北海道大学 コース・実績

文系

英語

大問数4題
試験時間90分
解答形式記述式、選択式
傾向

大問4題は、読解2題、読解・英作文1題、会話文1題の出題となる。読解問題では幅広い分野の英文が取り上げられ、時事問題について知識があると理解しやすいものもある。設問では文脈を考慮した内容理解が問われる傾向にある。読解英文の分量は1題600~800語程度である。英作文問題は段落の要約文の完成および意見論述という構成であり、内容説明は空所補充の形式であり、会話文問題は要約した英文の空所を選択肢から補充するという問題である。例年、試験時間に対して読解英文の量が多い事や、意見論述で少し手間取ることが考えられるため時間配分には注意が必要である。

対策

読解・英作文のどちらも基本となるのは語彙力のため、コツコツ繰り返し単語・熟語を覚えていこう。読解力が問われる問題ではポイントを押さえながら読み進める練習が不可欠であり、精読の速度を上げておくことが必要である。英文和訳・内容説明など、記述式の問題が多く出題されているため、解答を適切な日本語でまとめる練習、自分で解答を書く練習をしておこう。会話文問題はかなりの長文で、会話というより議論に近いものである。会話や議論の展開の仕方、それぞれの人物の主張の論点や、その変化も正確に把握できるよう練習しておこう。

日本史

大問数4題
試験時間90分
解答形式記述・論述・選択問題
傾向

古代、中世、近世、近現代の各時代から出題される。その年によって異なるが、全体的に近現代重視の傾向といえる。北海道大学の立地と関係の深い北海道や北方領土に関連する問題が多数みられる。独自の歴史を持つ沖縄の歴史も頻出である。幕末の対外関係と開港の影響をテーマにした問題も多い。史料問題は大問の半分以上は資料を利用した問題であり、読解力・分析力を必要とする。全体としては標準的なレベルで、教科書本文程度の内容で構成されている。

対策

教科書の学習が基本で、太字表記されている重要事項は前後の文章から歴史的位置づけをしっかり理解しておこう。論述問題は毎年必ず出題されているため、まとめる練習をしておこう。史料文は、基本史料はもちろん史料集なども必ず読んでおくこと。北海道に関連する東北・蝦夷地・北方領土、日露関係史などの出題がみられるため、北海道史を整理して学習しておこう。過去問に類似した出題がみられるため多くの過去問を解いてみること。

世界史

大問数3題
試験時間90分
解答形式記述法、論述法
傾向

論述問題は例年10問以上出題されており、字数指定がなく、解答欄に収まる範囲で記述する形式である。年度によって欧米地域・アジア地域の比率は変化している。時代は古代から現代までまんべんなく出題されている。欧米地域では古代・中世だけでなく近現代史も重視されている。分野は、政治史・社会経済史が中心である。例年、教科書に準拠した標準レベルの記述問題とやや難レベルの論述問題を主体に構成されている。論述問題は全体的に考察力を試す設問が多くハイレベルな問題が多い、また論述問題の分量が多いため時間配分に注意したい。

対策

古代から現代まで教科書をしっかり精読しておくことが大切。古代ローマ史、中世ヨーロッパ史、近現代の欧米紙、中国史、イスラーム世界などは頻出しているため、それぞれ各国、地域別に整理しておくことが望ましい。記述法は比較的平易だが論述法がやや難しく論理的思考力や文章力が要求される。単に歴史事項を覚えるだけでなく、歴史事件の因果関係や流れを体系的に整理し、さまざまな視点からの設問に答えられるようにしておこう。30~150字程度の字数で簡潔に論述できるような力を磨いておくこと。主要な諸事件は年代も一緒に覚えておこう。

地理

大問数4題
試験時間90分
解答形式論述法、記述法、選択法が中心
傾向

地図や地形図、グラフ、統計表などの資料が多用され、単なる丸暗記では対応できない内容である。系統分野では、自然、産業、都市、人口、環境問題など、教科書記載の各テーマがまんべんなく出題されている。地形図の読図は毎年出題されている。例年4題のうち、1~2題は地誌分野から出題される。スケールは地域と1国の場合がある。難易度は標準~やや難のレベルだが、年度によって変わる。高校地理の範囲を逸脱する詳細な事項が問われることはほとんどなく、大部分は基本事項に関する問題である。

