灘中学校・高等学校の入試の傾向や対策は?偏差値や難易度、倍率を徹底解説!

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カテゴリ:学校情報

「灘中学校や灘高校の偏差値が知りたい!」「試験対策は何をすればいいの?」
上記のように、灘中学校や灘高校の受験についてお悩みではないでしょうか。
灘中学校や灘高校は名門校であり、十分な試験対策が必要です。
そこで、入試要項や偏差値、難易度、試験対策などを解説します。

この記事を読むとわかること
  1. 灘中学校の入試傾向と対策法
  2. 灘中学校の基本情報
  3. 灘中学校の偏差値や倍率

灘中学校の入試の傾向と対策

ここからは灘中学校の入試の傾向と対策を教科ごとにご紹介します。
受験の際の参考にしてください。

国語

灘中学校の国語は、試験日2日の両日ともに行なわれます。
1日目が国語I、2日目が国語IIと分けられています。

慣用句や俳句が出題される

国語Iは慣用表現や俳句、漢字しりとりなどが出題されます。
年度によっては敬語の出題があり、日頃の言葉遣いなども試されます。
加えて漢字しりとりは不慣れな場合に差がつく問題です。

難易度の高い語彙が出題される

問題文に使用される語句は大人でも日常的に使わない言葉が含まれます。
問題文の意味を正確につかむための語彙力も試されると考えてください。
国語Iの対策は過去問を繰り返し解いて、特に問題文の読解や意味の理解ができるように練習しましょう。
親御さんも協力して新聞を一緒に読み、普段の会話から少し難解な語句を使う練習をすると習得が早まります。

長文読解の対策も必要

国語IIは長文読解を中心とする問題構成です。
ほとんどの問題が字数制限のない記述回答問題となります。
字数は50文字程度までが多い傾向です。
対策は過去問に触れつつ、出題される文章の傾向をつかんでください
さらに短く簡潔に回答をまとめられるように、記述の練習も必要です。

算数

国語と同様に算数も2日間、試験が行なわれます。
1日目は算数I、2日目に算数IIが実施され、それぞれで特徴が異なります。
算数Iは答えだけを記入する形式です。
例年、問題の1番最初は計算問題、中盤あたりから難問が出題されます。

戦略的に臨む必要がある

難易度と出題順番が違うことから、解く順番を考える必要があります。
場合によっては捨て問題も作る必要があるでしょう。
対策では答えだけを書けばいいため、とにかくスピードを重視した練習が必要です。
計算ミスやケアレスミスを防げるように日々緊張感を持った学習をしましょう。

図形や場合の数は毎年頻出

図形(平面・空間)や規則性、場合の数などは毎年出題されるため、過去問や問題集で何度も繰り返しましょう。
算数IIは解き方まで書く必要があり、年度によっては難易度も非常に高いです。
ただし、答えの途中過程を書くことから、回答が間違えていても部分点を狙える可能性があります。

立体図の問題は記述式の問題

問題は大問5つで構成され、例年、最後の問題で立体図形が出題されます。
見取り図や展開図を描いて考える必要がある問題です。
対策は特に空間図形の問題で苦手意識を持たないことが必要で、学習塾で講師にわからないところは1つずつ解決していきながら本番は自信を持って取り組めるようにしましょう。

理科

国語と算数のように2日間の試験が行なわれませんが、理科の難易度も非常に高いです。
問題は6つから構成され、物理と化学、生物、地学と満遍なく出題されます。

物理と化学の出題が多い

なかでも物理と化学の出題が多くなっています。
出題順序を変える年度もありますが、解く順序を考えれば特に問題はないでしょう。
出題数は例年50問前後ですが、年度によって60問前後になることがあります。
問題文も長めであり、図表からの読み取りも試されるため、ボリューム感のある試験問題です。

計算が必要な応用問題が頻出

物理では重心、化学では中和と気体発生、地学では三角形の相似を応用した計算などは出題頻度が高いです。
生物は毎年、さまざまな分野から出題される傾向があります。
対策は計算力をつけるため、算数の試験対策にもなる計算練習を毎日行いましょう。

