塾と予備校の違いとは?どちらに通うべきか、特徴やメリット・デメリットについて解説
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カテゴリ:塾
学校の定期テスト対策や受験対策のために、通塾を考えている人もいるのではないでしょうか。
ところで、通塾の種類には塾や予備校などがありますが、それらの違いを明確に理解できている方は多くないのではないかと思います。
本記事では、塾と予備校の違いについてメリットおよびデメリットを踏まえながら解説していきますので、違いがよく分からない方やどちらに通うか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
塾と予備校の違いは?
塾と予備校の違いとはどのようなところにあるのでしょうか。
本項では、その違いについて4つの観点からそれぞれ詳しく解説していきたいと思います。
指導形式の違い
まず、塾と予備校の違いとして、指導形式の違いが挙げられます。
塾の指導形式は学校とよく似ており、教師と生徒の関係性である中学校や高等学校などの「授業形式」であるといえます。
その一方で、予備校においては、塾の指導形式とは異なり、講師が受講生に対して解説を行う大学などの「講義形式」であるといえます。
塾の「授業形式」では、教える側と教えられる側の矢印が双方向に向かうのに対して、予備校の「講義形式」では矢印が教える側から教えられる側への一方通行となる点が特徴的な違いとなっています。
通塾する目的
次に、通塾する目的自体も塾と予備校とで大きく異なります。
塾では、基本的に学校の授業の中でついていけなかったり、わからなかったりした部分を補ったり、学校で実施される定期テストや学力テストに向けた対策を行ったりするなど、比較的短期的な目標に向けて通塾します。
その一方で、予備校では、志望校合格という長期的な目標に向けた受験対策が、通塾の最大の目的となります。
そのため、カリキュラムも塾のものとは大きく異なり、入試対策に特化した実践的なものになっていることが多いです。
先生と生徒の関係
さらに、先生と生徒の関係性にも違いが見られます。
さきほどの「指導形式の違い」で述べたように、塾は中学校・高等学校のような比較的小さい教室で行われる形式であり、反対に予備校は大学のような少し広い講義室で行われる形式であるため、生徒数に違いがあります。
塾では、生徒数が少ないことによって先生との距離も縮まるため、気軽に質問をしやすい雰囲気があるといえます。
他方で、予備校では講義を聴講する生徒数が多いため、講師に質問する機会を得るのが難しくなります。
進路指導や受験相談
最後に、進路指導や受験相談に関しての違いについて解説します。
前項で述べたように、先生と生徒の関係性の違いが、進路指導や受験相談にも影響を与えています。
塾の場合、先生と生徒との距離が比較的近いことから、生徒個人に合った進路指導が可能であり、受験の相談にも乗ってもらいやすいです。
生徒数が少なく、先生がひとりひとりの生徒個人を把握できるため、個人に寄り添った懇切丁寧な進路指導を期待することができます。
一方で、予備校では、講師と生徒との間に少し距離があるため、個別相談や進路指導の機会が設けられることはほとんどありません。
”講師=授業を解説する人”という立場であるため、基本的にその立ち位置から逸脱し、個人的な相談に乗ったり指導をしたりすることはないといえるでしょう。
塾・予備校のそれぞれのメリット
ここまで、塾と予備校の違いについていくつかの観点から解説してきました。
ここからは、塾と予備校が持つメリットについてそれぞれ説明していきたいと思います。
塾のメリット
最初に、塾のメリットについて大きく2点に分けて説明します。
個別指導が可能
個別指導が可能
1つ目は、個別指導が可能であるという点です。
前項にて、塾の指導形式は授業形式であると解説しましたが、授業形式の中でもさらに集団指導と個別指導に分けることができます。
複数人の生徒に対して1人の先生が授業を行う集団指導と、1人もしくは2人の生徒と1人の先生で授業が行われる個別指導では、特徴が大きく異なります。
集団指導では、自分と同年代のライバルが身近にいることによって刺激を受けることができ、モチベーションの維持につながります。
