甲南大学 コース・実績

文系

英語

大問数5題
試験時間80分
解答形式記述式、マークシート法
傾向

長文読解問題は、同意表現・空所補充・内容真偽・英文和訳が出題されており、毎年ほぼ同じ構成である。
記述式の英文和訳は標準的なレベルで、複雑な構造や難解な単語が出題されることはない。
英作文の語数制限は50語程度で、絵を見てそれが表していると思うことを書かせるという形式がここ数年定着している。

対策

読解問題において同意表現を問う問題では、本文中でどのような意味で使われているかが解答のカギとなる。まずは過去問を解いてみて、下線が引かれている語の意味を確実に理解できているかを確認しよう。
英作文は出題内容をよく理解して、自分の考えをできるだけ具体的にわかりやすい英語で表現することが必要。過去問や、教科書で練習を重ねていけばよい。いくつも英文を書いてみて、できる限り先生に添削をしてもらって、自分の間違いを直すようにするとよい。

数学

大問数2題
試験時間60分
解答形式空所補充形式、記述式
傾向

出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列、ベクトル)」である。
⑴は例年、ほぼすべての範囲を含んだ小問集合問題。⑵は円と直線を中心とした図形的内容を問う問題や、微・積分法が出題されている。
難易度は教科書の章末問題程度。

対策

教科書や傍用問題集を中心とした学習により、基本事項を完全に自分のものにしておく。基礎力をつけた上で、受験用の問題集で実戦力を養えば心強い。
苦手分野については徹底的に学習し、苦手意識をなくしておく。また、関数、確率、図形と方程式、微・積分法などの頻出分野については十分にトレーニングしておこう。

日本史

大問数3題
試験時間60分
解答形式マークシート法による選択式と記述式の併用
傾向

原始・古代から近現代まで広く出題されている。戦後史はここ数年連続して出題されている。また、時代横断型のテーマ史がよく出題されている。
分野別では、社会経済史、文化史、政治・外交史など全範囲にわたって幅広く出されている。
史料問題は必ず出題されている。

対策

問題の大半は教科書の内容からであるため、まずは教科書を精読しておくことが大切。語句を覚えることだけに集中するのではなく、原因・理由や結果・影響を考えたり、長い時間の変遷を追うような学習が大切である。 毎年、史料が出題されているので、史料問題対策を十分に講じておこう。できるだけ多くの史料に慣れ親しむことから始め、注などを参考にして、書かれている内容を理解する学習がポイントとなる。

世界史

大問数3題
試験時間60分
解答形式マークシート法による選択式と記述式の併用
傾向

⑴⑵はヨーロッパ史、アジア史を中心とした出題、⑶は広範囲にわたる時代・地域からの出題が続いている。中国・中近東・イスラーム史関係の出題も多い。
時代別では年度によってやや変化はあるものの、古代から現代まですべての時代が出題対象となっている。
分野別では政治史が中心であるが、文化史、社会経済史も出題されている。地図問題は頻出であるが、地図問題ではなくても地理的な知識を問う小問が散見される。

対策

記述問題については正確な表記ができるように、中国史関連の漢字はもちろんのこと、カタカナの用語についても平素から「書いて覚える学習」を心がける必要がある。
学習の中で都市などの場所は必ず教科書や資料集・図説で確認する習慣をつける。それとともに年表に当たり、流れの中で歴史事項を理解することも大切である。

国語

大問数現代文・古文1題ずつ
試験時間70分
解答形式マークシート法による選択式と記述式の併用
傾向

現代文は標準レベルである。古文の内容もおおむね平易。基本的な文法力・単語力に加えて、文脈を読み取る力が欠かせない。時間配分としては、古文を30分以内で仕上げ、できるだけ多くの時間を現代文にあてるとよい。

対策

何冊も問題集をこなすより、解答に至る考え方を確認しながら1冊か2冊を何度か解く方が効果的である。本文に即して精読する練習に力を入れておこう。文法の基本事項を確認し、基本古語は頻出のものを覚えておくこと。また、常用漢字表外の読みが問われることもあるので、入試頻出のものを覚えておこう。

