されることがあり、基本的な文法力の知識が求められます。
大問3では、文の並べ替え問題が多く、文章構成能力が必要となります。
大問4では会話文、実際のコミュニケーションの場面の問題がでます。
最後に、大問5はデータやグラフを用いた複雑な分析読解の問題が頻出です。
対策としては単語や熟語など基礎的な語彙力をきちんと身につけておくことが重要です。
長文読解や並べ替えの問題では試験時間を意識し、速読して早く文章の内容やポイントを把握できるようにしましょう。
過去問や問題集など、多くの問題に取り組み、実践力を身につけておきましょう。
間違えた箇所をそのままにしておかず、何度も復習し完全に理解してから次のステップに進みましょう。
英語はどの受験方式にも必須の科目です。英語の得点力が合格の可否を大きく左右すると言っても過言ではありません。

数学

数学の問題は大問2題で試験時間は70分です。
解答形式はマーク式で広範囲の内容が出題されます。
基本的な出題範囲には「数学Ⅰ・Ⅱ、数学A(図形の性質、場合の数と確率)、数学B(数列)、数学C(ベクトル)」が含まれます。
入試方式によっては、数学Ⅲや数学C(平面上の曲線と複素数平面)も含まれる場合があります。
試験形式は大問形式で、小問集合問題や総合問題が頻出です。難易度は標準~やや難しめのレベルです。
対策としては、教科書をしっかりと復習して基礎を固めることが大切です。
基礎の内容を確実に理解し、問題をくり返し解くことで、基本的な解法を身につけます。
特に、数Aの場合の数と確率や図形の性質については、公式や定理を理解し、応用問題も解けるようにしておきましょう。
数Bの数列や数Cのベクトルに対しても、数列では、等比数列・漸化式や等差数列の基本を押さえ、ベクトルに関しては、外積や内積の計算、応用問題を多く解くことで理解を深めましょう。
数Ⅲや数Cが必要な場合は、微分積分の原理や応用、複素数平面についても練習問題を通じて実力をつけておきましょう。
過去問を解くことはとても効果的です。
過去の試験問題を解くことで、出題傾向が分かり、試験形式に慣れていきますし、自分の弱点なども見つけることができます。

化学

化学の問題は大問5問で試験時間は70分です。
解答形式はマーク式で、有機化学および無機化学が広範囲の内容から満遍なく出題されます。
化学基礎・化学の全範囲からバランスよく出題される傾向にあり、基礎知識の理解と応用力が求められますが、難易度は標準的と言われています。
基本的には化学式や構造式、計算問題、化学反応などを選択させる問題が出題されます。
穴埋め問題も多く、選択肢の多くは教科書の重要用語です。
また、ほとんどの大問で計算問題が出題され、合否を分けるポイントとなります。
問題文の読解では問題を最後まで読むことが重要です。
注釈があり、指定された解答方式を要求するケースもあります。
試験の対策としては、教科書を丁寧に読み込み、化学基礎・化学の全範囲の基礎知識をしっかりと固めましょう。
無機化学では、元素の性質や化学の反応、有機化学では官能基や反応機構を重点的に学習します。
また、教科書の章末問題や、標準レベルの問題集を活用し、知識を定着させ、応用力を養いましょう。
特に有機化学の反応経路や無機化学の反応式の記述など、頻出テーマについて重点的に取り組むことが効果的です。

摂南大学薬学部の入試概要

次に摂南大学薬学部の入試概要について説明いたします。

試験科目・配点

2026年度一般選抜入試の試験科目・配点についてまとめました。

入試種別 試験科目 配点
前期A・B日程

(3科目型)

均等配点方式 化学/生物から1科目選択 100点
英語 100点
数学 100点
中期日程

(2科目型)

均等配点方式 化学/生物から1科目選択 100点
英語/数学から1科目選択 100点
後期日程

(2科目型)

高得点科目重視方式 英語 300点

(高得点科目200点+100点)

数学

前期・中期日程では理科が1科目のみでよいため、2科目の対策が不要で比較的負担が軽くなります。
また、得意科目がはっきりしている人にとっては、高得点科目が重視される後期日程が有利だと言えるでしょう。

合格最低点

過去2年間の摂南大学薬学部の一般選抜入試合格最低点をまとめました。

入試種別 2025年度 2024年度
前期日程(均等配点・傾斜配点) 268/450 301/450
中期日程(均等配点) 192/300 211/300
中期日程(傾斜配点) 196/300 213/300
後期日程 238/350 217/350

