九州大学 コース・実績

文系

英語

大問数5題
試験時間120分
解答形式記述式、選択式
傾向

読解問題、英作文問題(和文英訳、テーマ英作文または意見論述、資料読み取り)が出題。読解問題は内容・設問ともにオーソドックスなものがほとんどで、標準的なレベルである。しかし、英作文問題は、文法・語彙力に加えて表現力やセンスも要求される高度なものである。全体としてはやや高いレベルの出題といえる。

対策

語彙力強化のためには、まず長文読解などの日頃の学習の中で出合う単語を確実に覚えていくことが第一である。速読力については、平素から指示語が何を指しているのか、また文の構造がしっかり理解できているかを確認しながら読み進める習慣をつけておこう。表現力については日頃から積極的な読書を心がけ、国語力の充実に努めること。過去問や問題集を利用して、答案を書く練習を積んでおこう。

日本史

大問数4題
試験時間90分
解答形式記述式、論述式
傾向

(原始・)古代、中世、近世、近現代から各1題という出題。全時代をしっかり学習しておく必要がある。史料問題は頻出である。論述問題では史料の読解力と分析力を必要とするものもあり、年度によっては長文論述が出題されることもあるので、設問の要求に応じて迅速に要点をまとめる論述力が要求されている。用語を問う問題に手早く的確に解答し、論述問題にじっくり取り組む時間を確保するなど、時間配分にも工夫が必要である。

対策

教科書の学習が基本である。特に教科書に太字で表記されている重要事項については、前後の文章から歴史的位置づけをしっかりとらえ、できれば用語集などの説明文を読んで理解を深めておくこと。論述対策では、日頃からオリジナルノートを作り、まとめる練習をしておこう。特に各時代の支配の根幹となる制度や法制、また著名な事件・条約については、その背景・内容・結果などを、簡潔に短文でまとめる習慣をつけておくこと。史料の解説文は、教科書と違った角度からわかりやすく書かれており論述対策にもなるので、史料とともに熟読しておこう。

世界史

大問数3題
試験時間90分
解答形式記述式・論述式・選択式
傾向

長文論述問題はスケールの大きいテーマで、幅広い知識や正確な理解が求められ、限られた時間で500-600字という長文をまとめるにはかなりの文章力も必要となる。記述問題の大半は教科書・用語集の知識で対応できる標準レベルであるため、記述問題や選択問題をスピーディーに解答し、長文論述問題に時間を割きたい。

対策

教科書に記された事項をただしく理解することこそ、学習の土台となるので、まずは教科書の精読を行おう。また、教科書を精読すると、よくわからない箇所に出合う。それを用語集や資料集・参考書を利用して調べていけば、知識は増大し、論述問題に対応できる力も身に付くはずである。また、長文度論述対策に重点を置こう。

地理

大問数2題
試験時間90分
解答形式論述式・選択式(記述式)
傾向

出題の中心は論述問題である。出題されるテーマは特定の分野に偏りがちである。バランスよく学習して、攻略が手薄な分野を作らないようにしておかないと、出来具合に差が生じると思われる。難問は見られないものの論述問題が多く、統計資料の判読・分析が必要で答案作成に手間取りがちな問題が多い。したがって、迅速な答案作成能力が要求される。

対策

論述対策として、他の大学の過去問にも取り組む。また、統計資料問題のウエートが高いので、スピーディーかつ正確に統計資料を判読・分析できるよう、地理的なリテラシーをしっかりと磨いておきたい。また、攻略の手薄な部分を作らない。習熟するのに時間のかかる地形図読図の対策にもしっかり取り組んでおくようにしたい。

数学

大問数4題
試験時間120分
解答形式記述式
傾向

頻出項目は微・積分法、ベクトル、確率。余弦定理や数列の和の公式など、基本的な事項についての深い理解が問われるものが証明問題として出題されることもある。整数問題もよく出題されているので要注意である。例年、問題には小問が設定されていることが多く、その小問の誘導で最終的な結論に導かれているというタイプの問題が多い。証明問題がよく出題されており、図示問題や共通テストを意識したような新傾向の問題も出題された。
最初によく見極めて、解きやすい問題から手早く解いていくことが大切である。

