個別指導塾と集団指導塾の違いとは?それぞれの違いや向いている人について解説
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カテゴリ:塾
学習塾は個別指導塾と集団指導塾という指導形式が異なる2種類に分けられます。
本記事では個別指導塾と集団指導塾の違いについて解説しています。
記事内ではそれぞれの違いや費用の違い、向いている人について解説しているため、どちらに入塾すべきか迷っている方は是非参考にしてください。
塾の選び方が気になる方は必見のコラムです。
個別指導塾と集団指導塾の違いとは?
まずは、個別指導塾と集団指導塾の違いについて解説していきます。
個別指導塾とは?
個別指導塾とは、生徒一人ひとりに合わせて個別に指導を行う塾のことです。講師ひとりにつき生徒が1~3人と少人数制で授業を行うという特徴があります。個別指導塾のメリット・デメリットとしては以下のような点が挙げられます。
メリット
個別指導塾のメリットは何といっても、生徒一人ひとりの学力や学習スタイルに合わせた授業が受けられることです。個々の理解度や進度に応じた指導が可能であるため、効率よく勉強が進められます。講師は定期的に進捗を確認し、必要に応じて指導内容を調整するなどきめ細かで柔軟な指導を行っています。また、個別指導塾だと生徒が質問しやすく、分からないところをその場で解決できるという質問しやすい環境であるという点も大きな魅力です。
デメリット
デメリットとしてはまず、集団指導よりも費用が高くなる傾向にあり、経済的な負担が大きいという点です。1対1の指導や少人数制のため、講師の時間と労力が集中します。これにより、講師の人件費が高くなり、その分授業料も高くなります。次に、講師との相性の問題です。指導する講師との相性が合わないと、効果的な学習が難しくモチベーションの低下に繋がる可能性があります。最適な講師を見つけるまでに時間がかかることもあるため、事前に講師の変更ができるのかなど確認しておく必要があります。
集団指導塾とは?
集団指導塾とは、講師が複数の生徒を一度に指導を行う塾のことをいいます。塾によっては習熟度や目的別にクラス分けがされており、生徒数は10~15人程度のところもあれば、30人程度のクラス規模のところもあるなど大人数制を導入しているという特徴があります。
メリット
集団指導塾のメリットは、同じクラスの生徒同士で切磋琢磨し合えるという点です。他の生徒と比較することで、自分の実力を客観的に把握しやすくなり、競争意識を高めることができます。また、他の生徒の進捗や成果がモチベーションの源になるでしょう。費用の面でも、個別指導塾よりも生徒一人当たりのコストが低くなるため、料金が安く設定されていることが多く、経済的に利用しやすいといえます。
デメリット
デメリットとしては、個別の進捗や理解度に応じた対応が難しく、集団全体の進度に合わせるため、理解が遅れている生徒には十分なサポートが行き届かないことがあります。また、一度に多くの生徒を対象にしているため、授業中に分からないところがあってもなかなか質問できないなど個別の質問に対する対応が限られ、授業に付いていけなくなるというリスクもあります。次に、大人数のクラスの場合、他の生徒の行動や雑音により気が散りやすくな
り、集中力の維持が難しいという点です。周囲の環境が学習に影響を与え、学習意欲が低下する可能性があるというのもデメリットの1つです。
個別指導塾と集団指導塾の費用の違い
続いて、個別指導塾と集団指導塾の費用の違いについて解説していきます。
個別指導塾の授業料は?
小学生の中学受験対策を行う個別指導塾の場合、月謝は33,000円~100,000円が相場となっています。小学校での授業理解を目的とする補習塾の場合、だいたい月8,300円~25,000円ぐらいでしょう。進学塾では、受験学年である6年生になると費用が高くなることが多いでしょう。
中学生では、個別進学塾で月50,000円~100,000円程度で、補習塾の場合は月8,300円~25,000円程度です。小学生と同じく、個別指導は受講回数が多いほど料金が高くなり、また受験学年の中学三年生は高い傾向があります。集団指導塾では、進学塾で月30,000~60,000円程度、補習塾の場合は月15,000円~30,000円程度が目安でしょう。
高校生の場合は進学塾と補習塾というような概念はほぼありません。塾では主に大学受験対策を行うため、個別指導か集団指導かによる費用相場となります。高校生の個別指導は、月42,000円~83,000円程度が平均相場でしょう。
集団指導塾の授業料は?
