中学受験の塾選びを失敗しない方法は?知っておきたい注意点やポイントを解説

  • 公開日

カテゴリ:テスト・入試

日本には学習塾がどれくらいあるかご存じでしょうか?大手の進学塾から町の小さな塾まで多種多様ですがひとつの【学習塾】というくくりでみると、4,9682校存在します。
これだけ塾が多いとどこを選べばいいのか・・・。
自分に合った塾を探すことはとても難しいです。
今回は、失敗しない塾選びのポイントについてまとめてみました。
今後塾に通うことを検討されている方、現在通っている塾を変えようか悩んでいる方などに必見のコラムとなっています。
是非、参考にしてみてください。

中学受験に塾は必要?


そもそも中学受験に塾は必要なのでしょうか?塾に通うメリットなどをまとめました。

中学受験で塾を利用するメリット

中学受験で塾を利用する主な理由は3つあります。

①小学校で習わない問題の出題があるため。
②ほとんどの小学生に【受験経験】がないため。
③モチベーションの維持が難しいことがあるため。

中学受験では小学校で習っていない問題の出題が多いため、小学校の他に勉強の場が必須です。
また、【受験】というものに初めて挑戦する小学生がほとんどのため、サポートがとても重要となってきます。
塾に通えば、プロの講師が勉強面・メンタル面・情報面をサポートしてくれるため、準備を整えて受験日を迎えることができるでしょう。

中学受験は独学で受かる?

高校受験や大学受験は、塾に通わず独学での勉強で合格する人は沢山います。
ですが、中学受験を塾通いをせず合格する人はごくわずかです。
中学生、高校生になれば自分でスケジュール管理ができるようになり、学習計画を立てることができます。
そして、過去問を何年分か行うことで傾向の分析をすることもでき、問題集などにも積極的に取り組めるでしょう。
しかし、これを小学生に求めるのはとても難しいため、大人のサポートが必要となってきます。
先ほども述べたように、中学受験では小学校では習わない問題も多く出題されます。
ここが高校受験や大学受験と大きく違うところです。
小学校では成績が良くても、中学受験の問題は歯が立たないことはよくあることです。
勉強面・メンタル面・情報面を保護者がすべて担うことができれば塾に通う必要はないですが、容易なことではありません。

中学受験の塾を選ぶポイント8選


続いて塾選びのポイントを8つに分けてまとめました。

集団塾か個別塾か

集団塾とは決まったカリキュラムに沿って、授業を全員に対して行うのが特徴です。
集団塾の最大のメリットは一緒に勉強をする仲間がいるので、他の生徒を見てモチベーションを上げながら勉強に励むことができます。
デメリットはきめ細かい指導が難しく、1年間のカリキュラムが決まっているため休んだり、分からないとどんどん置いて行かれてしまいます。
それに対して個別塾は講師と生徒の1対1で、生徒のニーズに合わせて細かく指導をするのが特徴です。
個別塾のメリットは、一人一人に合わせて進めてくれるところです。
基礎が出来ていない、分からない所は徹底的に指導をしてくれます。
デメリットは、他の生徒が見えないため自分の成績はどのくらいなのかが分かりにくいところです。
どちらの塾にもメリット・デメリットはもちろんあります。
一番はお子様が無理をせず続けていける塾を選ぶことです。
お子様の勉強面もそうですが、性格、他の習い事等も含めてどちらがあっているか検討してみてください。

志望校に沿ったカリキュラムか

そして、カリキュラムも塾選びのポイントです。
自分の志望校にその塾のカリキュラムが合っているかを知るには、まず大まかで良いですが志望校の方向性を考えることが大切です。
中学校には大きく分けて3つ種類があり、1つ目が私立中学校、2つ目が国立中学校、3つ目が公立中高一貫校となっており、受ける種類によって問題形式などが異なります。
そして、受験校が明確である場合は、その中学校に応じたカリキュラムや特別講習があるかを事前に確認しておきましょう。
しかし、まだ決まっていない場合であれば、「私立・国立の中学校のコース」に入るのが一般的です。

合格実績は豊富か

次に合格実績が豊富であるかといったところも塾選びの重要なポイントです。
志望校の合格実績があるということは、その中学校に合格することのできる塾生の育成であったり、ノウハウを持っているということになります。
その時に重要なのが通う「校舎」で確認することです。
多くの校舎を持っている塾では合格者は多くてもその土地柄で、通ってみると自分の志望校を目指している人がいなかったり、実績が無かったりということもあるかもしれません。
そうすると、志望校の情報をあまり持っていなかったり、対策が不十分になる可能性があります。
そして次に、「合格者」ではなく「合格率」でみることも大切です。
塾でよくあるのが、季節講習や優秀な生徒の複数校受験が合格者数や合格率に含まれていることです。
この2点に気を付けながら、合格実績を見ていくと本当の意味での合格実績が分かると思います。

