横浜国立大学 コース・実績

文系

英語

大問数〈前期〉4題〈後期〉3題
試験時間90分
解答形式記述式
傾向

〈前期〉
英文のテーマは、学問、人間の行動、言語、教育、経済など、多岐にわたる。設問文や語注は英語で与えられており、日本語で解答する内容説明問題が中心。英作文問題は、例年、英文の指示に従って書くテーマ英作文。

〈後期〉
読解問題は言語、歴史や文化、経済、政治などをテーマとする評論文やエッセーが中心。語注は英語の場合と日本語の場合がある。設問は内容説明問題が中心であり、該当箇所を特定して、要約する問題が多い。

対策

硬質の評論文・報道文を十分に理解できるようになることを目標に勉強していく必要がある。英文の語彙レベルが高いので、語彙・文法・構文を確かなものにしながら、長文にふれる機会を増やしていく。できれば英字新聞などで時事的な内容にもなじんでおく。
テーマ英作文の前提として、語彙・熟語、さらには基本例文の暗記といった地道な作業も不可欠。

数学

大問数〈前期〉3題〈後期〉4題
試験時間〈前期〉90分〈後期〉120分
解答形式記述式
傾向

微・積分法がよく出題されている。内容は、接線、方程式への応用、面積などで、かなりの計算力を必要とする問題もある。数列も多く出題され、内容は等差・等比数列、Σの計算、漸化式、数学的帰納法などである。 年度によっては図示問題や証明問題も出題されている。

対策

基礎学力がついたら、頻出分野を中心にできるだけ多くの標準問題を解くこと。図示問題の練習も積んでおく。 全問記述式であり、証明問題も出題されているので、簡潔に筋道を立てた表現ができるように普段から答案作成の工夫を心がけ、十分練習を積んでおくこと。

小論文

大問数〈教育学部〉2題〈都市科学部〉1題
試験時間120分
解答形式課題文を読んで設問に答える形式
傾向

〈教育学部〉
教育分野を中心に、多様な関心と基礎知識をもち、教員になるうえで必要な読解力・文章作成力・論理的思考力などが問われている。

〈都市科学部〉
的確な内容理解とそれをふまえた意見論述が求められている。幅広いジャンルの出題が予想される。

対策

課題文読解型の小論文の場合、まず課題文自体が主張している内容を正確につかむことが不可欠。普段から長文を読む際に、著者の主張と思われる部分と説明のための具体例を区別する訓練を繰り返し行っておくことが重要。
説得力のある文章を書くためには、設問文を読んでいきなり書き始めるのではなく、あらかじめ文章の設計図にあたるものを作っておく必要がある。すなわち、設問文が求めていることは何かを確認してメモし、その答えにあたる文章とその論拠をあらかじめメモ書きして、論拠が主張を裏付けるものとしてふさわしいかどうかをチェックしたうえで答案を作成する。

理系

英語

大問数4題
試験時間90分
解答形式記述式
傾向

英文のテーマは、学問、人間の行動、言語、教育、経済など、多岐にわたる。
会話文問題は例年、空所補充問題が出題されている。会話文といっても適切な単語を補充する、文法・語彙問題に近いものとなっている。
英作文問題は例年、英文の指示に従って書くテーマ英作文となっている。

対策

硬質の評論文・報道文を中心に、様々なタイプの英文に意識的にふれるようにしよう。出題される英文の一部の語彙レベルが高いので、語彙・文法・構文を確かなものにしながら、長文にふれる機会を増やしていく。
英作文問題はできるだけシンプルな表現で充実した内容を書くことを目指そう。機会があれば、書いたものを英語の先生やネイティブスピーカーに見てもらうことも重要である。

数学

大問数5題
試験時間150分
解答形式記述式
傾向

出題範囲から幅広く出題されているが、なかでも微・積分法は、出題の半分以上を占めることもあり、微分法と積分法の融合問題を中心に、さまざまなタイプの問題がみられる。また、数列の問題も多く、漸化式、数学的帰納法による証明問題などがみられる。

