名古屋大学 コース・実績

文系

英語

大問数4題
試験時間105分
解答形式記述式が中心
傾向

論説文中心で、テーマは文化・教育・科学など多岐にわたるが、前年発行の雑誌を出典とするなど、最近の話題を取り上げる傾向にある。内容説明や英文和訳、英作文など、解答に時間を要する問題が多く、精読力と表現力を求められる。最近は文脈を追って読む力を試す問題が多く出題される傾向にある。例年、会話文と英作文の設問分が全て英文となっているという特徴がある。

対策

求められる単語のレベルが非常に高い傾向にある。語彙力があれば、使用されている単語から文章の内容を推測することができるため、単語集を用いて、確実に単語の意味や使い方を定着させていく必要がある。また、読解力や英作文力の養成は、基礎となるのが文法力や熟語・語彙力であり、そのためには英作文の参考書は早い時期に1冊仕上げて置くこと。そして、日頃から指定された文字数内で何をどのような構成で書くかを考えながら、要約する練習が必要である。

日本史

大問数4題
試験時間90分
解答形式論述式
傾向

試験時間に対して論述量が多く、史実の本質的な理解の必要性や、読解力の必要な史料問題が多く出題されることから、難易度の高い問題である。現代を含み、全時代にわたってバランスよく出題され、類似したテーマを数年ごとに扱う傾向がみられる。史料や文献を扱った問題は必出であるが、受験生には初見のものも多い。史料の文章を正しく読み取り、そこから歴史的に何を言えるかを判断する読解力や考察力が求められる。

対策

教科書中心に、歴史の因果関係に留意した体系的な学習を心がけ、歴史的理解力や考察力を養う必要がある。日頃から教科書に載っている史料や視覚史料には丁寧に目を通し、史料集や資料集を活用して、時代固有の用語やキーワードに慣れておく練習をすることが有効である。論述問題は、時代の転換期などの主題を設定し、因果関係を押さえながら60字程度に要約する練習をしておくことが望ましい。

世界史

大問数4題
試験時間90分
解答形式記述式、論述式(年度によって一部選択式、配列式)
傾向

欧米地域2題、アジア地域2題が基本であるが、年度によって比率が変わり、過去には東西交流史の大問も出題された。時代は古代から現代まで幅広く出題される。分野は政治・制度史が中心であるが、経済・文化・宗教・社会に関する出題も多い。特に中国の政治体制について、論述問題で問われることが多い傾向がある。史料は古典文献や大統領の演説・教書など多岐にわたって引用されている。

対策

教科書・用語集を超えた詳細な事項や人名などはほとんど問われないが、論述問題が多く、事項の説明や理由・意義などを求められ、歴史的推移を踏まえて継承面を述べる場合もあり、内容理解をしっかりとしておかなければならない。論述問題は歴史用語理解を徹底することが最も有効である。

地理

大問数3~4題
試験時間90分
解答形式論述式中心
傾向

大問では、地形図読図も出題され、自然環境、産業、都市、人口、地誌からの出題が中心で、また、現代世界との結びつきを意識させる出題ある。さまざまな地理的事象を説明したり、統計表やグラフ、分布図、視覚資料などの地理的特色や地理的要因を説明したりする問題が中心である。また、描図問題も出題される。全体的にやや難のレベルで、中には教科書に記述していてある問題もあるが、教科書の範囲を素材としながらもやや詳細な知識を問う問題もある。

対策

論述問題は難しい問題が多いが、出題されている内容の大半は教科書の学習レベルのものである。したがって、教科書をよく読んで、基本的な事項を理解しておくことが重要である。重要事項は、定義や背景を短文で説明できるようになっておく。学習の際は、統計集や具体的データを確認し、統計を見ること見慣れておくとともに、学習の際に出てきた地名や地理事象は必ず地図帳などで確認しておくことが重要である。

理系

英語

大問数4題
試験時間105分
解答形式記述式が中心
傾向

論説文中心で、テーマは文化・社会・教育・科学等多岐にわたる。前年発行の雑誌を出典とするなど、最近の話題を取り上げる傾向がみられる。内容説明や英文和訳、英作文など、解答に時間のかかる設問が多く、なかには多少難易度の高い問題、解答作成が困難な問題も散見されるが、総じて読解力と表現力をバランスよく評価する問題である。

対策

語彙力の増強には、単語集を用いた学習と、実際に英文を読む中でそれを定着させていく学習を並行して行うことが有効である。また、設問箇所などポイントとなる文に関しては、文構造、特に主部、述部をきちんと確認し、指示語や代名詞、関係詞や分詞などの修飾関係を確実に把握しながら読む精読的な読み方を心がけたい。読解力や英作文の基礎となるのが文法力と熟語・語彙力であり、そのためには英作文の参考書は早い時期に1冊仕上げて置くこと。

数学

大問数4題
試験時間150分
解答形式記述式
傾向

頻出項目は微・積分法である。確率も例年出題しており、融合問題が目につくため、全分野を満遍なく学習しておきたい。かなり高度な計算力を必要とする場合がある。また、証明問題は良く出題されており、論理的にしっかりした答案を要求する姿勢がうかがえる。

