立教大学 コース・実績

文系

日本史

大問数2題
試験時間60分
解答形式記述式、選択式
傾向

比較的長い時代を対象とするテーマ史的なリード文が用いられ、空欄を補充させる問題と下線部に対する関連事項を問う問題で構成されている。
例年、古代から現代までの範囲から出題され、特定の時代のみを扱った出題はない。政治・経済・外交・社会・文化など多彩な分野から出題されているが、扱われるテーマ史の関係で偏りが生じることもある。また、史料や視覚資料(写真)が用いられる出題もみられる。

対策

語句選択や文章選択問題に対応するためには、教科書の文章を読み込んでおくことが必要。歴史用語は文章のなかで把握する習慣をつけ、補助教材として用語集などを利用しよう。文化史については、建築物。絵画・工芸品など、まずは教科書に掲載されているものを優先して確認し、余裕があれば資料集などで情報を追加していくとよい。
テーマ史対策についてはテーマ史の問題集をこなす、教科書のコラムなどを十分に読み込むのも効果的である。

世界史

大問数2題
試験時間60分
解答形式記述式、選択式
傾向

各大問で東西の多様な地域が問われることが多くなっており、一国史あるいは一地域史であったとしても、他地域からの設問が含まれるのが特徴。
1つの大問の中で古代から現代までのように長い期間が問われることが多く、過去には先史時代も問われている。
政治・外交史を中心に、社会経済史、文化史からの出題も目立つ。

対策

正文・誤文選択問題の対策として、教科書の本文を精読するだけでなく、欄外の注や図表にも気を配っておく。コラムなどもしっかり読んでおくと、テーマ史問題対策として有効である。
特定の国や地域に関する通史がよく出題されているので、一国(地域)史の対策をしておくべき。主要な国の歴史は重要年代を含めて整理しておこう。
地理的知識を問う問題が多く見られるため、地域や都市の位置、時代による国家の領域の変遷はもちろん、主な山脈・河川・海域などについても正確に確認しておこう。

地理

大問数3題
試験時間60分
解答形式記述式、選択式、論述式
傾向

自然環境、地形図読図、地誌、産業など、さまざまな分野から出題されている。数年を通して見ると、自然環境の成因と分布、地形図の読図、都市などの地名とその地図上の位置などがよく問われている。また、地図・地形図・視覚資料・統計表など、多彩な資料を用いた出題となっている。地誌ではラテンアメリカ・ヨーロッパが出題されている。

対策

教科書とともに用語集も利用して、地理用語の定義をきちんと理解し、正確に書けるようにしておくこと。特に、自然環境に関する用語は徹底的にマスターしておこう。
地形図の読図問題はほぼ定着しているため、標高、尾根・谷、傾斜の緩急などの基本的な等高線の読み取り方や、距離、面積、勾配などの計算方法といった読図の基本を身につけるとともに、扇状地や河岸段丘などの地形や、集落立地と地形との関係などが読み取れるように練習しておこう。

政治・経済

大問数2題
試験時間60分
解答形式記述式、選択式
傾向

いずれの年度も経済分野、国債経済分野から幅広い知識が問われている。金融、財政、市場、社会保障、地域的経済統合などに関するやや詳細な知識を問う問題が出題されている。
小問数が比較的多く、記述式の問題も多い。

対策

教科書に書かれている語句や年代、重要資料、グラフの読み取り、計算式など正確に覚えることが大切。近年、統計数値を問う問題が出題されることがあるので、統計表にも目を通しておこう。
やや詳細な資料に関しては資料集に掲載されていることが多いため、国民所得・国際収支表・金融政策などさまざまな経済分野において資料集を活用しておけば、思考力や推論する力がつく。

数学

大問数3題
試験時間60分
解答形式空所補充形式、記述式
傾向

空所補充形式の小問集合では、各分野からバランスよく出題されている。記述式は、微・積分法や図形やグラフに関する問題、三角関数が頻出で、複数の分野にまたがる融合問題もよく出題されている。
高校数学の総合的な理解を問う出題といえる。

対策

問題は毎年いろいろな分野から出題されているため、弱点項目を集中的に学習し、苦手な分野を克服しておくことが大切。
基礎的な知識を身につけたら、問題集・参考書で問題演習を積んでおこう。また、普段から正確かつ迅速な計算を心がけ、問題演習を通じて計算力を強化しておく。
例年、記述式の問題には融合問題が多く見られるため、分野別の問題集だけでなく、融合問題の多い入試問題集で総合力を養っておく。記述式の模擬試験を活用するのも有益である。