対策

教科書をしっかりと読みこなし内容を十分に理解すること。学習の際に地名が出て来たら、必ず地図帳で位置を確認し、立地や他の都市との位置関係などもあわせて読み取ろう。地誌学習は比較が大切である。例えば主要国それぞれの自然環境、産業、社会を比較しながら整理することで、その国固有の特徴を把握することができる。また、地誌学習では白地図を利用して空間認識を高めよう。地形図の読図問題対策では基本事項を確実に習得して、できるだけたくさんの地形図に触れることが望ましい。

数学

大問数4題
試験時間90分
解答形式全問記述式
傾向

出題範囲は数Ⅰ・Ⅱ・A(場合の数と確率、整数の性質、図形の性質)・B(数列、ベクトル)
数Ⅰは2次関数からの出題が多い。数Ⅱは図形と方程式、三角関数、微・積分法と幅広く出題される。数Aは確率が頻出で、数Bは数列、ベクトルともによく出題される。

対策

教科書や傍用問題集で基本事項を確認し、代表的な活用例もしっかりマスターしておくこと。標準問題中心の入試問題集を活用し基本事項を自在に使う練習をしたい。導入過程が重視されるため、答案の書き方にも十分気を配り、図なども普段から正確に書くことを習慣づけておきたい。数Ⅰは数と式、2次関数に力点をおく。数Ⅱは図形と方程式は軌跡、不等式の表す領域、微・積分法は接線、最大・最小、面積の代表的な問題にしっかり取り組む。数Aは場合の数と確率は独立試行の確立をしっかりと学習する。数Bは数列の漸化式、数学的帰納法、ベクトルは図形への応用を重視する。

国語

大問数4題
試験時間120分
解答形式全問記述式
傾向

現代文2・古文1・漢文1の計4題。現代文は標準~やや難レベルで本格的な評論文や評論風の随筆が出題され、説明問題はいずれも高レベルの内容把握力と記述力を要するものがある。古文は現代文に比べるとやや平易なことが多い。口語訳はごく基本的な単語や文法の知識で対応できる。漢文は全体的としてやや易~標準レベルで基本事項に忠実な内容が出題されている。

対策

現代文は評論文を中心に学習しておくとよい。抽象度が高くしっかりとした内容の文章をじっくりと読み、論理的な思考力を養成しよう。実際に書く練習を積み重ね、理解した内容を的確に表現する力をつけること、字数の感覚を養う必要がある。漢字問題は書き取りの練習も不可欠である。古文では基本的な単語力・文法力を身につけること。和歌や背景知識も意識して深い読解力を養おう。古典の常識を踏まえた記述力を養うこと。漢文は書き下し文と口語訳が必出のため、漢文独自の語法や構文に習熟し、重要句法をマスターしておくこと。具体的なエピソードから教訓を導き出す内容の文章を読み慣れておくこと。本文の主旨や筆者の主張を踏まえて内容を説明する力が必要、70字前後の字数制限で要旨をまとめる練習をしておくとよい。

理系

英語

大問数4題
試験時間90分
解答形式記述式・選択式
傾向

読解問題では幅広い分野の英文が取り上げられ、設問では文脈を考慮した内容理解が問われる傾向にある。読解英文の分量は1題600~800語程度である。英作文問題は段落の要約文の完成および意見論述という構成であり、内容説明は空所補充の形式である。会話文問題は要約した英文の空所を選択肢から補充するという問題である。例年、試験時間に対して読解英文の量が多い事や意見論述で少し手間取ることが考えられるため、時間配分の注意が必要。

対策

読解・英作文のどちらも基本となるのは語彙力のため、コツコツ繰り返し覚えていく。また、文法・構文の知識を確実にしておくこと。読解力が問われる問題ではポイントを押さえながら読み進める練習が不可欠であり、また精読の速度を上げておくこと。英文和訳・内容説明など、記述式の問題が多く出題されているので、解答を適切な日本語でまとめる練習も必要である。意見論述が必出。会話文問題はかなりの長文で、会話というより議論に近いものである。会話や議論の展開の仕方、それぞれの人物の主張の論点やその変化も正確に把握できるよう練習しておきたい。

数学


試験問題A

大問数5題
試験時間120分
解答形式記述式
傾向

出題範囲は数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A(場合の数と確率、整数の性質、図形の性質)・B(数列、ベクトル)
数Ⅰは2次関数からの出題が多い。数Ⅱは図形と方程式、三角関数、指数、対数関数が解法のベースとして活用されることが多い。また、相加平均と相乗平均の関係に注意したい。数Ⅲは、複素数平面、数列の極限、関数の極限、微・積分法と全分野から出題される。数Aは確率からの出題が多く、数Bのベクトルは内積を含む問題が多い。