通塾しやすいか

塾の通いやすさも大切なポイントです。
実際に通ってみるとアクセスが悪かったり、治安などの不安要素から保護者の送迎が必要になる場合もあります。
そうならないために、体験授業では授業の内容や分かりやすさはもちろんですが、通塾時間が長すぎないかといったことや、治安面から人通り・街灯・塾の周辺の建物についても見てみることで、より納得した塾選びが可能になります。
繁華街の中に塾があるならば、保護者の方は買い物をして授業を待つことができますし、家の近くなら送迎は比較的楽で授業の間は帰って家の用事を済ますこともでき、休日でも通いやすいです。

自習室など環境が整っているか

塾によっては自習室がなかったり、使うには条件があったりとするため、そこも確認しておく必要があります。
入塾する前や体験授業の際に下記の4点を確認しておきましょう。

・自習室の有無、使用条件
・空調管理は行われているか
・机、トイレなど教室全体の清潔感
・志望校の過去問やデータは揃っているか

ご自宅で集中して勉強ができるスペースがない場合は、自習室が大切になってきます。
ただ、自習室は受験シーズンになると混んでいて使用できないこともあるため、席が確保できるのか入塾する前に確認しておきましょう。

講師の質はいいか

周りからの評判がいい講師でも、実際に体験授業を受けて質を見極めることも重要です。
信頼できる講師かどうか下記のポイントで判断してみましょう。

・丁寧に話しているか
・質問に対して的確な解答が得られるか
・合格するための戦略やスケジュールを考えてくれるか
・むやみに授業コマ数を増やす提案をされるなどの対応はされないか

中学受験では、独特な問題の出題が多いため戦略が必要になってきます。
ただ授業を進めるだけではなく、戦略をたてながらそれにあった指導をしてくれる講師かどうかが重要になってきます。

講師と生徒、講師と保護者の相性は良いか

相性も塾を選ぶときには考えておくべきポイントです。
特に注目して見てほしいのは講師と生徒・講師と保護者の相性です。
講師と生徒の相性が悪ければ、一番の目的である学力向上に繋がりにくいことがあります。
生徒は一人一人分かりやすい・分かりにくいがあるので、自分にあった講師かを体験授業の際に確認しておくことや、個別授業の場合、合ってないと感じた時には講師変更を申し出てみるのも一つの案でしょう。
次に、講師と保護者の相性です。
中学受験の場合は保護者が塾の費用を払い、講師は保護者と面談などで会う機会があります。
その中で対応が悪かったり、自分の子供のためになっていないと感じ結局退会になってしまう可能性もあるからです。
そのため、相性というのは意外にも重要な要素です。

料金が現実的か

次に料金が現実的であるかという費用面の問題です。
中学受験を目的としている塾では、ノウハウや実績がしっかりあればあるほど、人気にもなりますし、高額になる傾向があります。
また、集団授業か個別授業かによって月謝が変わってくるため、あらかじめかかる費用を確認しておきましょう。
特に夏期講習などの特別講習は高額で他にも教材費や、模試代、施設費がかかることが予想されます。
特に小学6年生は中学受験をする場合、受験間近であるため、他の学年に比べ高額になります。
そのため、受験終了までかかる全ての費用と年間費用について算出しておくことが大切です。
例として、それぞれの塾形式の小学生の週二回の月謝について見ていきます。
集団授業では1万円から2万円、個別授業では1万5千円から2万5千円、映像授業なら4千円から8千円となっています。
1万円の集団授業であれば年間12万円、2万5千円の個別授業であれば、年間30万円など倍以上の差が開いています。
このように、通う塾等によってもかなり異なりますので、いつから・どの塾に通うかを考えましょう。
出来たら受験が終わるまで一つの塾に通い続けられることが望ましいので、費用面でも塾選びを行いましょう。

中学受験の塾選びの注意点


続いて、中学受験の塾選びの注意点として4点上げてみました。

友達がいるという理由で決めない

まず1つ目が友達がいるという理由だけで決めないことです。
もちろん友達がいることで楽しく塾に通うことができ、モチベーション向上や一緒に競い合うことができるため、いい影響を与えることもあります。
しかし、それだけをモチベーションにしていると、友達が塾を辞めてしまったり、休む日は自分もそうしたいと考えてしまうマイナスな影響もあります。
そのため、一番は自分の気持ちを大切にすることであると考えます。
そして、ママ友の存在も大きいと考えます。
小学校に入って新たなコミュニティや子供の交友関係に合わせてママ友が構築されていきます。
中学受験を考えている子供たちのママ同士で塾選びの話をすることも多く、良き相談相手になって良い情報をもらえることも確かです。
しかし、このような情報を鵜呑みにするのではなく、実際に体験授業を受けに行くなど自分の子供にとって一番の環境で勉強ができるようにすると、なお良いです。