小学生の集団指導塾の費用目安は、進学塾では、月に20,000円~60,000円程度、補習塾では、月に5,000円~15,000円程度です。中学生の場合は、集団指導塾では、進学塾で月30,000~60,000円程度、補習塾で月15,000円~30,000円程度が目安となります。高校生は、前述の通り、進学塾と補習塾といった概念はほとんどありません。集団指導塾の費用目安は月33,000円~58,000円程度でしょう。基本的には、個別指導塾と比較してリーズナブルな価格設定であるといえます。
それぞれの費用を比較すると
個別指導塾と集団指導塾のそれぞれの費用を表にまとめました。
個別指導塾と集団指導塾の費用 | |||||
---|---|---|---|---|---|
個別/集団 | 個別指導塾 | 集団指導塾 | |||
進学塾/補習塾 | 進学塾 | 補習塾 | 進学塾 | 補習塾 | |
区分 | 小学生 | 33,000~100,000円/月 | 8,300~25,000円/月 | 20,000~60,000円/月 | 5,000~15,000円/月 |
中学生 | 50,000~100,000円/月 | 8,300~25,000円/月 | 30,000~60,000円/月 | 15,000~30,000円/月 | |
高校生 | 42,000~83,000円/月 | 33,000~58,000円/月 |
小学生、中学生、高校生と、対象となる生徒に問わず、個別指導塾と集団指導塾では、一般的に個別指導塾のほうが料金設定が高くなっています。また、小学生と中学生向けの塾では、目的別に中学・高校受験対策を行う進学塾と、学校での授業内容の理解を行う補習塾に分かれている場合が多いでしょう。進学塾のほうが補習塾よりも料金が高い傾向があります。
個別指導塾と集団指導塾、それぞれ向いている人
次に個別指導塾と集団指導塾、それぞれ向いている人の特徴をまとめました。
個別指導塾に向いている人
自分のペースで学びたい子供や、クラス全体の進度に合わせるのが難しいと感じる人には、個別指導塾が向いているといえるでしょう。個別指導塾では、自分の理解度に合わせて授業を進めてもらえるため、円滑に学習を進めることができます。次に、苦手な科目や分野を克服したいという人にもおすすめです。個別指導塾では、その部分に特化した指導が受けられるため、専門的なアプローチで、苦手分野を克服する手助けをしてもらえます。次に、控えめで質問を遠慮しがちな性格の人にもおすすめです。大人数のクラスでの学習に不安やストレスを感じることがありますが、個別指導塾では、一対一の環境が提供されるため、リラックスして学習に集中しやすいです。質問や疑問も、気軽に聞きやすい環境が整っているため、自ら積極的に質問をすることができるでしょう。
集団指導塾に向いている人
集団指導塾では、一定の授業スケジュールが組まれているため、規則正しく学ぶことが得意な人には向いています。決まった時間に授業を受けることにストレスを感じず、自分のペースで学びたいというよりも、クラス全体と同じペースで進むことを気にしない人に適しているといえます。次に、競争心が強く負けず嫌いの人です。集団指導塾では、同じクラスの他の生徒と競争する機会があります。競争心が強い人は、このような環境で勉強することで仲間との切磋琢磨や励まし合いがモチベーションになり、自分の学力を伸ばす原動力となるでしょう。次に、ある程度の基礎学力が身についており、学校の授業内容を先取りして学びたいという人にもおすすめです。多くの集団指導塾では、生徒の学力や進度に応じてクラスが分かれているため、既に基礎がしっかりしている生徒は、より高度な内容や先取りのクラスに参加することができます。そのため、基礎学力がしっかりしている生徒にとって集団指導塾は有効な選択肢であり、効率的に学習を進めることができるといえるでしょう。
個別と集団を併用することは可能?
個別と集団を併用することは可能なのか気になっている方もいるのではないでしょうか。実際に可能なのか、以下で詳しく解説していきます。
1つの塾内で併用することができるケースも
実際に、集団指導塾と個別指導塾の併用は可能であり、大手の塾だと同じ系列内で併用することができるケースもあります。同じ系列内での併用のメリットは、カリキュラムや教育方針が統一されているため、教育の整合性が保たれ、学習内容がスムーズに連携します。また、生徒の学習進捗や問題点に関する情報が共有されるため、講師やスタッフが一貫した情報を持ち、適切なサポートを提供することができます。そして、スケジュール調整もしやすく、時間の無駄を省けるため、効率的な学習が可能となるでしょう。
複数の塾を併用する生徒もいる
学習の幅を広げたり、特定のニーズに応じたサポートを受けるために複数の塾を併用する生徒も多くいます。例えば、ある塾での集団授業で基礎を学び、別の塾での個別指導で弱点を補強したり、特定の科目や分野で専門的なサポートが必要な場合、数学に特化した塾や英語に特化した塾など専門の塾を利用することでより深い知識やスキルを身に付けることができます。複数の塾を利用することで、異なる学習スタイルやカリキュラムに触れることができ、自分に最適な学習方法を見つける助けにもなるでしょう。
迷ったらそれぞれ体験授業を受けてみよう
個別指導塾と集団指導塾のどちらにするか迷った際には、それぞれ体験授業を受けてみることをおすすめします。個別指導塾の場合、体験授業を受けてみることで、自分に合った指導方法や学習環境を確認することができます。また、担当講師との面談で具体的なニーズに応じたアドバイスを受けるのもよいでしょう。集団指導塾の場合、授業の雰囲気やカリキュラム内容を確認し、自分に合うかどうかを判断しましょう。それぞれ塾の特性を理解し、具体的な状況や学習スタイル、目標に応じて、どちらがより適しているかを判断するために、ぜひ一度足を運んでみてください。
まとめ
この記事では、個別指導塾と集団指導塾のそれぞれの違い、向いている人について解説しましたがいかがでしたでしょうか。
個別指導塾と集団指導塾にはそれぞれメリット・デメリットがあり、また人によっても向き不向きがあります。自分に合った学習環境を見つけるために、まずはいずれの塾も体験授業や相談を通じて、実際に授業の雰囲気を体験してみることをおすすめします。その際は、ぜひ個別の会にもご相談ください。
この記事の執筆者:個別の会代表 谷本秀樹
関西No.1の個別の医学部受験予備校『医進の会』の代表でもあり、これまで600人以上の生徒家庭に関わり、豊富な入試情報と卓越した受験指導で数多く志望校合格に導いてきた、関西屈指のカリスマ代表。