試験問題B

大問数4題
試験時間90分
解答形式記述式
傾向

出題範囲は数Ⅰ・Ⅱ・A(場合の数と確率、整数の性質、図形の性質)・B(数列、ベクトル)
数Ⅰは2次関数からの出題が多い。数Ⅱは図形と方程式、三角関数、微・積分法と幅広く出題される。数Aは確率が頻出で、数Bは数列、ベクトルともによく出題される。

対策

教科書や傍用問題集で基本事項を確認し、代表的な活用例もしっかりマスターしておくこと。論理的でポイントを押さえた答案力を養うこと。図なども普段から正確に書くことを習慣づけておきたい。全分野にわたって証明問題の出題が見られるため、練習を十分に積んでおこう。数Ⅰは数と式、2次関数に力点をおく。数Ⅱは他分野での活用に備え、三角関数や対数関数の変形が自在にできるようにしておくこと。数Ⅲは計算力をしっかりつけておく。数Aは場合の数と確率、数列と融合問題に力を入れること。数Bはベクトルの図形の応用、数列の漸化式、数学的帰納法を重視したい。

物理

大問数3題
試験時間150分(2科目)
解答形式空所補充形式が中心
傾向

出題範囲は「物理基礎、物理」である。力学と電磁気からは毎年出題されている。1つの大問中では、後半に思考や計算を要する問題が配置されていることが多い。誘導的な設問が中心で、前半には基本的なものが多く難しい考え方や複雑な計算を要するものは少ない。描図問題は電磁気や、熱力学分野のグラフの作図などが出題されている。また、論述問題が出題されている年もある。多くは標準的な題材・設定であるが、問題量が多く、正確な計算力やしっかりとした物理的思考力が要求される問題となっている。

対策

誘導的な設問が中心であり、物理現象を正しく理解し、基本的な公式を確実に把握していれば十分に対応できるものであるため、教科書を中心にして基本事項の理解、公式や法則を整理しておくとよい。教科書に出てくる代表的なグラフや模式図などは見なくても描けるようにしておこう。論述問題も出題されるため、文章をまとめる論述の練習が必要である。力学と電磁気は出題比率が高いため、重点的に学習しよう。熱力学、波動や原子の分野も基本事項は確実にマスターしておこう。

化学

大問数3題
試験時間150分(2教科)
解答形式記述・計算・選択問題が中心
傾向

出題範囲は「化学基礎・化学」である。理論・無機・有機の各分野から幅広く出題されている。無機・有機分野は理論と関連することも多く、詳細な知識が求められることもある。また、問題文で読解力を試す問題もよく出題される。問題量も多く、問題文をよく読み文意を理解することが大切で、標準からやや難のレベルだと思われる。

対策

1つ1つの科学用語・法則・科学的概念の中身をよく理解しておこう。計算問題のウエートが大きく、結果のみを答える形式のため正確な計算力を身につけておこう。主な単体・化合物の性質と反応をよく理解しておくこと。理論との関係性に目を向けた理解が必要。分子の電子式・化学式・化学反応式の記述も教科書にある式は確実に理解しておくこと。主な化合物の構造・性質・反応をよくおさえておくこと。天然有機化合物も頻出分野である。教科書に載っている実験、データの図表化の仕方、グラフの読み取りなどに慣れておくことが望ましい。論述の対策もしておこう。

生物

大問数4題
試験時間150分(2教科)
解答形式記述・選択・論述問題が中心
傾向

出題範囲は「生物基礎・生物」である。細胞、遺伝情報、体内環境、生殖・発生、進化・系統、生態などの分野から出題されている。大問が複数の分野から出題される場合が多いため、まんべんなく学習することが必要である。難易度は標準からやや難のレベルである。

対策

生物用語の記述問題の比率が高いため、定義も含めて正確に覚えておこう。実験結果の資料からそれらが意味する内容を考える考察力・分析力を養うために、問題集などを数多くこなし、そのつど操作・目的・結果・考察などをノートに整理しておくとよい。過去問では同じテーマの問題が形式を変えて出題されることや、他の分野と関連させて出題されていることがある。早い段階から出題形式や苦手分野を把握し、苦手分野は教科書や問題集を活用して克服しよう。