大学受験を考えている高校3年生はいつから塾に通うべき?塾に通うポイントや注意点を解説
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カテゴリ:塾
大学受験で重要になってくるのが塾です。
学校だけでは受験対策などまで行うには難しいこともあります。
そこで受験対策として塾に通う方が多いです。
本記事では大学受験対策をするならいつから塾に通うべきなのか解説しています。
高校3年生から塾に入るのは遅いのか、何年生から通うべきなのかについても解説しているため、塾に入りたい方やいつ入ろうか迷っている方は是非参考にしてください。
目次
そもそも高校3年生で大学受験対策のための入塾は遅い?

大学受験のために対策として通う塾ですが、高校3年生から通いだすには遅いのでしょうか。
解説していきます。
高3からでも間に合う!成功のための戦略
高校3年生から大学受験対策を始める場合でも、戦略的に動けば十分に合格を狙えます。
まずは基礎学力診断を行い、自分の現在地を正確に把握することが最優先です。
その上で志望校を現実的かつ複数のレベルで絞り込み、必要な科目と到達ラインを明確にします。
限られた時間で成果を出すには、短期集中型の学習計画が有効で、特に得点源になる科目から優先して仕上げていくことが重要です。
苦手科目は、全てを完璧にしようとせず「頻出分野だけを効率よく克服する」という割り切りが効果的です。
また、予備校や個別指導を活用することで、最短ルートで伸びる学習方法をプロから提示してもらえ、迷いを減らして学習に集中できます。
高3スタートでも、正しい戦略と計画的な学習によって十分に合格を目指すことができます。
難関・国立大学受験は早期開始が鍵
国立大学や難関大学を目指す場合、科目数が多く、深い理解が求められるため、高1・高2の段階から塾で計画的に学習を進めることが合格への大きな鍵となります。
早期に学習を始めることで、まずは基礎固めを徹底でき、後の応用問題や発展的な内容へスムーズにつなげることができます。
また、時間的余裕があることで、共通テスト・二次試験・総合型選抜など多様な入試形式に対応した対策を進めやすく、志望校の出題傾向にもじっくり向き合えます。
さらに、早期開始は弱点発見と改善の機会が増えるため、高3での本格的な受験勉強を有利にスタートできます。
難関・国立大学を志望するなら、早い段階から塾を活用し、計画的に学力を積み上げていくことが最も確実な戦略です。
大学受験に塾は本当に必要?メリット・デメリット

大学受験で塾に通うべきかどうかは、生徒の学習状況や自己管理能力によって大きく変わります。
塾のメリットとしては、まず受験情報を効率的に収集できる点が挙げられ、志望校ごとの傾向や最新の入試動向を踏まえた学習が可能になります。
また、学習習慣を確立しやすく、プロの指導によって効率よく弱点を克服できるため、独学よりも学力が安定して伸びやすい環境が整います。
さらに、定期的な面談や講師とのコミュニケーションがモチベーション維持にもつながります。
一方で、デメリットとしては費用がかかることや、塾のペースが自分に合わない場合は逆に負担になる可能性があります。
独学でも「計画づくりが得意」「自走できる性格」「必要な情報を自分で集められる」タイプであれば十分に合格を目指せます。
結局のところ、塾が有効なのは、効率よく学習を進めたい人、自己管理や情報収集が苦手な人、環境が整うと頑張れるタイプの生徒と言えます。
大学受験を考えるなら高校生はいつから塾に通うべき?