理系

英語

大問数4題
試験時間70分
解答形式マークシート法のみ
傾向

長文読解問題3題、会話文問題1題で構成される。
長文読解問題は、同意表現・空所補充・内容真偽が出題されており、毎年ほぼ同じ構成である。同意表現で問われる語句や選択肢の語句も決して難解なものではなく、標準的なレベルのものがほとんどである。会話文は、全体的に標準的なレベルであるが、難解な選択肢や紛らわしい選択肢のある設問も散見される。

対策

まず、すべての問題を解く上で必要不可欠なものである単語力をつけよう。ただ意味だけを覚えるのではなく、例文を読み、どういう文脈で使われているかといったことにも注意しながら、正確な知識を身につけていくことを心がけよう。
次に読解力であるが、読解力の向上のために、文法や単語の知識を活用して一文ずつの文の意味を正確に理解するだけでなく、段落全体、文章全体がどういうことを言おうとしているかを把握することも必要である。

数学

大問数4題
試験時間80分
解答形式全問記述式
傾向

出題範囲は、数学①「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(平面上の曲線と複素数平面、極限、微分法)・A・B(数列・ベクトル)」、数学②「数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列、ベクトル)」である。
例年、基本重視の取り組みやすい問題が多く出題されており、単純なミスは致命的である。証明問題も出題されているが、限られたスペースに記述しなければならないので、要領よく簡潔に解答する力をつけておく必要がある。

対策

まず、定理や公式を完全に覚えておくことはもちろんだが、その意味を理解し、適切に使いこなせるよう練習しておくことが重要である。次に、苦手な単元があると高得点は望めないため、基礎から始めて集中的に学習し、どの単元が出題されても得点できる力を養っておくことが大事である。さらに、証明問題も出題されているので、簡潔で筋の通った答案が書けるように勉強しておく必要がある。

化学

大問数4題
試験時間80分
解答形式記述式が中心で、選択式もみられる。
傾向

出題範囲は「化学基礎・化学」。論述問題は必出で、字数制限付きのものが多い。
理論分野の比率が高く、全体的にいろいろな分野から出題されているが、特に熱化学や化学平衡に関する問題が多い。有機分野では、構造と反応性を中心に出題されている。
全体的には教科書に記載されている内容について、標準的な問い方がなされている問題が多いが、思考力・応用力を試す問題もみられる。

対策

理論では、教科書の基本的な事項を確実に理解した上で、標準的な問題に数多く当たり計算に慣れておこう。また、論述問題対策として、教科書をよく読み込み、化学現象や物質の性質を確認しておくこと。無機は、金属イオンの分析実験や非金属元素の反応について十分な知識を身につけておきたい。さらに、有機はアルコールやベンゼンを出発物質とした種々の化合物群の性質や合成法、異性体の識別法などもまとめておこう。

物理

大問数3題
試験時間80分
解答形式空所補充形式、論述・描図などの混合問題
傾向

出題範囲は「物理基礎・物理」。力学、電磁気は毎年出題され、残りの1題は波動、熱力学から出題されることが多い。内容に偏りがなく、出題範囲の全分野から出題されている。法則や公式を使って解く応用問題よりも、法則や公式を導出したり、変形したりする問題が出題されているので注意を要する。また、例年基本から標準的な問題がそろっている。
教科書の内容をうまくまとめた問題や、身近な現象を取り入れた良問が出されている。

対策

授業を徹底的に生かし、毎日の復習を十分にしておくこと。実験をするときには常に興味・関心をもって臨もう。また、教科書傍用問題集のほかに標準的な問題集で演習しておくこと。日常における身のまわりの現象を物理的に解明してみることも有益であろう。普段から問題を解く際は、その状況を図やグラフに描きながら考えるようにしよう。

生物

大問数4題
試験時間80分
解答形式多様
傾向

出題範囲は「生物基礎・生物」。代謝や遺伝情報からの出題が多い。一般前期は数年を通して見ると、ほぼ全ての分野から出題されており、1つの大問に複数の分野から出題されることもある。空所補充問題や生物用語を答える問題は基本的なものが多く、全体としては標準的である。

対策

教科書傍用問題集で一通り練習しておこう。その際、問題演習用のノートを作って演習を行い、答え合わせをした後、間違えた問題に関する「知識をまとめておくスペース」を作っておくこと。また、早い時期から過去問を制限時間内で解答し、出題形式や問題量に慣れ、解答スピードなどが適切であるかどうかを確かめておこう。