一方で、個別指導では周囲からの刺激は少ないですが、先生との距離が近いため自分のペースで指導をしてもらうことが可能です。
自分にあった手厚い指導が期待できるのも、塾ならではのメリットであるといえます。
サポートやフォローが可能
2つ目は、サポートやフォローが可能である点です。
先生と生徒が密接に関わることができるため、手厚いサポートやふとしたフォローが可能になります。
学習方法や指導方針などの相談も気軽にすることができ、丁寧なサポートを期待することができます。
また、授業内でわからなかったところやもう一度聞きたいところについても質問できる機会があります。
さらに、無意識のうちにつまづいてしまっているところなどにも気付いてもらうことができます。
このように先生との信頼関係を築き、自分に合ったサポートを受けることができるのも大きなメリットの一つです。
予備校のメリット
次に、予備校のメリットについて2点説明したいと思います。
受験対策の実績が豊富
1つ目は、受験対策の実績が豊富であるという点です。
予備校は受験対策に特化しているため、成績アップや合格率などの実績があることが多いです。
志望校やレベルに合わせたコースやカリキュラムが組まれており、合格するための対策が行われています。
また、一般的な塾にはない情報網で入試に対する情報が集められたり、プロの講師が傾向を分析することによって対策を練られたりします。
このように情報やノウハウなど受験への対策が豊富であることが、予備校の大きなメリットであるといえます。
難易度が高い授業を受けられる
2つ目は、難易度が高い授業を受けられるという点です。
予備校では、受験対策に特化しており、基礎的な知識を定着させるというより、応用問題に対応できるようなコース分けやカリキュラムの設定がされています。
そのため、学校の授業や定期テストにフォーカスした塾よりも難易度の高い授業を受けることが可能です。
また、予備校の講師のレベルも高く、質の良い授業を受けることができます。
塾・予備校のそれぞれのデメリット
前項では、塾と予備校それぞれが持つメリットについて解説しましたが、ここからはそれぞれのデメリットについて見ていきたいと思います。
塾のデメリット
まずは、塾におけるデメリットについて2点挙げたいと思います。
周りと切磋琢磨しづらい
1つ目には、周りと切磋琢磨しづらいという点が挙げられます。
塾は、予備校と違い受験対策を専門にしておらず、どちらかと言えば学校の授業内容や定期テストに沿ってカリキュラムが組まれています。
予備校のように「志望校合格」という同じ志をもつライバルが身近にいるのではなく、個人がそれぞれに目標を掲げているため、切磋琢磨し合うというような関係性にはなかなかなりません。
塾の個別指導であればなおさら同志がいないため、モチベーションは自分自身で保つ必要があります。
アルバイトの講師が指導していることもある
2つ目には、アルバイトの講師が指導していることもあるという点が挙げられます。
最近では、塾講師としてアルバイトを募集している塾は少なくありません。
また、予備校のカリスマ講師のような経歴が求められることもないため、大学生が応募し採用されることも往々にしてあります。
塾講師のアルバイトは比較的給料が高くなっているため、多くの学生が応募しているのが現状です。
しかし、塾に通っている側は講師の個人情報はわからないため、判断しにくいのも懸念点であるといえます。
予備校のデメリット
次に予備校のデメリットについてお話します。
偏差値が低いとついていけない
まず偏差値が低いとついていけないという問題があります。
予備校では講義を多くの受験生と一緒に受けるスタイルが一般的です。
そのためひとりひとりに合わせた指導は塾に比べると少なく感じるでしょう。
偏差値が低いとその分、分からないことが多く発生すると思います。
もちろん質問に応えてくれる予備校もありますが、自分から動き出すことが必須となります。
他の生徒と同じ進み方をする
次に他の生徒と同じ進み方をすることもデメリットです。
先程も述べたように、予備校では大人数で講義を受けていきます。
練習問題なども一律です。
1人1人苦手分野・得意分野があるなかで効率的に勉強ができるかは不明です。
例えば、自分にとっては得意分野であるのに対し、時間をかけて解説をされたり、反対に苦手で分かっていないのにスルーされたりという状況が生まれるかもしれません。