国語

大問数3題
試験時間75分
解答形式選択式、記述式
傾向

現代文は評論2題の出題である。評論の内容は文化論や哲学論が中心で、文章そのものは比較的読みやすい平易なものが多い。
古文は例年、平安時代の物語を中心に出題されている。和歌修辞に関する問題や表現効果に関する問題も出題されることがある。

対策

評論文を中心に、確実な読解力を養うことが大切である。文脈を正確に読み取る練習を平素から心がけ、指示語の内容や接続関係などを確認しつつ、文章全体の主旨をつかむ練習をしていくこと。
古文は特に、動詞・助動詞の活用を押さえて確実に品詞分解ができるようにしておくことや、敬語の使い方に習熟することは重要である。文法書を利用して整理しておく。
内容真偽など解くのに時間を要する問題も含まれているので、時間配分なども考えながら過去問演習をしておこう。

理系

数学

大問数3~4題(学科によって異なる)
試験時間75~90分(学科によって異なる)
解答形式空所補充形式、記述式
傾向

空所補充形式の小問集合では、各分野からバランスよく出題されている。記述式は、微・積分法や、図形やグラフに関する問題が頻出で、複数の分野にまたがる融合問題もよく出題されている。高校数学の総合的な理解を問う出題であるといえる。
計算量の多い問題、類題の経験や的確な着眼を要求する問題もある。

対策

教科書に出てくる用語、定義、定理などをしっかり身につけ、公式は導出過程まで、例題や練習問題、章末問題を繰り返し解くこと。問題は毎年いろいろな分野から出題されているため、弱点項目を集中的に学習し、苦手な分野を克服しておくことが大切。
記述式の問題では、自分の考えた筋道を正しく伝え、ポイントとなる式や条件を盛り込んだ完成度の高い答案を作成する力を養おう。添削を受けるのもよい方法である。

物理

大問数6題
試験時間75分
解答形式空所補充形式、記述式
傾向

ほぼ全範囲からまんべんなく出題されているが、原子分野からも出題されている。
力学は、力学的エネルギー保存則と運動量保存則を扱う問題や、円運動を扱ったオーソドックスな問題が多く出題されている。電磁気は、電場、電位、交流回路、荷電粒子の運動など、熱力学は、気体の状態方程式や状態変化など、波動は、反射、感謝、波の式、ドップラー効果など、各分野とも幅広く出題されている。

対策

原子分野を含む幅広い分野から出題されているので、できるだけ早い時期に物理全領域にわたって基本事項の学習を完了し、その後の問題練習の時間を十分にとること。苦手な分野については繰り返し演習しておこう。
計算問題では、桁数に応じて概算または正確な計算を間違えずに速くできるよう普段から練習しておく。

化学

大問数4題
試験時間75分
解答形式選択式、記述式
傾向

理論では、化学結合、熱化学、中和滴定、電池・電気分解などのほか、化学平衡や反応速度が頻出である。有機では、物質の性質の反応のほか、分子式や構造式の決定、異性体などがよく出題されており、高分子化合物についても、出題がみられる。無機では、金属イオンの識別や錯イオンの特徴、沈殿の色、気体の製法、工業的製法がよく出題されている。

対策

疑問に思った点は教科書や参考書を参照して、さらに深い学習を試み、短い文章にまとめる練習をしておくと、理解が深まるうえに論述対策にもなる。
記述式問題で、化学反応式やイオン反応式を書かせる問題がよくみられるため、化学反応式に慣れ、基本的な反応や有名な反応はしっかりと復習しておくこと。

生物

大問数4題
試験時間75分
解答形式記述式、論述式
傾向

遺伝情報、生殖・発生、体内環境、代謝、動物の反応など、さまざまな分野から出題されている。また、総合的な大問もみられる。
教科書でみられないような実験やグラフについての出題がなされる場合がある。
全般的には、考察問題、知識問題、計算や論述問題と、各方面の実力がバランスよく試される問題である。

対策

用語の知識と確実な理解を試されるので、教科書を丁寧に読み、基本的な内容の理解に努める必要がある。柱となる重要な理論や考え方などに関しては自分の文章でまとめてみることも大事。
短文での論述問題が出題されているため、日頃から用語の丸暗記ではなく納得しながら学習し、ポイントを外さず的確に文章化できるように、実際に書く練習もすれば確実だろう。