過去問演習が重要

もちろん、過去問を満遍なく解いて、実際の出題レベルに対応できる力を付けてください。
灘中学校の入試対策は試験直前になると国語と算数に時間を割く場合が多く、なかなか理科の学習時間を確保しづらくなります。
「毎日30分」などできる限り、時間を作ることを意識してください。

灘中学校の科目別対策方法
  1. 国語・・・高い語彙力を身につけ過去問対策で文章の傾向に慣れる
  2. 算数・・・解く順番を考えたり立体図問題を克服したりする必要がある
  3. 理科・・・国語と算数だけに時間を割かず、満遍なく解けるようにする

灘中学校・灘高校に合格するためには

灘中学校や灘高校に合格するためには、十分な試験対策が必要です。
そこで独学や塾など、試験対策について解説します。

独学で合格することは可能?

灘中学校や灘高校の試験勉強を独学で進めて合格することは可能です。
試験日程から逆算し、学習スケジュールを立てて実行すれば独学であっても合格に近づきます。
親御さんの協力も必要となりますが、独学で合格できないわけではありません

現実的には合格は難しい

しかし、現実的に考えると独学で灘中学や灘高校に合格することは難しいです。
理由は出題内容や倍率などを総合的に考えると、難易度が非常に高いからです。

学習の効率が悪い

例えば、問題を解いて間違えた場合に、自分で解決できなければ先に進みません。
また、問題集選びや具体的な学習方法も自己解決する必要があります。
さまざまな要因を考慮すると、独学での受験や合格は難しいと言えます。

塾に通う

灘中学や灘高校の入試で合格を目指す場合は、塾に通うことをおすすめします。
塾に通うことで、現状を把握でき、弱点に合わせた学習を進められます。
また、塾に通うと受験情報を収集しやすく、日頃の学習にも活かせます。
おすすめは個別にカリキュラムを作成してくれる個別指導塾や灘専用のコースを設けている学習塾です。

個別の会による灘中学・高等学校の対策法


個別の会では灘中学・高等学校用のコースを用意しています。
灘中学・高等学校の難易度は非常に高く、学習塾に通っていたとしても傾向に合わせた対策をしなければ合格の可能性は低くなります。
個別の会では一人ひとり最適なカリキュラムを作成し、1対1の個別指導を行っているため合格の確率が高くなります。
灘中学・高等学校の問題に精通したプロ講師が指導を行っているため、気になる方は無料面談・体験授業にお申し込みください。
無料の体験授業・面談はこちら無料電話問い合わせ
06-6776-2934

灘中学校・高等学校の特徴


灘中学校・高等学校は、東京の開成と並ぶ超有名進学校です。
関西では最も偏差値が高く、中高一貫の男子校となります。
上位の7割前後の生徒は、東大や京大など難関大学に進学するなどの実績を誇ります。
また、灘中学校・高等学校は担任持ち上がり制で6年間、一貫した教育システムを採用しています。
授業の進行も速く、中学3年の段階で高校1年、高校2年で高校の過程を全て終了し、受験に向かう流れです。
一方で自主性や個性を重んじたり制服がなかったり、自由な風潮の校風も特徴です。
規模の大きい文化祭、種類豊富なクラブ活動(部活)など、授業や勉強以外の活動も充実しています。

灘中学校・灘高等学校の入試要項


灘中学校・灘高等学校の入試要項を別々にご紹介します。
それぞれの入試要項をご確認のうえ、受験に備えましょう。
なお、以下は令和5年度の内容です。
例年、試験日などは同時期になります。
諸費用に関しては、令和4年度の実績をもとにしています。

灘中学校の入試要項

まずは灘中学校の入試要項をまとめました。

募集人員 約180人
出願期間・出願方法 ・オンライン出願:12月19日9:00~1月5日17:00
・調査書郵送
12月24日~1月6日(必着)
試験日・科目 ・1月14日:国語、理科、算数
・1月15日:算数、国語
合格発表 1月17日(専用ホームページなどで確認可)
諸経費 ・入学金:25万円
・施設費:25万円
・授業料:444,000円
・学校維持協力金、冷暖房費、生徒会費など:20万4,000円(年額)