大学受験を考えている高校生ならいつから塾に通うべきなのでしょうか。
3つのポイントに分けて説明します。
大学受験を考えているなら早めに入塾すべき
大学受験の対策として塾に行くなら早めがお勧めです。
理由としては、まず調査書が合否に大きく関わる入試方式もあるため、早めから塾に通い対策する方が良いからです。
また、受験直前から急に勉強習慣をつけるのは難しく、一日に30分でもいいので勉強する習慣があると、受験勉強にスムーズに移行できます。
そして高校3年生からでは基礎力を定着させたり、弱点を克服するのが難しいです。
時間が少ないため、いかに効率的に行うかで合否にも影響があります。
推薦入学を考えている場合も早めがおすすめ
入試方式として推薦型がありますが、推薦型で大学に入学しようとしている方も早めに塾に入学することをお勧めします。
これは学力だけでなく生徒を多面的に評価し、大学に合った人材を取り入れる仕組みです。
この入試方式を受けるには調査書が大きく影響するのですが、ここには3年間の成績や活動について書かれています。
高校の成績や活動などよい評価をもらえそうな調査書を作るために早めからの対策をするために塾の支援をもらえると合格に近づくでしょう。
定期テスト対策だけなら伸び悩んだタイミング
定期テスト対策だけなら自分の点数や成績が伸び悩んだ時に塾に通い始めるのがお勧めです。
自分のやり方で点数がとれている場合は問題ありません。
しかし、高校の学習範囲もどんどん難しくなってくるため、学校の授業と自分で行う勉強だけでついていけなくなるタイミングがひとそれぞれですが、あるかもしれません。
そうした場合には塾で予習復習と質問対応をしてもらい、乗り越えられるかもしれません。
また、勉強方法をプロに見直してもらうことでさらに良い自分の勉強法を見つけられる可能性もあります。
塾に通い始める時期の注意点は?学年別に解説

早めに塾に通うことでメリットが大きいということがわかりましたが、塾に通い始める時期によっての注意点はあるのでしょうか。
学年別に詳しく解説していきます。
高校1年生
高校1年生から塾に通うことで注意すべき点は、高校2年生にあがってから中だるみの危険性があることです。
また、難関大学を受験するために厳しく、自分の時間がとれないと部活や学校生活を充実させることが難しく、さらにこれが中だるみに繋がる可能性があります。
そのため高校1年生では、学生生活と両立させながら効率よく学習していくことが大切です。
高校2年生
高校2年生から塾に通うことで注意すべき点は、学校のイベントや部活動で中心的に動く学年となるため最初のうちは予定が詰まって塾が負担になる可能性があることです。
初めは塾の時間が増えることが重荷になるかもしれません。
慣れないうちは通う日数やコマ数を少なめにして徐々に塾のある生活に慣れていき、その後増やしていきましょう。
高校3年生
高校3年生から塾に通うことでの注意点は、他の学年から始めるのに比べて圧倒的に勉強時間が短いことです。
高校3年生からの受験勉強は元々勉強習慣がなければ時間的にも体力的にもかなり難しいです。
特に苦手分野の復習や克服に手をつけられず成績がなかなか伸びません。
しかし高1、高2で基礎がしっかり身に付いていれば高校3年生からの塾の勉強で受験に成功することは十分可能です。
中高一貫校生はいつから塾に通うべき?
中高一貫校生が塾に通い始める最適な時期は、学校の先取りカリキュラムと、内部進学か外部受験かによって大きく変わります。
多くの一貫校では中3〜高1で高校範囲に突入するため、塾に通い始める一般的な目安は「中3〜高1」です。
この時期に基礎の抜けを補強しておくことで、高2以降の本格的な受験対策への移行がスムーズになります。
外部受験を考える生徒は、学校進度が速い分、理解不足が放置されやすいため、遅くとも高2の春(3月〜6月)までに受験向けの塾・予備校を開始するのが理想です。
ここからは定期テスト対策よりも、共通テスト・二次試験の出題レベルを意識した学習に切り替えるタイミングになります。
また、国公立や難関私大を目指す場合、高2の夏〜秋には志望校別の対策を固めておくと大きな差がつきます。
一方で、内部進学がほぼ確実な生徒は受験対策を急ぐ必要はありませんが、高校内容の理解不足は進級後に響くため、中2〜中3の段階で弱点補強を目的に短期的に塾を利用するケースが多いです。
先取り学習を最大限活かしながら外部受験に備えるためにも、早めに理解の穴を埋め、必要に応じて塾を活用することが効果的です。
高校生の塾選びのポイント