対策

融合問題が多いので、演習にあたっては特に力を入れる。
計算量も多いので、平素の学習から、解答の方針を決めてよしとするのではなく、きちんと最後まで計算するようにする。こうした積み重ねがあってはじめて確実な計算力をつけることができる。

化学

大問数〈前期〉3題〈後期〉2題
試験時間2科目120分
解答形式記述式
傾向

無機や有機の大問にも、反応量計算や元素分析など理論を含む設問が出題されるため、理論の割合が高い。
計算力や思考力を試す問題がよく出されている。また、一部に応用力を試す標準以上の問題も出されている。
いずれの日程も、記述・計算問題を中心に、選択・描図問題などもみられる。

対策

理論は出題の中心であり、どの分野からも偏りなく出題されているので、苦手分野が残らないよう、計画を立てて学習を進めておく。
有機は物質の合成や、誘導される各化合物の反応系統図を自分で作成し、物質の名称や構造式、性質、反応名、触媒などを書き込むと、出題の流れに沿った学習ができる。

物理

大問数〈前期〉3題〈後期〉2題
試験時間〈前期〉2科目150分〈後期〉2科目120分
解答形式記述式
傾向

力学と電磁気がほぼ必出であり、残りは年度によって熱力学、波動、原子の分野から出題。
全般的には標準的な問題といえ、工夫を凝らした良問が多く、知識を問うというよりも、物理現象をよく考えさせるような設定がなされている。
論述問題や、グラフの概形を描く描図問題も出題されている。

対策

基礎的問題から標準的問題までを繰り返し練習しておくこと。
難問を選んで取り組む必要はないが、限られた時間内に問題文の内容、ポイントをしっかりつかめるようなトレーニングは十分にやっておく。

生物

大問数4題
試験時間2科目150分
解答形式記述式
傾向

生態からの出題が毎年みられ、遺伝情報、進化・系統からもよく出題されている。関連する他の分野の知識も併せて問われる問題が多く、幅広い分野の内容を含む出題である。
論述問題では、現象を説明する基本的なもの、理由や仕組みを問うもの、実験考察型のものなどが出題されており、知識、理解、思考力、論述力が総合的に問われる。

対策

限られた時間の中で問題文を読み、すばやく解答するには、その内容に関する知識が自分の中にあるか、似た内容について考えた経験があるかの2点が大きく影響する。そのため、教科書の学習だけでなく、関連する分野の本を読んだり、ニュースなどで取り上げられる自然科学の話題にふれたりすることも役立つ。
論述問題が数多く出題されているため、頻出項目については、説明のポイントになることを箇条書きにして整理する習慣をつけておくと、字数にあわせて書く力がつく。

地学

大問数3題
試験時間2科目150分
解答形式記述式、論述式
傾向

宇宙、地質・地史、地球、岩石、大気、海洋と幅広く出題されている。
教科書に載っている基本的な知識や用語の理解を問う出題が多いが、地質図やグラフの読図問題、地質断面図の描図問題も出題された。

対策

分野の偏りなく出題されているので、教科書全体をよく読んでおく。細かい知識であっても教科書の図中に示されているようなものや、示準化石の生物分類や地理と関連する分野といった周辺知識なども押さえておくとよい。
論述問題への対策で最も重要なのは、要点をまとめて説明する練習を繰り返しておくこと。
計算問題はまず教科書の例題を丹念に解く。教科書レベルでよいのでその導出過程についても理解し、書けるようにしておこう。

小論文

大問数2022年度は内容説明1問と意見論述2問
試験時間90分
解答形式文章を読んで設問に答える形式(2020年度はグラフを読み取る形式)
傾向

2022年度は、経済学者のやや長めの文章で、環境と都市開発をテーマに、筆者の考えの内容説明と、都市開発のあり方や問題点についての意見論述問題であった。
論述字数が90分で1000~1200字とやや多い。

対策

構成を考えずに文章を書き始めると、書き進めるうちに考えが別の方向に流れてしまい、結果的に一貫性を欠いた小論文となってしまいかねない。そのような失敗を避けるため、あらかじめ文章の設計図を作り、設問文が求めていることは何かを確認し、論拠が主張を裏付けるものとしてふさわしいかをチェックしたうえで答案を作成する。