塾に向いている人・予備校に向いている人
塾・予備校のメリット、デメリットが理解できたうえでどのような人が向いているのでしょうか。
塾に向いている人
まずは塾に向いている人を3つご紹介します。
個別指導を受けたい人
まず個別指導を受けたい人は塾をおすすめします。
塾では比較的個別指導が多くあります。
個別指導は講師の方との距離も近く質問などもしやすいです。
大手予備校だと集団講義が主で1人1人の細かい部分を見てもらうことは難しいですが、個別指導の塾では手取り足取りのサポートが可能です。
苦手科目のみ受けたい人
次に苦手科目のみ受けたい人も塾が向いています。
塾は1科目から受講できる場合が多いです。
予備校では入試にむけたカリキュラムが年間単位で組まれているため、1科目だけ受講というのは難しい場合があります。
まだ1年生で苦手科目だけを克服したいという場合には塾が良いでしょう。
個別でサポートしてほしい人
最後に個別でサポートをして欲しい人にも塾が向いています。
塾では先生と生徒の距離が近いことから手厚い進路指導をしてくれます。
数カ月に一回面談を通して、また模試などの成績を見ながら的確にアドバイスをしてくれます。
また個別指導であれば、1人1人に合わせたカリキュラムで勉強をサポートします。
宿題なども細かく理解度に合わせて出してくれるので、個別でサポートしてほしい人には塾がぴったりです。
予備校に向いている人
次に予備校に向いている人を3つご紹介します。
一人で学習を進められる人
まずは1人で学習を進められる人は予備校がおすすめです。
基本的に予備校では手取り足取り指導してくれない可能性が高いです。
そのため、勉強時間や範囲を自分で管理が出来る人、予習や復習も当たり前に思って実行できる人、自ら問題に立ち向かい、コツコツと克服しようと努力できる人は予備校が向いているでしょう。
また、予備校では質問がある際にも自分から聞きに行く積極性が必要ですので、1人で学習を進められる人におすすめです。
予備校の授業についていける人
次に予備校の授業についていける人も予備校がおすすめです。
予備校の授業は大人数で行われる場合が多く、更に大学入試のために通っている人たちの授業なのでレベルが高い傾向にあります。
そのため授業についていけなければ、意味がありません。
しかし、授業についていけるくらい基礎などがしっかりしている場合は、非常に意味のあるものとなります。
授業を受けることでより理解を深めていくことができるので、予備校の授業についていくことのできるひとは予備校がおすすめです。
難関校に受かりたい人
難関校に受かりたい人も予備校がおすすめです。
大学受験では多くの受験生と切磋琢磨する必要があります。
特に難関校や医学部などは同レベルの学生たちと一緒に勉強することでモチベーションを保つことができるでしょう。
また、小規模の塾では難関校合格に導いてくれる講師はいない可能性があります。
大手予備校であるからこそ、情報量の多さやこれまでの受験合格へのノウハウもあるため、安心感を持って授業を受けることができます。
他にも難関校を考えている方は大学別の記述模試を受験することをおすすめします。
その場合、大手予備校であれば申込みが楽で手間がかかりません。
このことから難関校を目指す方は予備校が良いでしょう。
塾か予備校に迷ったら個別の会に相談
塾か予備校どちらに通うか悩んでいるのなら個別の会にぜひ相談してください。
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まとめ
今回は予備校と塾の違いについて説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
予備校・塾にはそれぞれメリット・デメリットがあることが分かりました。
どちらがいいかは通われる受験生の性格や通う目的などによって判断するのが良いでしょう。
自分に合った予備校や塾に通い、積極的に学習することができれば成績は上がり、受験も合格に近づくでしょう。
ぜひこの記事を参考に塾・予備校選びをしてみてください。
この記事の執筆者:個別の会代表 谷本秀樹
関西No.1の個別の医学部受験予備校『医進の会』の代表でもあり、これまで600人以上の生徒家庭に関わり、豊富な入試情報と卓越した受験指導で数多く志望校合格に導いてきた、関西屈指のカリスマ代表。