東京工業大学 コース・実績

英語

大問数2題
試験時間90分
解答形式記述式、選択式
傾向

ここ数年は論説文2題の出題が定着しており、長文の合計語数は3000語を超えている。テーマは比較的わかりやすいものでさまざまな分野から出題され、語彙レベルが高いことが特徴である。1題につき2カ所、合計4カ所の比較的短い下線部の和訳が求められる。内容説明は字数制限がついていることがほとんどである。和文英訳問題が毎年2,3問出題されている。全体的には標準からやや難のレベルで本文の英文量がかなり多い。

対策

分量が多い英文を限られた時間で読み、解答を作成するにはしっかりとした語彙力と、ある程度のスピードで読み進められるようにしておくことが必要である。修飾構造や接続構造など、英文の文構造を正確に把握することが大前提となる。記述式の設問が多いため、和訳や説明文を適切な日本語で作成するために、書く練習をしておき、できれば第三者に見てもらおう。英作文は比較的短い文章で、使用する構文も標準的なものが多いため、教科書などに載っている基本例文をしっかり暗記し、標準的な問題集を1冊仕上げておこう。

数学

大問数5題
試験時間180分
解答形式全問記述式
傾向

出題範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列・ベクトル)。頻出項目は微分・積分の比重が大きく、数列、極限、確率、整数の性質、複素数平面などからの出題も比較的多い。公式を当てはめれば解けるような問題ではなく、数学の本質を問うような工夫が凝らされた出題がみられる。計算力の必要な問題が多い。証明問題は頻出で、過去には図示問題の出題もみられた。ハイレベルな問題である。

対策

少々煩雑な計算もできるよう計算力を養い、ある程度レベルの高い計算公式なども使いこなせるようにしておくこと。1つの問題をいろいろな角度から見れる柔軟な思考力を養っておくこと。証明問題は条件と結論の両方から問題に切り込むことができ、このような証明問題特有の発想を、問題演習を通して身につけておく必要がある。答案は筋道の通った記述にしなければならないため答案記述の練習をしておくこと。

物理

大問数3題
試験時間120分
解答形式記述、導出過程を書かせる形式
傾向

出題範囲は物理基礎、物理。力学・電磁気の2分野から毎年各1題が出題されており、残る1題は熱力学・波動のいずれかである。描写問題や証明問題を含めて物理の実力が的確に試される。計算は文字式の計算が主だが、数値計算も一部に含まれることがある。相当の計算力が要求され、数学の力も必要である。かなり難易度の高い問題が中心のため、基礎となる知識・考え方をしっかり把握したうえで思考力・計算力を養う必要がある。また、描図・証明問題なども出題されるため、総合的な力が必要である。

対策

難しい問題であっても基本的・標準的な設問から誘導して考えさせられることが多いため、まず公式を導く過程や物理量の定義などに注意しながら、教科書程度の事項をきちんと理解しておくこと。基本事項を徹底するため教科書傍用問題集や標準的な問題集を完全にマスターし、応用力や思考力を養うためにレベルの高い入試問題集に取り組み、計算結果のもつ意味を考えてみたり、グラフ化したりするなど、掘り下げるような勉強が重要である。証明・論述対策もしておきたい。かなりの計算力が要求されるため、近似計算のやり方にも慣れておきたい。大変良質でハイレベルなものもあり、目新しいタイプの出題も多いので過去問で練習しておこう。

化学

大問数15題
試験時間120分
解答形式記号選択問題、記入問題
傾向

出題範囲は化学基礎・化学である。問題は、理論、無機、有機分野がほぼ等分に3つのまとまりになっており、内容は計算問題などを含めた理論分野の比重がやや大きい。選択式の出題も多いが、正答が1つとは限らないので注意深く答える必要がある。総合的で応用力を必要とする問題が出題されている。計算力も式に数値を代入するだけでは対応できないものが多く、十分な問題演習が要求される。

対策

理論分野は全範囲にわたって出題されるので、不得意な分野がないようにしておこう。理論分野への理解を深め、総合的な力をつけるうえで計算問題の練習を十分にしておくこと。標準的な問題演習を中心に発展的・応用的なレベルのものにまで取り組んでおくことが必要であるが、問題を解く際には基本法則や概念・各論理知識の確認を大切にしよう。設問数が多く、幅広い範囲から出題されるので過去問の徹底研究が欠かせない。問題を解いて解説を読み、さらに教科書や詳しい参考書・問題集へと範囲を広げて学習を深めることが大切である。