対策

公式や定理は演習の中で生きた形で理解していきたい。また、文学部としては、かなりの計算力を要する問題が出題されることもある。このような問題に対応するには、普段から答えを出すまでは粘り強く計算する習慣をつけておくことである。数式だけで解く問題のようでもそれを図形的な問題に置き換えてみることで問題の核心が見えてくることは多い。普段から、題意に沿った的確な図を描いて考える練習をしておきたい。

小論文

大問数2題
試験時間180分
傾向

各大問のテーマには、今後の日本や世界が直面することになる大きな社会問題が並び、共創学部の教育理念やコンセプトが如実に反映されている。資料の読解や整理に加えて、当の問題についての意見論述や自身の問題意識を論じる設問も設けられており、知識や関心まで含めた総合的な能力が問われる出題になっている。

対策

知識が重要なのはもちろんだが、それを十分に生かすためにも、ニュースや共創学部のHP等を通じて、さまざまな社会問題に触れつつ、その問題について自分で考える主体的な姿勢を持ちたい。共創学部の出題の特徴はバラエティーに富んだ資料である。それゆえ、個々の資料を正しく読み取り、その要点を把握する力が求められる。また、複数の資料を話題やテーマごとに切り分け、そこから問題や課題を抽出する力も必要になる。

国語

大問数4題
試験時間120分
解答形式記述式、選択式
傾向

例年、評論からの出題である。内容は、人間・社会・文化・言語など、さまざまな領域にわたっており、レベルが高いだけでなく、ユニークな論旨のものが目立つ。読解には論理的な正確さとともに、柔軟な感性が要求される。
設問は論理的な読解力を問う説明問題が中心であり、解答量も多い。したがって読解力とともに表現力がカギとなる。

対策

論述対策として過去問や問題集での演習、模擬試験の見直しなどあらゆる機会をとらえて、思考・判断の力を鍛えよう。論旨の核心を押さえ、解答の方向を決め、内容を組み立てるなどのプラン作りと、それを具体的に文章化する練習をしよう。
評論特有のさまざまな表現法、論旨展開の形式、抽象的な用語などに慣れるために、評論を読む習慣を身につけよう。古文については、単語・文法・語法・時代背景・文学史などの基本をしっかりと固めよう。さらに古文に広く深く興味を持ち、古文常識を身につけておきたい。漢文は訓読法、基本文型、返読・再読文字、重要な句法を確実にマスターして、基礎固めをする。読みの練習には積極的に音読を取り入れて、漢文の文体・口調に慣れるのが良い。

理系

英語

大問数5題
試験時間120分
解答形式記述式、選択式
傾向

読解問題は文化・社会・医学・科学などに関する論説文や随筆から物語的なものまで、内容は多岐にわたる。
英作文は和文英訳とテーマ英作文または意見論述、表やグラフの読み取りが出題。要約と意見論述の融合問題も出題されたこともある。

対策

語彙力強化のためには、まず長文読解など日頃の学習のなかで出合う単語を確実に覚えていくことが第一である。辞書を引く際には、派生語やイディオムにも目を通すなどして、知識を増やしておく。
英作問題には英作文や英文法の教科書の基本例文の中から、重要な文法事項や慣用表現を含む分を抜き出して徹底的に暗記すること。基本例文のマスターは、長い英文を書くときの骨格となる。

数学

大問数5題(医学部は4題)
試験時間150分(医学部は120分)
解答形式記述式
傾向

微・積分法、確率、ベクトルが頻出。近年は整数の性質や、複素数平面もよく出題されている。
例年、問題には小問が設定されていることが多く、その小問の巧みな誘導で最終的な結論に導かれているというタイプの問題が多い。

対策

過去問をよく研究し、少しレベルを高めに設定して日々の学習に取り組もう。解答・解説が詳しく丁寧な問題集で演習することで、典型的な解法を身につけていくとよい。
かなりの計算力を要する問題が出題されることもあるため、普段から答えを出すまで粘り強く計算する習慣をつけておく。基本的には問題を解いていく中で速く正確に計算することを強く意識しながら取り組めばよいが、計算問題集を利用してみるのもよい。