次に高校生が塾を選ぶ上でなにを基準にするべきなのかというポイントを見ていきましょう。
個別指導塾か集団授業か
まず、選ぼうとする塾が個別指導塾なのか集団授業なのかを見ることです。
個別指導塾のメリットは自身のペースで勉強を進める事が出来ることであり、苦手分野だけを克服したいという方には個別指導塾がおすすめです。
一方集団授業を導入している塾では、カリキュラムが決まっており合格するために必要な内容を無駄なく網羅する事ができます。
また、同じ教科数や時間数でみると集団授業が圧倒的に費用がかかりません。
集団授業を導入している塾では、個別講座を併設している場合もあります。
この二つのスタイルを自分にあわせて使っていきましょう。
定期テスト対策なのか受験対策かで決める
大学受験といっても、様々な方法があります。
近年では、学校推薦型選抜や総合型選抜などが増えてきています。
そのような選抜方法では、高校3年間の学校の評定が合否を大きく左右します。
推薦型選抜や総合型選抜で大学受験を目指す場合は、受験対策ではなく学校の定期テスト対策にあった塾を選ぶ方がよいでしょう。
一方、一般選抜で大学を目指す場合は、受験対策に強い塾を選ぶ方が良いと言えます。
小規模の塾か大手学習塾か
塾と一口に言っても、様々な形態の塾があります。
受験生にとってどのような塾が合うのかは、その個人の性格などによってさまざまです。
大手学習塾か小規模の塾か、一概にどちらが良いとは言えませんが、大手学習塾のメリットとしては、その塾が行っている全国規模の模試などが既にカリキュラムに組まれているので、個別で申し込みをするなどの手間が省けます。
小規模の塾にしろ大手学習塾にしろ、大事なことは大学受験の情報をいかに掴んでいるかということです。
毎年、大学によって入試科目の変更点があったり、選抜方法が変わるなど、いろいろな変更点があります。
そういった最新の情報をもっている塾を選ぶのが良いといえます。
塾と予備校の違いと選び方
大学受験に向けて学習環境を選ぶ際、「塾」と「予備校」は似ているようで役割が大きく異なります。
塾は主に中学生〜高校生を対象に、個別指導や少人数授業を中心とした“理解させる”指導が特徴です。
学校の補習や基礎固め、苦手克服に強く、講師が学習状況を細かくフォローしてくれるため、学力に不安がある生徒や基礎から積み上げたい生徒に向いています。
一方、予備校は高校生・浪人生を対象とし、難関大向けの専門授業や大量の演習を提供する“合格へ導く”体系的なカリキュラムが中心で、自立した学習ができる生徒や高いレベルを目指す受験生に適します。
費用面では、塾は科目ごとに受講できることが多く柔軟で、予備校は年間カリキュラムに沿ったコース制が一般的です。
選び方のポイントとして、基礎固めが必要なら塾、志望校別の本格的な受験対策が必要なら予備校が適しています。
また、個別で丁寧に見てもらいたい場合は塾、自主学習が得意で講義中心の学習スタイルが合う場合は予備校が向いています。
最終的には、現在の学力・目標・学習スタイルに合わせて、自分が最も成長しやすい環境を選ぶことが重要です。
高校生が塾を選ぶ際の注意点

高校生が塾を選ぶ際に注意しておきたいポイントを見ていきましょう。
無理のない費用の中で選ぶ
大学受験を目指す高校生の塾費用は、通う塾のタイプや授業数などによって違ってきます。
集団指導塾の場合、受験期が近づくにつれ授業料は上がり、高1~2年生で年間40~60万円、高校3年生では年間50~90万円程度だと考えておくと良いでしょう。
個別指導塾の場合、集団指導塾よりも割高になります。
個別指導塾だけで全教科を受講するとなるとかなりの高額になるため、集団塾と併用して苦手科目だけ受講するのも良いでしょう。
また年間の授業料とは別に、初期費用や夏期講習など特別講習費が別途かかる場合もありますので、具体的な費用の内訳について調べて、無理のない費用の中で受講する内容を決めましょう。
授業以外のサポート体制を確認する
費用や授業の内容も重要ですが、授業以外のサポート体制の確認もしておきましょう。
大学受験は、中学高校受験とは違い長丁場で、受験生のプレッシャーも大きくなります。
どうしても行き詰ってしまうときや成績が伸び悩む時も来ます。
その様なときに、どのようなサポートをしてくれるか、受験生に対して学習面だけでなく色々な相談にのってくれるかどうかなど確認しておくとよいでしょう。
塾の合格実績を確認する
塾の入口や広告には、必ず東大合格○名!京大合格○名!過去最多合格者数!などの合格実績が掲げられています。
しかし、大事なことは志望する大学の合格実績がどうか、ということです。
超難関大学の合格者を輩出しているからといって、その点だけで良い塾だと決めてはいけません。
なぜなら大学受験は、大学ごとに出題傾向が異なり、その対策は一つではないからです。
ただ塾の合格実績を見るだけではなく、志望大学の合格実績をぜひ確認してみてください。
入試対策が十分に可能か確認する
自分が希望する入試方式に対応しているかもしっかりチェックしておくことが大切です。
例えば、AO入試の場合は面接対策や小論文対策が必要となり、一般入試では科目別の対策が重要です。
希望する入試方式での合格実績が豊富であったり、特定の試験形式での成功事例が多い塾は、効果的な対策ができる可能性が高いといえるため、入試対策が十分に可能であるかを事前に確認しておきましょう。
塾のパンフレットや公式ホームページに書かれていない場合は、直接塾に問い合わせてみるとよいでしょう。
アクセスや学習環境を確認する
塾へのアクセスや学習環境も塾を選ぶにあたって大切なポイントです。
通学時間が長すぎると、疲れやストレスが学習に影響する可能性があるため、塾の場所が自宅や学校から通いやすいかを確認しましょう。
また、公共交通機関が便利かどうか、自家用車でのアクセスが良いかなども考慮しましょう。
塾がある地域の治安も確認し、安全に通える場所であるか、特に夜間の授業がある場合、安全に帰宅できる環境かどうかも見ておきましょう。
学習環境は、教室が広く、静かで集中しやすい環境であるかを確認しておくとよいでしょう。
混雑したり塾内や周辺が騒がしいと学習効果が低下する可能性があります。
他にも教室や共用スペースが清潔に保たれているか、自習室がある場合は自由に利用できるかどうかなど譲れない条件があればそこを確認し、自分のニーズに合った塾を選びましょう。
大学受験塾の最適な開始時期と選び方のまとめ

