広島大学 コース・実績

文系

英語

大問数4題
試験時間120分
解答形式選択式、記述式
傾向

読解問題は英文の要約が1題と、読解総合問題が1、2題という構成である。読解英文のテーマは、社会、文化、科学などが多い。
英作文はグラフや表を読み取って特徴をまとめる問題が例年出題されている。過去にはグラフや表に関連したテーマについて自由に意見を述べる問題、まとまった英文を読んでその主旨を理解した上で意見を述べる問題、短い指示文に従って意見を述べる問題が出題された。

対策

読解英文1題の分量はそれほど多いものではないが、一読してすばやく内容をつかむ練習は不可欠である。標準レベルのさまざまな分野の英文を、正確に、短時間で読み取る訓練をすること。指示語や代名詞の内容が問われることも多いので、平素から指示語が何を指しているか、文の構造がきちんと理解できているかを確認しながら読み進める習慣をつけておこう。
語彙力強化のためには日頃の学習で出合う単語を確実に覚えていくことが第一である。市販の単語集や熟語集は、知識の整理・確認に使用するとよい。

数学

大問数4題
試験時間120分
解答形式記述式
傾向

よく出題されている項目は、確率、微・積分法、数列、三角関数、図形と方程式である。頻出項目の内容をみると、「確率」は単なる計算のみでなく、複雑な事象の確率など、思考力を要する問題もある。「積分法」は面積への応用の問題が多い。証明問題も出題されているが、論証というよりも計算結果が出れば解決するタイプの問題が多い。

対策

重要基本事項はすべて習得しなければならない。教科書を見ないで用語の定義を正確に述べることができるか、公式や定理などは書き表せるか、さらに、これらを導き出したり、証明したりできるかなど自問し、確実に習得できたと自信がもてるまでは、繰り返し点検すること。
週に1回は答案の作成を、論理的に過不足のない簡潔かつ的確な記述を目標として練習しておこう。

国語

大問数3題
試験時間120分
解答形式記述式
傾向

例年、文・教育学部は現代文・古文・漢文各1題、その他の学部は現代文3題となっている。
現代文は共通問題が評論、他は小説と随筆という構成である。
古文は軍記物語や仮名草子、紀行、歌論などのさまざまなジャンルから、時代は中世・近世の作品からよく出題されている。
漢文は教科書などではあまり見かけない作品の出題が多いが、文そのものは分量・難易度ともに標準レベルである。

対策

評論・随筆・小説を日頃から幅広く読んでおく。新書・文庫の文芸・文化・哲学関係の評論や新聞の文化欄に載るエッセー類などをこまめに読むこと。
古文は基礎的な古語・文法をマスターするとともに、問題演習を重ねることで物語作品をはじめとするさまざまなジャンルの文章に対応できる力を身につけておく。
漢文は基本語彙・句法を十分に頭に入れること。基本的な文学史の知識も整理しておこう。

小論文

試験時間150分
傾向

例年、5つか6つの資料文が示され、その内容を踏まえて1200字以内という長文の意見論述が課せられる。また、表題をつけることも求められ、示された資料から3つ以上取り上げて論述するという条件付きである。
資料文はいずれも人文科学・社会科学系のオーソドックスな内容である。資料文の分量が多いため、すばやく目を通し、内容を的確に把握する高度な読解力が要求される。

対策

意見論述の前提として、示された資料文の内容を的確にすばやく読み取る必要がある。そのためには、それぞれの資料文のキーワードやトピックセンテンスを的確に押さえ、その内容や主張をつかみ取る。論説的な文章を読んで、それぞれ一定分量の文章を50字、100字、200字と字数を決めて要約するなどして、読解力・要約力をつける練習をしておこう。
多彩な資料が提示されるので、その内容を的確に理解するための基本的な知識や概念、またそれらに関するさまざまな見解について知っておく必要がある。

理系

英語

大問数4題
試験時間120分
解答形式選択式、記述式
傾向

読解英文のテーマは、社会、文化、科学などが多い。
英作文はグラフや表を読み取って特徴をまとめる問題が例年出題されている。
読解・英作文を中心に、主に記述式の出題がなされ、英文の要約力を含めたオーソドックスな英語力が試されている。特に難解な語は含まれていないので、全体としては標準的な出題といえる。

対策

正確に英文を読む力を身につけることが何よりも大切である。ある程度の読解力が身についたら長文の読解に移り、直読直解式に読んで内容をつかむ練習をしよう。
英作文の基礎は、重要例文を記憶し、語彙を定着させ、基本文法の誤りをなくすことがすべてである。また、意見論述の場合は、発想力も重要になる。確実な発想法として、「二項対立(善悪、正邪、プラスとマイナス、陰と陽など)」の視点のとり方を身につけておくと、さまざまな場面で応用が利く。