化学

大問数5題
試験時間理科2科目150分
解答形式記述式
傾向

物質名や化学式、反応式、構造式などの記述に加えて、計算問題も出題されている。過去には描図問題が出題されたこともある。
化学基礎の理論分野からの出題は少ないが、基本的には理論と有機中心の出題である。無機は理論と絡めて出題されることが多い。
また、無機・有機分野の大問でも計算力や思考力・応用力を要求される設問が出題される。

対策

基礎から応用まで幅広く出題されるので、化学の全範囲にわたって漏れのない学力をつけておくことがまず重要。
化学平衡の内容は例年さまざまな形で出題されているので、類題での演習を積んでおく必要がある。
有機については例年出題されている元素分析と化合物の構造決定に関しては、しっかり演習し、異性体の立体構造の思考力重視の問題まで十分慣れておけば、高得点がねらえる。

物理

大問数3題
試験時間理科2科目150分
解答形式記述式
傾向

例年、力学、電磁気、熱力学または波動からの出題であるが、過去には原子からの出題があり、波動との融合問題であった。
すべての分野にわたって、基本問題から応用問題まで幅広い内容と難易度の出題である。また煩雑な計算が含まれる問題もあり、計算力も必要である。

対策

基本事項の徹底を図るためには、まずは、教科書傍用や標準的な問題集を完全にこなすのがよい。
煩雑な計算を要する問題も含まれているため、問題演習に際しては、面倒がらずに、計算過程を示しながらきちんと計算することも大切である。

生物

大問数5題
試験時間理科2科目150分
解答形式選択・記述・論述
傾向

頻出分野は遺伝情報、体内環境、動物の反応、代謝、細胞、生殖・発生、生態、進化・系統。
かなりの思考力や詳細な知識を要する設問が出されることもあり、計算や論述など出題形式が多様であるため、知識・考察力・論述力など高い実力をもっていないと十分には対応しきれない。

対策

知識問題の占める割合が小さくないので、最低ラインの得点確保のために、漏れのない知識の定着は欠かせない。まずは、教科書を中心に生物用語、模式図などを理解しながら確実に覚えよう。
必出の論述問題に対処するためには、短時間にポイントを押さえた論述ができるだけの文章力を身につける必要がある。そのためには日頃から、まとまりのある自分の文章を数多く蓄えていくことが重要。

地学

大問数4題
試験時間理科2科目150分
解答形式選択式と記述式の併用
傾向

地球、宇宙、大気分野は最頻出、海洋、地質・地史分野は頻出傾向である。過去には地質断面図の描図問題が出題されている。岩石と鉱物、大気と海洋、地質と地史は相互に関連づけて出題されることが多い。
計算問題は、例年数問程度出題されている。
空所補充・記述問題で基礎的な地学用語の知識を問うものから、それらに関連して理由を説明する論述問題が課されるという形式が多い。

対策

論述対策には教科書傍用程度の易しい問題集を1冊仕上げて、地学用語とその用法に慣れてから、過去問や他大学の論述問題で論述練習をしておく。最初は字数にこだわらず自由に論述し、これを手直しして制限字数に収めるというやり方で練習するのも一つの方法である。
計算問題は比熱・遠心力・万有引力などの物理公式の使い方や、化学の知識を要する計算は、過去問で演習し、徹底的に研究しておく。

国語

大問数4題
試験時間80分
解答形式原則記述式
傾向

例年、すべて評論である。これまでの出題は、人間・社会・文化・言語など、さまざまな領域にわたっており、レベルが高いだけでなく、ユニークな論旨のものが目立つ。
設問は論理的な読解力を問う説明問題が中心であり、解答量も多い。

対策

論述対策として過去問や問題集での演習、模擬試験の見直しなどあらゆる機会をとらえて、思考・判断の力を鍛えよう。論旨の核心を押さえ、解答の方向を決め、内容を組み立てるなどのプラン作りと、それを具体的に文章化する練習をしよう。
評論特有のさまざまな表現法、論旨展開の形式、抽象的な用語などに慣れるために、評論を読む習慣も身につけよう。