大阪大学 コース・実績

英語

大問数〈文・人間科・法・経済学部〉4題〈外国語学部〉5題
試験時間〈文学部〉105分〈人間科・法・経済学部〉90分〈外国語学部〉120分
解答形式記述式
傾向

〈文・人間科・法・経済学部〉
全体的な難易度に年度による大きな違いはないと言ってよいが、もともと高度な力が試される問題である。言葉を通して考えること、一般教養的な知識、要点や自分の考えをまとめて効果的に述べる表現力といった、その人の知力全般を問うものである。

〈外国語学部〉
難易度は例年、高めである。
他学部と異なり、語句レベルの問題が出題されることはほとんどなく、内容説明と英文和訳で文章の記述力が大いに求められる。

対策

基本的な語句・熟語・構文の知識を確実に身につけて土台づくりをしておく。
難単語はあまり出てこないが、基本語の2番目、3番目の意味といった、基本的な訳語とは異なる意味を知っておくことが重要。
テーマ英作文は、基本例文レベルのものならいつでもすらすら書けるように、市販の英作文問題集の暗記例文を数多くこなしておこう。

数学

大問数3題
試験時間90分
解答形式記述式
傾向

頻出項目は微・積分法でほぼ毎年出題されている。微分法は、接線、関数の増減、最大値・最小値、積分法は面積に関する問題が多い。次いで、図形と方程式、ベクトルの出題頻度が高い。
思考力や発想の柔軟さをみる問題が目立ち、複数の分野にまたがる融合問題が多く出題されている。
年度によって難易度に差があるが、入試問題の中級程度の問題が中心で、やや難程度の問題も含まれるのが大阪大学文系学部の標準的なレベルである。

対策

公式や定理などは自力で導けるようになるまで学習することが重要。
公式の適切な利用方法も含めて、正確かつ迅速に計算ができるようによく練習しておく。
全範囲にわたり、学習しておかなければならないが、その上で頻出項目に対しては学習を強化すべきである。

国語

大問数4題
試験時間120分
解答形式記述式
傾向

試験時間に対して論述量が多い。
現代文は論理的文章、小説からの出題がほとんどである。
古文は中古と中世が中心の出題。ジャンルは多岐にわたっている。
漢文は有名出典からなじみのない出典まで、さまざまな文章が出題されている。ジャンルも偏りはみられない。

対策

時間的に余裕がないので、いずれの問題についても速読速解が必要である。
新書・文庫・選書類の評論に親しみ、読書を通じての学習を日常的なものにして、総合的な読解力養成をめざす。
漢字・語句対策としては同音・同訓異字や熟語を中心に問題集の反復練習をするのが大切。

世界史

大問数3題
試験時間90分
解答形式論述式
傾向

論述問題が中心で、歴史事象の原因や影響にまで理解が深められているかどうかが問われ、細かな知識の丸暗記のみでは対応できない問題がほとんどである。
2022年度は宗教・奴隷・輸出産品などをキーワードとして社会・経済史的な問題が多き出題され、視覚資料、文献資料・グラフ・統計資料などの読み取りが特徴的であった。

対策

知識としては教科書中心の学習を十分に行うことが前提。論述問題を想定しながら教科書の文章を繰り返し読んでいき、知識に幅と深さをもたせておく。
また、日頃から歴史地図に親しみ、同時代の世界の空間的な広がり、東西交流や貿易のネットワーク、周辺地域との外交関係などの観点でイメージをつかんでおくことも大事。

日本史

大問数4題
試験時間90分
解答形式論述式
傾向

全体的に取り組みやすい出題が続いており、内容的にも教科書の範囲内のオーソドックスなテーマが多い。問題の設定や条件が明確なものが多く、人物・事件などは想起しやすくなっている。
例年、古代・中世・近世・近代から各1題が出題されている。

対策

古代から近代まで偏りなく出題されており、また、教科書の記載内容を中心に作られているため、日頃から教科書を丁寧に読み、日本史の基礎的知識をしっかり把握しておく。
例年、出題傾向に大きな違いはないため、過去の出題に取り組みながら歴史理解を深め、どのようなニュアンスで出題されるかを体感しておく。

地理

大問数2題
試験時間90分
解答形式論述式
傾向

150~200字程度の字数の論述問題が中心であるため、難度はやや高い。
高校地理の内容に沿った基本・重要事項がより重視される。
例年、基本的かつ大きなテーマが1つ取り上げられ、その事象と背景、現状と変貌、問題点・課題などについて、深く掘り下げて論述させる問題が多い。

対策

教科書に書かれている内容を完全に理解し、副教材の資料集なども隅々まで目を通しておくことが望ましい。問題数が少なく出題内容が限定されるため、どの分野にも対応できるよう、満遍なく十分に学習しておくことも必要。
論述問題に対処するため、過去問などを参考に、150~200字程度で文章をまとめる訓練をしっかり重ねておこう。