大学受験に向けて塾に通い始める最適な時期は、生徒の現在の学力・志望校・学習習慣によって異なります。
一般的には、高1から基礎固めのために塾を活用することで余裕を持った受験準備ができ、高2では本格的な受験対策への移行がスムーズになります。
また、高3からのスタートであっても、受験に直結する科目の集中講義や演習によって十分に合格を目指すことが可能です。
早期に塾へ通うメリットとしては、学習ペースの安定化、苦手の早期発見、志望校に必要な学習量の把握などが挙げられます。
塾選びにおいては、費用体系の明確さ、学習サポートの充実度、講師の質や合格実績、学習環境の相性を確認することが重要です。
特に、自分の学力レベルに合ったカリキュラムがあるか、定期的な面談や進路指導が適切に行われているかは、継続的な成績向上に大きく影響します。
最終的には、自分が継続して学びやすい環境を選び、今の状況に応じて最適なタイミングで受験対策をスタートすることが、合格につながる最も確実な方法です。
大学受験の塾に関するよくある質問(FAQ)
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最後に、大学受験の塾について、受験生や保護者がよく抱く疑問にお答えします。
Q1. 塾なしで大学受験に合格できますか?
A. 可能です。ただし、自分で計画を立て、継続的に勉強できる人向けです。
特に共テ対策や科目数の多い難関大受験では、情報収集や弱点補強の面で塾が有利になる場合があります。
Q2. 高3の夏から塾に入っても間に合いますか?
A. 志望校のレベルによりますが、一般的にはまだ巻き返すことが可能です。
ただし、演習量が足りなくなる可能性が高いため、短期集中で弱点補強+過去問演習を早期に始める必要があります。
Q3. できるだけ費用を抑えて塾を利用する方法はありますか?
A. あります。
・必要科目だけを受講する
・個別より集団を選ぶ
・オンライン塾で費用を下げる
・自習室や質問対応の手厚さを「追加料金なし」で利用できる塾を選ぶ
などが有効です。
Q4. 塾選びで失敗しないために見るべきポイントは?
A. 以下の4点が最も重要です。
・志望校レベルに合った指導実績
・自習環境(席数・質問対応・管理体制)
・講師の質(体験授業の確認が必須)
・費用構造が明確か(追加料金の有無)
Q5. 志望校がまだ決まっていない場合、塾に通う意味はありますか?
A. あります。高1〜高2で基礎を固めておけば、志望校が決まったときにすぐ受験対策に入れます。
塾は進路相談や学力診断もしてくれるため、志望校選びにも役立ちます。
この記事の執筆者:個別の会代表 谷本秀樹

関西No.1の個別の医学部受験予備校『医進の会』の代表でもあり、これまで600人以上の生徒家庭に関わり、豊富な入試情報と卓越した受験指導で数多く志望校合格に導いてきた、関西屈指のカリスマ代表。