洛星中学・高等学校の偏差値や倍率は?難易度や入試傾向・対策法についても解説

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カテゴリ:学校情報

洛星中学・高等学校は、京都府京都市に位置する完全中高一貫の私立男子中学校・高等学校です。
全国トップクラスの学力を誇り、京都大学や医学部医学科への高い合格率で知られる進学校です。
本記事では洛星中学・高等学校の基本情報や入試情報、入試傾向・対策についてまとめています。
気になる偏差値・倍率、先生の評判・口コミについても徹底解説しているため、是非参考にしてください。

洛星中学・高等学校とは

洛星中学・高等学校の基本情報・特徴

学校名 洛星中学・高等学校
ふりがな らくせいちゅうがっこう・こうとうがっこう
所在地 〒603-8342 京都府京都市北区小松原南町33
最寄り駅 京福電気鉄道北野線 北野白梅町駅
電話番号 075-466-0001(代表)
公式HP https://www.rakusei.ac.jp/
生徒数 中学校:672名 高等学校:652名

洛星中学・高等学校は、聖ヴィアートルカトリック修道会を母体とする進学校です。
キリスト教精神に基づいた「全人教育」を目指し、知・徳・体のつり合いの取れた豊かな人間性の育成を目指しています。
高等学校では生徒の募集はなく、完全中高一貫になります。
生徒全員が大学進学を希望しているため、中高一貫の効果的な教科指導で、確かな学力を育んでいます。

洛星中学・高等学校の特徴

続いて、洛星中学校と高等学校の特徴について、以下に簡単にまとめてみました。

宗教教育

「人間は神の似姿である」という言葉に根ざし、キリストの精神を拠り所として、他者を認める精神を養うことを目指しています。
正課となっている「宗教」の授業をはじめとし、様々な宗教教育を行っています。
毎週木曜日の放課後に「宗教研究」の時間を設け、各々の生徒が興味を持った事柄を、自ら探求して、理解を深めていきます。

教科指導

確実に学力を育めるよう、6年間の学園生活を、各2年ごとに基礎期・充実期・発展期に分け、各生徒の成長に応じた教科の指導を行っています。
中学1年・中学2年は基礎期として、科目を細かく分けながら基礎の修得を目指して、授業を組んでいます。
中学3年・高校1年を充実期として、基礎期での学習内容を基準としつつ、さらに応用的な問題にも取り組み、中学・高等学校の範囲を学習します。
高校2年・高校3年を発展期として、大学受験・進路に向けて、生徒各々が学習内容をさらに深く掘り探究できるよう、科目の選択制度を導入しています。

補修体制

中学校では、英語・数学など各担当教師が、生徒個人個人の小テストの結果や宿題の提出状況に応じて放課後に補習を行い、基礎学力の定着・向上に努めています。
高等学校では、補習で基本を確認するとともに、ハイレベルな補習も早朝・放課後に行っています。

洛星中学校の入試概要

以下の表に、2023年度の募集要項を簡単にまとめてみました。
洛星中学校の受験は前期日程と後期日程があります。
【前期日程】

募集人数 約180名
(ノートルダム学院小学校カトリック校特別選抜制度による8名まで、カトリック信者特別奨学制度による2名までを含む)
試験科目 〇 学科テスト 
・4教科型(国語・算数・理科・社会)
・3教科型(国語・算数・理科)
1. 理科(100点、50分)
2. 国語(120点、60分)
3. 算数(120点、60分)
4. 社会(100点、50分)
440点満点で判定(3教科型は合計点340点満点を440点満点に換算)

前期日程では特別枠を含む約180名の募集となっています。
洛星中学校が第一志望の受験生が多いです。
学科テストは事前に4教科型か3教科型を選択し、出願後の変更はできなくなっています。
【後期日程】

募集人数 約45名
試験科目 〇 学科テスト 
・4教科型(国語・算数・理科・社会)
・3教科型(国語・算数・理科)
1. 理科(80点、40分)
2. 国語(120点、70分)
3. 算数(120点、70分)
4. 社会(80点、40分)
400点満点で判定(3教科型は合計点320点満点を400点満点に換算)

後期日程は大阪・奈良・兵庫の最難関中学校の合格発表後の入試となるため、受験生が殺到します。
約45名の募集ということもあり前期日程に比べて合格が難しくなっています。