数学

大問数4、5題(学部によって異なる)
試験時間120~150分(学部によって異なる)
解答形式記述式
傾向

確率、微・積分法、数列、三角関数、図形と方程式などがよく出題されている。
確率は、数列などとの融合問題、積分法は面積・体積への応用の問題が多い。
計算によって解決される内容の出題が多い。証明問題の出題は少なくないが、多くは論証よりも計算によって解決される内容である。図示問題もよく出題されており、関数のグラフ、不等式の領域などの図示が求められている。

対策

受験問題集による演習が必要である。
演習では計算力の充実もはかること。難問に挑戦するよりも、標準問題を最後まで確実に計算して解答する方が実力がつく。
図を利用できる学力があると、問題を解くときに題意の理解・解法の発見・結果の検討などが容易にできるようになり、非常に有利である。

化学

大問数4題
試験時間理科1科目60分、理科2科目120分
解答形式選択式、記述式
傾向

選択・記述・計算問題が中心で、論述問題も頻出である。年度により描図問題が出題されることもある。
小問に沿って一定の結論を誘導する形式の問題や、多くの事項を関連づけて総合的な知識と理解力をみる問題もある。

対策

理論面が重視されており、内容は理論のすべての項目にわたっているので、基礎事項に習熟し、苦手なところがないようにする。理論の理解とともに問題演習を十分に積み、計算力を養成しておく必要がある。
理論的事項や化学的事象の理由を説明させる論述問題が多いため、教科書のグラフや図にも注意し、普段から疑問をもって考えるとともに、簡潔にまとめる練習をしておくことが大切。
実験問題がしばしば出題されているので、教科書にある実験について、器具名や操作法だけでなく、実験の目的、原理や内容を理解し、結果を整理して考察する力を養っておこう。

物理

大問数3題
試験時間理科1科目60分、理科2科目120分
解答形式空所補充形式
傾向

力学と電磁気が必ず出題されている。残りは、熱力学と波動の両方あるいはいずれかから出題されている。各分野からの出題内容に大きな偏りはなく、さまざまな項目や内容が取り上げられている。
見慣れない題材を扱った問題や、従来からある題材でも視点を変えて考察させる問題が出題されることもまれにある。

対策

教科書や授業を通じて物理法則や物理現象の基本事項の理解に努める。その際は公式を丸暗記するのではなく、物理現象や基本原理と関連させて公式を導く過程の理解をはかっておく。
解法を記す問題は毎年出題されているため、問題演習時に単に答えを導くだけではなく、その導出過程を理論立てて記すことに慣れておこう。

生物

大問数5題
試験時間理科1科目60分、理科2科目120分
解答形式記述式、論述式
傾向

年度によって出題のない分野もあるが、何年かを通してみると全分野からほぼまんべんなく出題されている。生態、進化・系統、遺伝情報からは高頻度で出題されている。
例年は論述問題の出題が多く、過去には描図問題、計算問題も出題された。

対策

教科書を通して太字で載っている重要な用語や現象をしっかりノートなどにまとめ、基本を徹底して身につける。その上で、標準レベルの問題集で各分野の代表的な問題を反復して練習するようにしよう。
論述問題には過去問で練習するのはもちろん、教科書などの索引に挙げられた用語について短文でまとめる練習などを積んでおく。練習の際、どの程度の内容でどれくらいの字数になるのか、原稿用紙を利用するなどして、字数の感覚を身につけるよう意識しておくと、本番でもうまく対応できる。

地学

大問数5題
試験時間理科1科目60分、理科2科目120分
解答形式記述式、論述式
傾向

ケプラーの法則、ハップルの法則、恒星の物理量に関わるものなど、公式を用いた計算問題がよく出題される。地質図読解が頻出で、地質断面図、ルートマップも含め、走向・傾斜、不整合、褶曲、断層などが問われている。また、自然災害や宇宙に関する最近の話題にふれた問題や、大気のエネルギー収支、気候変動など地球環境に関する問題も出題されている。

対策

教科書の重要語句および図やグラフについては、発展項目とされている内容も含め、その意味や解説をチェックし、説明できるようにしておく。重要語句は、教科書の太字や索引を参考にするとよい。
論述では、知識の理解度を問う問題だけでなく、図や表・グラフなどを読み取って考察させる問題が少なくない。時間に比較的余裕がある時期から、簡単な論述を試みる練習を積んでおこう。