対策

参考書の頻出問題などを繰り返し学習した上で、演習などを通じて、問題に対する読解力、構想力、そして思考力、計算力をつけていかなければならない。いろいろな解法を試みて、その過程で多くの事を学ぶことができ、柔軟な思考力も身に付く。日頃から、答えが出るまで粘り強く計算する習慣をつけておこう。また、参考書の模範解答等を見て、ある程度の工夫をして計算の簡略化を図る方法を身につけておくとよい。

物理

大問数3題
試験時間情報(コンピューター科)・理・医・工・農学部 理科二科目150分
情報(自然情報)一科目75分
傾向

頻出項目は、力学の総合問題や電磁石の問題。電磁気では電磁誘導、電磁力。実験装置などの状況設定がやや複雑なものが出題されることもあり、ある程度の応用力も必要とする。解きにくい問題に時間を取られ過ぎて見直しの時間が無くなることが無いよう注意する必要がある。

対策

出題は全分野にわたっている。また、融合問題も多い。まずは、全分野にわたって基本事項を完全にマスターしておかなければならない。問題文が長いことも多く、分量が多いので手際よく処理することが求められる。問題の設定を早く正確に読み取る訓練を積んでおくこと。数学的処理に慣れることや、描図の練習をしてセンスを養っておく。

化学

試験時間情報(コンピューター科)・理・医・工・農学部 理科二科目150分
情報(自然情報)一科目75分
傾向

理論と有機が出題の中心である。無機は理論と組み合わせて取り上げられる場合が多い。また、実験に関する内容がもりこまれて出題されることもある。全体的に見て、標準レベル以上の難易度であるという認識が必要である。年度によって大問数に差があるが、全体としての分量はほぼ同じである。時間的な余裕はあまりないと思われるので、手間がかかる問題は後回しにして、取り組みやすい問題から手早く解いていく必要がある。

対策

教科書を反復学習し、さらに入試用の問題集を使って練習問題に数多く辺り、幅広く確実な知識をみにつける必要がある。また、導出過程を書かせる計算問題も出題されていたので、対策はしておく。理論に関しては多くの問題集に載っているような典型的・古典的な問題に関しては十分に演習を重ねて理解を深め、確実に解けるようにしておく。有機に関しては、教科書を繰り返し読んで知識を正確なものにし、複雑な構造式も描けるようにしておくこと。

生物

大問数4題
試験時間情報(コンピューター科)・理・医・工・農学部 理科二科目150分
情報(自然情報)一科目75分
解答形式空欄補充・論述中心
傾向

遺伝情報、体内環境、動物、植物の反応、生殖、発生、などが中心であるが、1つの大問が複数の分野からなる総合的な問題であることも多い。生態・進化・系統の分野から出題もみられる。また、遺伝情報の分野では、GFP遺伝子などの最新の分野からの出題が多い。考察力を問う問題が数多く出題されるようになってきており、思考力重視の傾向がみられる。

対策

考察力を要する難しい問題もあるが、やはりまずは教科書レベルの知識を確実にし、それを十分使いこなせるようになりたい。そのために基礎レベルの問題集1冊を仕上げること。また、論出問題の解答にあたっては問題文をよく読み、設問の意図を掴むこと。過去問を中心にさまざまな論述問題を挑戦し、うまく論述できなかった場合は、解答例や教科書を参考にして、その表現を真似していくことが大切である。そして、各分野漏れなく学習すると同時に、断片的な暗記だけでなく分野間の相互関係を理解した上で生物学的な意義などを総合的に把握し、それらを的確に記述できるようにしておくことが重要である。

数学

大問数4題
試験時間情報(コンピューター科)・理・医・工・農学部 理科二科目150分
情報(自然情報)一科目75分
解答形式論述式・選択式・記述式等
傾向

地球、地質、地史、大気、海洋、宇宙の分野を中心にバランスよく出題されている。描図問題は教科書などに掲載されている基礎的な図についての理解を問う問題が出題されている。計算問題は、重要な法則・式などの理解が必要である。字数が多く、解答作成に時間のかかる論述問題では、問題文をよく読み、答えるべきテーマが見つかれば手早く取り掛かろう。

対策

教科書の基礎事項(地学用語、図、グラフ等)の理解を確実にすることが重要である。分野をまたいだテーマの論述にも対応できるように、分野間の関連に注目しておくことも重要である。各分野とも教科書などに掲載されている図をよく見て「視覚を通じて覚える」ことが大切である。計算問題対策としては、重要な法則や公式、基本的な計算については確実に理解しておくことが必要である。

国語

大問数1題
試験時間45分
解答形式記述式・選択式
傾向

試験時間45分に対して文章量・解答の記述量が多く、全体の内容理解を問われる問題が中心であるため、難易度の高い問題である。例年、評論問題が出題され、ジャンルは社会論や文化論など多様であるが、現代の問題に関わるものが多く、作品の背景を知らないと読みづらい文章も多く出題される。また、毎年漢字の書き取り・読みが出題される。

対策

評論文の読解に重点を置き、読解力を養うことが重要である。字数制限付きの説明問題や要約問題が多く出題されるため、出題者の意図を汲み取り、ポイントを押さえながら文章を組み立てる必要がある。そのため、話題になった評論は必ず目を通すなど、普段から読書に親しみ、段落ごとに100字~300字程度に要約する練習をしておく必要がある。漢字の書き取り・読みは必出であるため、問題集を用いて幅広く学習しておこう。