洛星中学校の学費

次に洛星中学校の学費についてまとめてみました。

入学時に要する費用 入学金 120,000円
設備充実費 40,000円
制服、靴、カバン、体操服、教材等 約70,000円
学費その他 授業料 月額 48,000円 (年額576,000円)
施設維持拡充費 月額 15,000円 (年額180,000円)
教育協力会費 月額 1,800円 (年額 21,600円)
旅行積立 月額 4,500〜5,000円(年額54,000〜60,000円)

初年度は937,600円、2年目・3年目は777,600円さらにここに旅行積立金・教材費等がかかります。
京都府内の私立中学校では平均的な料金となります。

洛星中学校・高等学校の偏差値・倍率


洛星中学校・高等学校の偏差値・倍率をまとめてみました。

洛星中学校の偏差値

まずは、洛星中学校の偏差値について紹介します。

入試名 偏差値
前期 59
後期併願 63
後期専願 62

洛星中学校の偏差値は59-63で、後期併願入試が最も高い偏差値になっています。
京都府内で65校中3位、全国で2,168校中68位とかなり上位の学校であることが分かります。

洛星高等学校の偏差値

中学受験のみを受け入れているため、高等学校入学時の偏差値がありません。

倍率について

次に洛星中学校・高等学校の倍率について解説します。
2023年度の結果になります。

洛星中学校の倍率

・前期入試

入試方法 志願者数 受験者数 合格者数 競争倍率
4科受験 317 312 201 2.38倍
3科受験 127 116 201 2.47倍
444 428 256 1.67倍

・後期入試

入試方法 志願者数 受験者数 合格者数 競争倍率
4科受験 123 116 25 5.02倍
3科受験 125 110 28 5.51倍
248 226 53 4.26倍

洛星中学校の倍率は約2倍以上であり、対策が必要となります。
前期の定員が180名であるのに対して後期は45名と少ないため、倍率は上がります。
さらに後期入試は大阪の最難関校の結果が出た後になるため、難易度も上がります。

洛星高等学校の倍率


中高一貫校のため、高等学校への入試倍率はありません。

他の中学校と難易度を比較すると?

次に他の中学校と難易度を比較します。
洛星中学校を含めて5校の偏差値をまとめました。

学校 偏差値
洛星中学校 59-63
清風中学校 39-59
清風南海中学校 57-63
須磨学園中学校 58-65
高槻中学校 56-60

次に上記の5校について以下に倍率をまとめました。

学校 入試倍率
洛星中学校 1.67倍~4.26倍
清風中学校 1.06倍~1.55倍(国際:8.00倍)
清風南海中学校 1.51倍-5.07倍
須磨学園中学校 2.00倍~2.37倍
高槻中学校 2.26倍-3.09倍

今回は偏差値の近い中学校をまとめましたが、京都で洛星中学校より偏差値が高いとされるのは洛南中学校のみです。
また、後期の倍率についてはどの中学校も、かなり高くなっていますが、洛星中学校は特に高い倍率となっています。

洛星中学校の入試対策法・入試傾向


洛星中学校の入試についてまとめてみました。
なお、高等学校での入試は無いため、完全なる中高一貫校となります。

国語の入試対策・入試傾向

前期は文学的文章1題、後期は論理的文章1題・文学的文章1題で、漢字の書き取り10問は前期・後期ともに出題されています。
個別の会独自の洛星中学の国語の入試対策として、前期・後期ともに文学的文章が出題され、その比重も大きいため、場面・心情変化を抑えるなどの基本を普段の授業から徹底的に行います。
これまでの入試傾向から、記号問題に的確に答え、記述問題にも対応することも必要になります。
文章が長く、30字から150字以内で説明させたり、まとめさせたりする問題が必ず入ってくるため、記述力をしっかり養成していきます。
選択肢を選ぶ問題でも紛らわしい問題が出されるため、記号の正誤問題対策も過去問からしっかり行います。
言葉の問題では、意味を聞く問題が出題され、かなり難しい言葉も出題されます。
対策として、普段から自宅で名作と呼ばれるものを読み慣れ親しませたり、、日頃から短時間で長文を読み、ポイントをまとめる練習や言葉の意味・イメ-ジなど日頃からチェックさせていきます。
また、登場人物の心情変化を正確に読み取るため、日ごろから細やかな心情を理解することも意識させて練習していきます。