※参考:令和5年度灘中学入学試験要項
灘中学校を受験は、例年12月20日前後に出願、調査書の郵送から始まります。
翌年の1月上旬には締め切られ、1月中旬に試験が実施されます。
試験日から3日程度で合格発表の流れです。

灘高等学校の入試要項

次に灘高等学校の入試要項をまとめました。

募集人員 約40人
出願期間・出願方法 ・オンライン出願:1月10日9:00~1月25日17:00
・調査書郵送:1月18日~1月27日(必着)
試験日・科目 ・2月10日:数学、理科
・2月11日:英語、国語(英語はリスニングを含む)
合格発表 2月12日(専用ホームページなどで確認可)
諸経費 ・入学金:25万円
・施設費:25万円
・授業料:456,000円・学校維持協力金、冷暖房費、生徒会費など:204,000円(年額)

※参考:令和5年灘高等学校入学試験要項
灘高等学校の入試は、例年1月10日前後から下旬にかけて出願と調査書の郵送となります。
試験日は2月10日前後、その後、2日程度で合格発表です。
諸経費に関しては灘中学校と大きく変わりません。

灘中学校・高等学校の偏差値と難易度


灘中学校・高等学校の偏差値と難易度を、他の難関校と比較してみます。

灘中学校の偏差値や倍率

灘中学校の偏差値は73、実質合格率は2.5〜3.0倍の間で推移しています。
他校と比べて、難易度などを見ていきましょう。

偏差値を他校と比較

灘中学校を含めて5校の偏差値をまとめました。

学校 偏差値
灘中学校 73
筑波大学附属駒場中学校 73
開成中学校 71
海陽中等教育学校 71
女子学院中学 70

灘中学は他の名門中学に比べても上位に位置します。
国立の筑波大学附属駒場とは同等のレベル、開成や海陽、さらに女子学院と続く偏差値です。
なお、表中の5校では女子学のみが女子高です。

難易度・倍率

次に年度ごとの受験者数などを表にしました。

年度 受験者数 合格者数 倍率
2023 730 281 2.60
2022 623 255 2.44
2021 650 227 2.86
2020 762 256 2.98
2019 708 262 2.70

参考:灘中学校入試資料(2019~2023年度)
上表のように、灘中学校の倍率は2倍台であり、他の名門校と同様の難易度です。
受験者数は700人台、600人台と多くの受験者が見込まれますので、合格するために十分な受験対策が必要となります。

灘高等学校

灘高等学校の偏差値は79、実質合格率は2.0〜3.0倍前後で推移しています。

偏差値を他校と比較

灘高等学校を含めて5校の偏差値をまとめました。

学校 偏差値
灘高等学校 79
お茶の水女子大学附属高等学校 78
開成高等学校 77
慶應義塾女子高等学校 76
大阪星光学院高等学校 76

灘高等学校は名門校を抜いて偏差値は全国でトップです。
大学入試の際の偏差値も同等レベルの受験が可能となるため、東大や京大の合格実績がある点が納得できるでしょう。

難易度・倍率

次に年度ごとの受験者数などを表にしました。

年度 受験者数 合格者数 倍率
2023 154 65 2.37
2022 125 65 1.92
2021 165 61 2.70
2020 161 66 2.44
2019 166 54 3.07

参考:灘高等学校入学資料(2019~2023年度)
灘高等学校の倍率は例年2倍台で推移しますが、年度により3倍を越えることもあります。
他の名門校も同様の倍率であり、難易度に関しては大きく変わりません。

まとめ

灘中学や灘高校は兵庫や関西にとどまらず、全国的にも有数の進学校です。
そのため、入試の難易度も高く、十分な準備や対策が必要です。

今回は灘中学校や灘高校の特徴、入試要項、偏差値、倍率などを解説しました。
入試までのスケジュールを確認し、対策しましょう。
効果的な学習を進め、合格するためには独学よりも塾に通うことがおすすめです。

十分な試験対策を行なって、灘中学校や灘高校の合格を目指しましょう。

灘中学校まとめはこちら
公式サイト:灘中学・高等学校