家からの近さだけで決めない

2つ目が家からの近さだけで決めないということです。
先ほど塾までの距離というのを塾選びのポイントに挙げました。
家から塾までの距離が遠すぎることは、保護者・子どもともに負担が大きいです。
しかし、家から塾が近いのはというと、通塾時間を減らし、勉強時間に回すことができるいい影響の反面、家の近くの塾はだらけてしまう可能性もあります。
また、たくさんの塾があるなかで、近いといった理由だけで決めてしまうと、入ってから自分に合わなかったり、後から違う塾にすればよかったと後悔することもあるかもしれません。

料金や月謝、費用だけで決めない

3つ目が料金や月謝、費用だけで決めないということです。
これについては保護者の方が決める場合が多いと思います。
また、家庭の状況もあるため一番安いといった条件で決めることもあるかと思います。
しかし、一度体験授業や説明を聞きに行くなど子供の反応を見て考えるのも一つだと思います。
また、逆に高額であれば、対応がいいだろうという風な決め方も同じように考えられます。
結局塾に通うのは子供なので、費用面ももちろん重要ですが、それ以外の事も加味して考えられると、良い塾選びに繋がります。

合格実績だけで決めない

最後4つ目が合格実績だけで決めないということです。
これについては、自分の学習状況を知ることが一番重要で、もし勉強が苦手な場合であれば、良い合格実績を見て入塾しても周りに圧倒されたりする可能性があります。
ただ、向上心のある場合はさらに上を見て頑張れるモチベーションとなるため、生徒さんの性格次第だとも言えます。
さらに、合格実績が良いからその塾に入れば合格できるというのも間違いです。
学力を上げるのは結局は生徒さんの努力次第で、講師などはそれを一生懸命にサポートしてくれます。
そのため、主体的に学んでいくという姿勢が、最終的には志望校合格に繋がるのではないでしょうか。

中学受験対策をするなら個別の会


中学受験対策をするなら個別の会がおすすめです。
個別の会では中学受験のコースがあり、最難関私立中学受験対策・難関私立国立中学受験対策・進学校受験・頻出、苦手単元、苦手科目特訓コース・塾内成績アップ、基礎力養成コース・中学準備コースなどのクラスを設置しております。
それぞれ対象学年や期間が決まっており、生徒さんの状況に合わせたクラス選択が可能となっています。
また、個別の会は1対1の個別授業で一人一人に合わせた指導を行うことが特徴です。
そのため。
志望校に合わせた最短距離で合格に導きます。
この中学受験コースでは将来のために勉強が楽しいといったモチベーションを持てるよう指導していきます。

中学受験の大手集団塾4社


中学受験の大手集団塾4社についてご紹介していきます。

SAPIX

まず、SAPIXです。
SAPIX小学部では討論授業や黒板授業を行っています。
そこでは復習が中心となっていて、知識の定着を測ります。
また、私立中学校の難易度の高い受験校を御三家と言い、そこへの合格実績を豊富に持っているため、人気も高いです。
ただ、クラスの上位2割に合わせた授業であったり、宿題が毎日3-4時間かかるほど多いことから、自ら勉強する意志が強いことが必要であるかもしれません。

四谷大塚

続いて四谷大塚です。
四谷大塚は、バランス力に優れており、中堅から最難関に対応することができます。
また、学力だけでなく心を育てる教育を提供しており、中堅校を目指す受験生に人気のある塾です。
オリジナル教材での予習が必須となりますが、教材の解説が丁寧で中学受験を突破するための道づくりになります。
ただ、保護者の方のサポートが必要な予習形式ですので、家にいる間は気にかけてあげる時間が必要です。

早稲田アカデミー

続いて早稲田アカデミーです。
早稲田アカデミーは1つ前に紹介した四谷大塚の準拠塾となっています。
四谷大塚の反対で、早稲田アカデミーは復習を最も大切にしています。
手厚いサポートが特徴で、拘束時間が長いため保護者の方の時間が無くても通わせやすいです。
注意点としてはSAPIXよりも宿題や季節講習などのオプションが多いことです。
そのため、体力のある受験生に向いています。

日能研

最後が日能研です。
日能研では宿題の量は比較的少なめで校舎数が多いことから有名です。
中堅校に強みを持っています。
過去問対策が始まるのが遅いことからじっくりと考えることが得意な生徒さんにおすすめです。
通う教室によって雰囲気が異なりますので、実際に足を運ぶなど確認しておきましょう。
また、特訓クラスに入れないと、御三家用のテキストをもらえないので、向上心を持って勉強することが必要になってきます。

まとめ


今回は、私立の中学受験の塾選びについてご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。
私立中学を受験する場合は、塾に入る方が多いです。
さらに保護者の方のサポートが必須で、情報取集や受験校の決定など早めに行動することがかなり重要になってきます。
そのため、今回の記事を見て塾選びのポイントなどを参考にしてみてください。