2025年度の摂南大学薬学部一般選抜では、前期・中期日程の合格最低点が、2024年度に比べていずれも低下しました。
特に前期日程では、合格最低点が301点から268点に下がり、得点率も66.9%から59.6%へと約7%下落しました。
これは試験の難化や受験者層の変動、あるいは他大学への受験者の流出などが影響している可能性があります。
中期日程でも同様に、得点率は均等配点で70.3%から64.0%へ、傾斜配点で71.0%から65.3%へとそれぞれ約5〜6%低下しています。
これらの傾向から、2025年度は全体的に得点が取りにくい状況であったと読み取れます。
一方で、後期日程では、2024年度の得点率62.0%から、2025年度には68.0%へと上昇しました。
3科目のうち、得点が最も高かった科目を150点として換算するこの方式では、得意科目で大きく得点できる受験生が有利になります。
実際に得点率が他日程より高くなっていることからも、戦略的に得意科目を活かした受験が成功しやすい形式であるといえるでしょう。

入試日程

2026年度の一般選抜入試日程をまとめました。

入試区分 出願期間 試験日 合否発表日
前期A日程 2025年12/15(月)

~2026年1/10(土)

2026年1/20(火)・1/21(水) 2/7(土)
前期B日程 2025年12/15(月)

~2026年1/19(月)

2026年1/27(火) 2/7(土)
中期日程 2025年12/15(月)

~2026年1/29(木)

2026年2/8(日) 2/21(土)
後期日程 2026年2/5(木)

~2/28(土)

2026年3/7(土) 3/18(水)

摂南大学薬学部の2026年度入試の変更点のひとつとして、新たに「前期B日程」が設けられました。
これにより、受験のチャンスが増え、合格の可能性が広がるといえるでしょう。

摂南大学薬学部の難易度は?

次に摂南大学薬学部の難易度について解説いたします。

偏差値

入試方式 偏差値
併用前期3科目型(共テ利用) 42.5
併用中期(共テ利用) 45.0
前期3科目型 45.0
中期2科目型 45.0

摂南大学薬学部の最新の偏差値は42.5-45.0です。
どの方式もほぼ同等の難易度水準と考えられ、共通テスト利用型の前期3科目型のみ42.5と少し低めですが、大きな差はありません。

倍率

過去2年間の一般入試の倍率を以下にまとめました。

2025年度 2024年度
入試日程 志願者 受験者 合格者 倍率 志願者 受験者 合格者 倍率
前期3科目型 489 477 244 2.0 611 580 176 3.3
中期2科目型 142 85 40 2.1 198 117 25 4.7
後期 25 21 8 2.6 40 39 19 2.1

2025年度は、前期3科目型の倍率が2.0に下がり、中期の科目型も大幅に倍率が下がって2.1となるなど、どちらも競争がやや緩和されました。
一方で後期は受験者数が減少した影響で倍率が上昇していますが、全体の受験者数が少ないため、倍率の変動は大きくなっていると考えられます。

レベルが近い大学との比較

摂南大学薬学部と同等レベルの関西圏にある私立大学薬学部を比較します。

大学名 偏差値
摂南大学薬学部 42.5-45.0
大阪医科薬科大学薬学部 47.5-50.0
武庫川女子大学薬学部 45.0-50.0
兵庫医科大学薬学部 40.0
神戸学院大学薬学部 35.0-37.5

これらの大学と比較すると、摂南大学薬学部は偏差値で見ると中堅私立薬学部の中心的存在だといえます。
さらに上のランクを目指す場合には、大阪医科薬科大学や武庫川女子大学といった、より難易度の高い大学も検討候補に入ってくるでしょう。
一方で、兵庫医科大学や神戸学院大学は摂南大学薬学部よりやや難易度が低めの傾向にあり、安全校や併願校として選ぶには適しているといえます。

摂南大学薬学部対策をするなら個別の会

摂南大学薬学部の対策を検討している方におすすめなのが、「個別の会」です。
関西圏に特化した指導で知られる「個別の会」は、摂南大学薬学部をはじめとする関西の私立薬学部への合格実績が非常に豊富です。
過去問や出題傾向に基づいた的確な対策に加え、志望理由書の添削や面接指導など、総合型選抜や推薦入試への対応も充実しています。
授業はすべて完全個別指導形式で行われるため、生徒一人ひとりの学力や志望校に応じた柔軟なカリキュラム設計が可能です。
特に、化学や数学など理系科目に不安を抱える受験生にとっては、個別の会の丁寧でわかりやすい指導が大きな支えとなります。
また、共通テスト併用型や後期日程など、複数の入試方式に対応した戦略的な学習もサポートしてくれるため、合格の可能性をより確実に高めることができます。
摂南大学薬学部への合格を目指すなら、個別の会での対策をぜひ検討してみてください。

まとめ

今回は、摂南大学薬学部の入試傾向や対策方法、入試概要について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
摂南大学薬学部は、大阪と京都のちょうど中間に位置し、関西圏の多くの受験生が集まる人気の大学です。
充実した設備と専門的な学習環境が整っていることに加え、卒業生の高い就職率も大きな特徴となっています。
また、薬剤師国家試験の合格率も非常に高く、実践的な教育体制が多くの受験生から厚い信頼を得ています。
志望校選びに迷っている方や、薬学の道を真剣に考えている方は、ぜひ摂南大学薬学部を候補の一つとして検討してみてください。