算数の入試対策・入試傾向

変化を想像する図形、速さ、思考力を問う問題が中心です。
主に、文章問題からは「場合の数」「旅人算」、図形問題は「錘の問題」「比を使った図形問題」、割合の問題は「速さと比」が出題されています。
個別の会独自の洛星中学の算数の入試対策として、短時間で確実に得点をしたい問題の正答率を上げることやそれぞれ大問の最後には難問が出題されており、この難問をいくつ正解したかが合否を分けるため、その難問も正答出来る力を身に付けさせていきます。
出題傾向ははっきりしていますが、骨太の問題が多いので、普段から入試本番を意識させて、しっかりと力をつけさせます。
ただ数をこなすという漫然とした学習から、質の高い問題をじっくりと時間をかけて取り組むという学習へと切り替えさせていき、よく読み、落ち着いて問題を解くことを潜在的に心がけさせていきます。
特に速さの問題に関しては基礎的な解法を頭に入れたうえで、多くの学校の過去問を参考にして、長い文章問題に腰を据えて取り組んで強化していきます。

理科の入試対策・入試傾向

出題内容は前期は物理・化学・生物・地学が各1題ずつ、後期は物理が2題、化学・生物が1題ずつの出題で、生物や地学でも単なる知識問題だけでなく計算問題が中心になっています。
個別の会独自の洛星中学の理科の入試対策として、初めて出会う問題に動揺しないことが必要で、よく読み落ち着いて問題を解くことを普段から徹底していきます。
考えさせる問題も多く、難しい問題と簡単な問題の差が激しく、与えられた条件や式から思考する問題が多く、表やグラフを分析する力を強化していき、過去問を徹底してやりこむことと、普段から表やグラフを書いて学習する習慣を身に付けさせます。

社会の入試対策・入試傾向

時間に対しての問題量が多いため、まずは多くの問題の処理に慣れる必要があります。
記述問題・記号問題・論述問題・並び替え問題と出題形式も様々な形で出題されており、知識量や思考力が問われています。
個別の会独自の洛星中学の社会の入試対策として、知識として用語を覚えるだけでなく、その説明や因果関係などもしっかりおさえる指導をしていきます。
これまでの入試傾向から歴史の出題が半分近くを占めています。
難問は多くなく、3~4問ほど記述問題が出題されるので、常に記述の練習をしっかりしていきましょう。
また、地名やその位置などを問う問題もあるため、地理との関連も理解させていきます。
地理に関しては幅広い知識が問われるので、各県の気候・産業などの特色をしっかり勉強させていきます。
教科書の統計資料・図版・地図などは最低限で、参考書などの資料集なども普段から頻繁に目を通していきます。
また、時事問題の出題が見られる学校なので、ニュースやその年の話題となったものなどには注意して日常を生活することも大事になります。

洛星中学校の口コミ・評判


・カトリックの教えをもとに、校長先生がきちんとされていて、通わせていて安心である。
学習意欲もこれから高めていってもらえると期待できる。
・設備も充実し、行事なども色々あり、進学実績もしっかりしているため、子供を通わせるには、魅力的な学校だと思います。
・中学受験の偏差値では測れない価値の高い学校だと感じています。
クリスチャンではないものの、キリスト教的教育によって、人間力を育ててもらっている実感があります。
勉強についても、自ら求めれば、いくらでも学力を高められる環境が整っていると思います。
・進学実績、クラブ活動、学校施設など全般的に良い印象を持てる学校です。
京都大学や国公立医学部への進学者が多く、卒業生で活躍されている方が多いです。
クラブ活動も活発で、クリスマスタブローなどの行事も充実しており、満足いく学校生活を送ることができます。
・学校を包む温かく快活な空気がある。
学習面でも生活面でもきめ細かく配慮して貰えるが、スパルタなどではない。
自由には責任が伴うと、入学時にこんこんと諭される。
大らかさと自由と責任。これが校風として表れている。
参考:「みんなの中学情報」https://www.minkou.jp/junior/school/review/13063/
「みんなの高校情報」https://www.minkou.jp/hischool/school/review/4934/
保護者からは安心して通わせることが出来る、生徒からは満足いく学校生活を送ることが出来る、ととてもいい印象の口コミが多く見受けられました。
しっかりと成績を上げるために指導はしてくれますが、スパルタ・強制では無いところが生徒の事を思っている結果のようです。

まとめ


洛星中学校・高等学校は私立の中高一貫校の男子校であり、カトリックの世界観・人間観に基づいた教育で、確かな学力と豊かな人間性を育む学校です。
また、進路指導や学校生活の充実から、最難関国公立大学や難関私立へも多くの生徒を輩出しています。
今回は洛星中学校・高等学校の特徴、学費、偏差値・倍率、入試傾向・対策などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
本記事を通して興味を持たれた方は、ぜひ検討してみてください。